「チ。」特別展、「怪獣」に乗せ特別編集のアニメ映像味わえる 仁見紗綾「泣けます」

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魚豊原作によるTVアニメ「チ。 ―地球の運動について―」の展覧会「特別展『チ。 ー地球の運動についてー 地球(いわ)が動く』」が、明日3月14日から6月1日まで東京・日本科学未来館で開催される。それに先がけ、本日3月13日にメディア向けの発表会と内覧会が行われた。

テープカットを行う登壇者たち。左から島袋美由利、仁見紗綾、日本科学未来館の伊藤洋一副館長、宇宙飛行士の野口聡一氏、小西克幸、速水奨。

テープカットを行う登壇者たち。左から島袋美由利、仁見紗綾、日本科学未来館の伊藤洋一副館長、宇宙飛行士の野口聡一氏、小西克幸、速水奨。

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「特別展『チ。 ー地球の運動についてー 地球(いわ)が動く』」より。

「特別展『チ。 ー地球の運動についてー 地球(いわ)が動く』」より。[拡大]

展覧会は「第1章:地動説との出会い」「第2章:地動説の証明」「第3章:地動説の普及」「第4章:地動説の過去~現在~未来」の4つのエリアをメインに構成。主要キャラクターたちの名セリフ、印象的な場面カットとともに、ストーリーに沿ってアニメの軌跡を辿ることができる。会場入口では、各章ごとに出題されるクイズに答える「地動説研究ノート」を配布。ノートには上級向けの「天文学者用」と、初心者向けの「天文助手用」が用意された。書き込んだノートを出口でスタッフに見せると、回答と記念品のステッカーが手に入る。

「特別展『チ。 ー地球の運動についてー 地球(いわ)が動く』」より、「地動説」の金星の満ち欠けを体感できるコーナー。

「特別展『チ。 ー地球の運動についてー 地球(いわ)が動く』」より、「地動説」の金星の満ち欠けを体感できるコーナー。[拡大]

「特別展『チ。 ー地球の運動についてー 地球(いわ)が動く』」より、「天動説」の金星の満ち欠けを体感できるコーナー。

「特別展『チ。 ー地球の運動についてー 地球(いわ)が動く』」より、「天動説」の金星の満ち欠けを体感できるコーナー。[拡大]

謎を解き明かしてほしいというフベルトの映像を挟み、展示がスタート。最初のエリアには中世の天体観測用機器・アストロラーベを動かせるコーナーや、アニメ第3話でのラファウが小窓から空を見上げるシーンを再現したフォトブースが設けられた。第2章のエリアでは、アニメ第9話でオクジーが見えるはずのない天体・満ちた金星を観測したときのシーンを映したスクリーンが登場。また地球から見た、「天動説」と「地動説」の金星の満ち欠けを体感できるコーナーも設置された。このコーナーでは、自らが地球の視点となり、太陽を模した丸い照明に向け、金星を模した球体が置かれたターンテーブルを回すことで、それぞれの満ち欠けの違いを知ることができる。

「特別展『チ。 ー地球の運動についてー 地球(いわ)が動く』」より、活版印刷の簡易体験コーナー。

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ヨレンタとノヴァクの胸が締め付けられるシーンを切り取ったアニメ第20話、23話を映したモニターも。活版印刷の簡易体験コーナーも展開され、自分のイニシャルと登場キャラクターの文字を印刷して楽しめる。幕をくぐると、エンディングムービーエリアが出現。サカナクションのオープニング主題歌「怪獣」に乗せ、展覧会用に編集されたアニメの映像が、横一面に広がる巨大なスクリーンに映し出される。映像内には、キャラクターの顔を星座になぞらえた場面も。さらにその先には「地動説」が普及した、「チ。 ー地球の運動についてー」のその後の歴史について学べるコーナーも設営された。

左から島袋美由利、仁見紗綾、小西克幸、速水奨。

左から島袋美由利、仁見紗綾、小西克幸、速水奨。[拡大]

内覧会の前に行われた発表会は、主催者である日本科学未来館副館長・伊藤洋一氏の挨拶から始まる。続いてフベルト役の速水奨、オクジー役の小西克幸、ヨレンタ役の仁見紗綾、ドゥラカ役の島袋美由利がステージに登壇。展覧会の率直な感想を問われると、速水は「アニメの世界に入り込めたのと、ところどころに天文に対する知識が書かれた場所があって、大人も子供も等しく楽しめる空間になっているんじゃないかと。ほかにもラファウたちの等身大のパネル(イラスト)があり、フベルトってこんなに背が高いんだとか、そういうことを体感できる楽しみもある」と答える。原作・シナリオ・映像すべてに目を通しているという小西は、「(作品について)理解はしているけど、どういうものかとはっきり自分の中で確信がなかったんです。それが今回の展覧会で『これはこういうことだったのか』『だからあの人はああなっていたんだ』とスッキリするところがあって。見ごたえがありますし、いろんなことがはっきりわかると思います」と感慨深げに語る。

左から島袋美由利、仁見紗綾。

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仁見は開口一番に「泣けます」と発言。「途中本当に涙が溢れてしまって。アニメを第1話から追いかけた直後に展覧会に来ると、新しい気持ちでまた追いかけて胸がいっぱいになる。目を凝らしていろんなところを見てほしいと思いました」と続ける。島袋は「作品に登場するセリフがいろんな場所にちりばめられていて。仁見さんもおっしゃるように作品を思い返して涙をこらえながら回る場所もあったり、作中に出てくるものを見たり体験できたり、ラファウくんの気持ちになれるフォトブースもあったり、体験だけではなく没入感もすごくて。来てくださった皆さま、一個一個噛みしめながら見ることになるだろうなと思いました」と語りかけた。

左から小西克幸、速水奨。

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速水演じるフベルトは、アニメ第1章の序盤に登場。よかったシーンを聞かれた速水は、「自分の登場によってラファウ少年が異端の道を歩み、それがどんどんリレー形式でつながっていく」と振り返りながら、「小西くん(の役のオクジー)とかけっこうしっかり描かれているじゃない。でも僕のフベルトは、どこから来たのかとか、ほとんど何も過去がわからないんだよね。だからいいなあっと思って観ていました(笑)」と正直な気持ちを明かす。小西は「ぜひ魚豊先生にお願いして」と返答。それを受けて速水は「連綿と続く、みんなが生きている点……ではなく“線”というか“面”を、サイドストーリーとして見てみたい」と希望を述べた。

スタッフからのレクチャーを受けながら、アストロラーベを手に取って動かしたという速水。感想を聞かれると速水は、「イメージ的にはパリオリンピックの金メダルおよそ5個分くらいの重さ」と言って笑いを誘い、「これを一晩中持って測量するって、すごく膨大な作業だなって。天文に携わった人間の利き腕は太かったと思います」と語る。小西は自身が演じるオクジーに重ね合わせ、金星の満ち欠けを体感できるコーナーを推奨。「金星の満ち欠けがどういうもので、『天動説』と『地動説』とでどう見え方が違うのか。聞かれても説明できなかったんですけど、『そりゃピャスト伯も大泣きするわ』ってくらいものすごくはっきりわかるんですよ。ぜひ体験していただきたいです」と主張する。

左から島袋美由利、仁見紗綾、小西克幸、速水奨。

左から島袋美由利、仁見紗綾、小西克幸、速水奨。[拡大]

仁見は展覧会の見どころとして「地動説研究ノート」について触れ、「ヨレンタは女性ということで研究会に参加することを許されていない女の子。先ほどチラッと問題を解かせていただいたんですが、そのとき彼女ができなかったことを、今私が触れることができたんだなと思い、少しジーンとしながら問題を解いておりました」と、喜びを噛みしめる。島袋は活版印刷の簡易体験コーナーに言及。自身のイニシャルを印刷したという島袋は、「印刷するにあたり文字の左右が逆になっているじゃないですか。それをパッと選ぶのも大変ですし、『S』の形が上下で微妙に違っていて、意外と難しかったです。終わったらインクも拭かないといけないですし、彼らが広めていこうとしていた『活版印刷』は画期的ではあるんですが、どれだけ手間のかかるものかというのを感じ取ることが出来ました」と伝えた。

中盤では宇宙飛行士の野口聡一氏が登壇。野口氏は展覧会について、「作品のよさと科学的な説明も含めて素晴らしい展示になっていると思います」「1回見たくらいでは理解できない。2回周ってようやくわかったこともある」と話す。終盤ではキャスト陣が野口氏に、宇宙についての質問を投げかけるコーナーを展開。テープカットも行われた。最後に登壇者は各々が抱える展覧会への熱い思いを語り、発表会は幕を閉じた。

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「特別展『チ。 ー地球の運動についてー 地球(いわ)が動く』」

会期:2025年3月14日(金)~6月1日(日) ※火曜日は休館。3月25日、4月1日、4月29日、5月6日は開館。
会場:東京都 日本科学未来館

チケット料金

大人(19歳以上):個人2200円 / 団体(8名以上)2000円 / 前売2000円 
18歳以下(小学生以上):個人1500円 / 団体(8名以上)1300円 / 前売1300円
未就学児(4歳以上):個人500円 / 団体(8名以上)400円 / 前売400円

(c)魚豊/小学館/チ。 ―地球の運動について―製作委員会

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