4月6日より放送される「であいもん」は、ミュージシャンを夢見て上京するも、父の入院を機に実家である京都の和菓子屋・緑松を継ぐと決めた青年・納野和と、緑松の跡継ぎ候補で看板娘の少女・雪平一果を軸に描かれるハートウォーミングストーリー。今回のイベントでは第1話と第2話が上映された。
キャスト陣は練り切りと団子を模したピアスや、ウサギ型のまんじゅうのヘアゴムなど、作品にちなんで和菓子をイメージしたアクセサリーを身に着けて登壇。МCを務めた大原から原作の印象を問われた島崎は「ええ話やなあ……と思いました。特別にドラマティックなことが起きるわけではないんですが、登場キャラクターたちの日常が丁寧に描かれているところに深みがあって共感できるところが素敵ですね。何か間違えたことをした人が出てきても、ちゃんとわかり合おうとするところも好きで、今の時代だからこそいろんな人に読んでほしいマンガです」と感想を述べる。大原が和と島崎の雰囲気が似ているとコメントすると、島崎は「僕と和は同世代なんですが、自分が若いときって30歳になったらもっとしっかりしていると思ったんですが、こんなもんです!(笑)。でも30年以上生きてきているから何かしらあるし、いざというときはちゃんとするけど、ふわふわしている、というところにリアリティがあります」と話した。
結木は原作について「今の時代に必要なぬくもりが詰まった作品ですね。何気ない日常の中の、1人ひとりの人生が交わって優しく紡がれていく物語なんですが、どこかで自分に刺さるエピソードがあると思います。私の場合は悲しいときに『であいもん』を読むと前向きになれていることが多いです」とほほえむ。一果役をオーディションで勝ち取った結木は、「この作品は、私が初めてオーディションに受かったアニメのお仕事なんです」と語ると会場から盛大な拍手が。自身が演じた一果について結木は「年齢のわりに背景に抱えているものが重かったりするので、少し大人びた印象なんですが、その中でも子供らしい一面を見せてくれますし、かわいらしい一面がある素敵な女の子です」と紹介した。
追崎監督は「お仕事のお話をいただいたときに、原作を読んだ瞬間から『やります』と即答に近い形でお答えしました。こんなに原作が好きになれる物語はこの先なかなかないんじゃないかと思うので、幸せな出会いでした」と回想。大原は出演が決まる前に、ラジオのリスナーから原作を薦められたと話し、「読んで大好きになってしまって。いつかアニメ化したらいいなと考えていた矢先、富紀さん役でご指名をいただいて感動しました。だって大好きな京都! 大好きな和菓子! 京ことばの役!追崎さんとは20代の頃からご一緒させていただいているんですが、こうしてがっつりお仕事するのも久しぶりでしたから、不思議なご縁を感じました」と感極まった様子だった。
完成した映像の感想を問われた島崎は「なんだかあったかいなあと思いました。何年間も携わってきた作品というわけではないんですが、実家に帰ってきた気持ちになるような。収録ではスタッフの皆さんの愛や情熱をすごく感じる現場でしたし、士気が高い。みんながちゃんと原作を理解し愛して『この作品いいね』『あったかいね』と話していました」と現場の様子を紹介する。キャストたちは劇中で和たちが話す京ことばに関して、地区ごとのニュアンスの違いや、単語の並べ方、強弱に苦戦したといい、島崎は「これまでのキャリアの中で最も時間をかけた作品だと思います。でも京都に住んでいる浅野先生が聞いても違和感ないというぐらい、収録の回数を重ねて、こだわったほうが安心しますよね」と述べた。
物語で重要な役割を果たす和菓子に関しては、追崎監督が制作上のこだわりを語る。追崎監督は「和菓子のカットのみを描いてもらうスタッフにがんばってもらっています。音響スタッフさんには京都の和菓子屋さんに工房の音を録りに行ってもらっていました」と説明。昨年9月に京都で行われたイベントに追崎監督と出席した結木は「すごい体験談があるんですよ」と切り出し、「であいもん」とコラボした和菓子屋を巡ったことを話す。その中で飛び込みで訪問した和菓子屋に温かく迎えられた結木は、和菓子の制作体験をすることになったといい、「びっくりしたんですけど、偶然その週のアフレコでメインになるお菓子を作っていたんですよ! 奇跡的なシンクロが起きました!」と声を弾ませた。
最後に結木は「みんなの愛がぎゅっと詰まった作品になっています。放送が4月からということで、皆さんの新生活に寄り添う作品になると思います。ぜひ放送を楽しみにしていただけたらうれしいです」とアピール。島崎は「アフレコを通じて『であいもん』のチームはファミリーのように仲良くなって、『オカンか!』というような連絡を朝昼晩取り合うようになりました。ここで育んだ絆や空気感は映像に乗って皆さんに伝わると思います。2期もやりたいな! オンエア前から先のことを考えてしまうぐらい素敵な作品ですので、たくさん皆さんに楽しんでいただいて、できれば2期でお会いしたいなと願っております」と述べ、イベントを締めくくった。
TVアニメ「であいもん」
AT-X:2022年4月6日より毎週水曜23:30~
※リピート放送 毎週金曜11:30~、毎週火曜17:30~
TOKYO MX:2022年4月6日より、毎週水曜25:35~
KBS京都:2022年4月6日より、毎週水曜25:35~
サンテレビ:2022年4月7日より、毎週木曜24:00~
BS11:2022年4月8日より、毎週金曜23:00~
※放送日時は変更となる場合あり。
スタッフ
原作:
監督:追崎史敏
シリーズ構成:吉田玲子
キャラクターデザイン・総作画監督:渋谷秀
プロップデザイン・和菓子作画:佐藤史暁
2D・衣装デザイン:蓬田佑季
美術監督:空閑由美子(スタジオじゃっく)
色彩設計:中村千穂
CGディレクター:山本祐希江(いなほ)
撮影監督:松本乃吾(いなほ)
編集:齋藤朱里(三嶋編集室)
音楽:高田漣
音楽制作:フライングドッグ
OPテーマ:坂本真綾「菫」
EDテーマ:
音響監督:森下広人
アニメーション制作:エンカレッジフィルムズ
製作:緑松
キャスト
納野和:
雪平一果:結木梢
納野平伍:小山力也
納野富紀:
巽政:岩崎ひろし
お鶴さん:ゆきのさつき
瀬戸咲季:永塚拓馬
堀河美弦:鈴木みのり
松風佳乃子:高橋ミナミ
私市緋色:早見沙織
雪平巴:松岡禎丞
雪平真理:坂本真綾
納野一光:及川いぞう
納野倭世:吉田美保
※島崎信長の崎はたつさき、高橋ミナミの高ははしごだかが正式表記。
関連記事
大原さやか @readingradio
先日の『であいもん』先行上映会&トークショーのレポート到着🌸長年の作品ファンの方々にも浅野りん先生にも、大変喜んでいただいた本編の完成度の高さ…はやくはやく皆さまにお届けしたいっ!
#であいもん #4月6日よりOA https://t.co/2E7Kjy44cK