平庫ワカ「マイ・ブロークン・マリコ」映画化、永野芽郁が親友の遺骨を奪って旅に出る

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平庫ワカ「マイ・ブロークン・マリコ」の実写映画化が決定した。

左から「マイ・ブロークン・マリコ」書影、永野芽郁。

左から「マイ・ブロークン・マリコ」書影、永野芽郁。

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「マイ・ブロークン・マリコ」の主人公は、ガラの悪いOL・シイノトモヨ。彼女はある日、テレビで親友・イカガワマリコが亡くなったというニュースを目にする。マリコが学生時代から父親に虐待を受けていたことを知るシイノは、「今からでもマリコのためにできることはないのか」と自問する中で、彼女の魂を救うために遺骨を奪うことを決心。マリコの実家から遺骨を強奪、逃走したシイノはその遺骨を抱いて旅に出る。同作は2019年にComic BRIDGE online(コミックブリッジ オンライン)で連載され、翌年単行本化。「ブロスコミックアワード2020」で大賞を受賞、2021年に開催された第24回文化庁メディア芸術祭ではマンガ部門新人賞に輝いている。

シイノ役で主演を務めるのは永野芽郁タナダユキが監督、向井康介がタナダとともに脚本を担当する。永野はシイノ役が「大きな挑戦だった」と語りながらも「初めて原作を読ませていただいた日から虜です。その気持ちを大事に、リスペクトを込めて、日々体の芯が熱くなるのを感じながら、心から声を出しました。今までにない私を観ていただけると思います」と自信をのぞかせた。

平庫は、シイノを演じる永野について「一見ご本人のイメージからかけ離れて感じるかと思うのですがシイノのような人物像をきっと演じて頂けるのだろうなという片鱗はこれまでご出演の作品の中にも垣間見えていたように思います」とコメント。さらに「このシイノがどのように暴れる姿を私たちは見れるのかと期待せずにいられないです」と期待を寄せた。「マイ・ブロークン・マリコ」は2022年秋に全国ロードショー。

平庫ワカコメント

撮影現場にお邪魔するとタナダユキ監督をはじめ多くのスタッフの方々がいらして、細かい部分に工夫の跡が見られる機材や小道具などがあり、映画という表現物の関わる人や動かす物の多さに改めて漫画で出来る事と映画で出来る事の違いを考えたりしました。透明人間になって一日中見ていたかったです。
タナダ監督から演出が入ると瞬時にニュアンスの変わる永野芽郁さんはじめみなさんの演技をモニター越しにではあるもののすぐそばで見ることが出来て、カットとアクションの間の空気も含めて胸に来るものがあり、何度も感動いたしました。やはり透明人間になってもっとそばで見ていたかったです。
映画が大好きなので、原作として映画の端っこにでも関われた事を光栄に思います。どう映像化されどう解釈されどう映画になっていくのか、とても楽しみです。

永野芽郁について

一見ご本人のイメージからかけ離れて感じるかと思うのですがシイノのような人物像をきっと演じて頂けるのだろうなという片鱗はこれまでご出演の作品の中にも垣間見えていたように思います。撮影現場で最初に演技中のモニターを覗かせて頂いた時、そこに映ってるふてくされた少年のような女性が永野芽郁さんだとはしばらく気付きませんでした。このシイノがどのように暴れる姿を私たちは見れるのかと期待せずにいられないです。

永野芽郁(シイノトモヨ役)コメント

シイノ役のお話を頂いた時は、自分の中でも大きな挑戦だったので不安もありとても葛藤しましたが、全てを受け入れ一緒に乗り越えようと言ってくれたタナダ監督に、ついていきたいと思いました。
「マイ・ブロークン・マリコ」という作品の世界観が私は大好きです。初めて原作を読ませていただいた日から虜です。
その気持ちを大事に、リスペクトを込めて、日々体の芯が熱くなるのを感じながら、心から声を出しました。今までにない私を観ていただけると思います。
完成が楽しみです。

タナダユキ(監督)コメント

原作を読み終えた瞬間、何かに突き動かされるように、後先も考えず映画化に向けて動き出しました。自分自身漫画というものが大好きで、漫画の実写化には懐疑的な分、突き進むことでまた地獄を見ることもわかっていたのに、学習能力を瞬時に失わせる底なしの力強さが、この原作にはありました。
それは、どうにもならないことをどうにかしようと、泣き、喚き、鼻水を垂らし、理不尽を酒で流し込み、流しきれない感情にまた翻弄される主人公シイノの、その生き様に強く魅せられたからに他なりません。
シイノ役には、絶対的な芝居の力はもちろんのこと、それとはまた別の魅力、重いテーマを軽やかに背負える、その俳優自身が持つチャーミングさも作品にとっては必要不可欠でした。そして、この人しかいないと思えたのは、永野芽郁さんでした。彼女ならば、シイノの衝動を、シイノの感情を、無様さを晒せる最高に格好いいシイノという一人の人間のデコボコとした魅力を、余すところなく表現できると感じたのです。
撮影していて、シイノとして生きる永野芽郁さんに心が揺さぶられる瞬間が幾度となくありました。シイちゃんが、確かにそこに生きていました。作り手としてこれ以上の喜びはありません。
シイノの流した涙の後に見る世界が、少しでも美しいものであるように。そう願わずにはいられない、そんな作品を目指して、完成までもがき続けたいと思います。ご期待ください。

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映画「マイ・ブロークン・マリコ」

2022年秋に全国ロードショー

主演:永野芽郁
監督:タナダユキ
脚本:向井康介、タナダユキ
原作:平庫ワカ「マイ・ブロークン・マリコ」(KADOKAWA)
製作:映画「マイ・ブロークン・マリコ」製作委員会
製作幹事:ハピネットファントム・スタジオ
制作プロダクション:エキスプレス
制作協力:ツインズジャパン
配給:ハピネットファントム・スタジオ、KADOKAWA

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※記事初出時、表記に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

読者の反応

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sammy @l46Qz2QP7clq7lP

@magotribe 楽しみです。
色即ぜねれいしょん、特にピースオブケイクが大好きでフォローさせて頂きました。
何回観ても大好きな作品です。
ある男も楽しみです。
向井さんはあらゆる作風の脚本が描けて非常にクレバーです。

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