「寄生獣」は1990年より月刊アフタヌーン(講談社)にて連載。単行本累計発行部数は1100万を突破しており、日本だけではなく海外でも人気を博している。ハリウッドのプロダクションが原作権を獲得していたため日本での映画化が不可能となっていたが、本年ハリウッドとの契約が切れ、ついに日本で映画化されることとなった。
主人公の泉新一役には染谷将太が決定。「ヒミズ」で第68回ヴェネツィア国際映画祭マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を受賞した染谷が、繊細な心を持ちながらも過酷な運命に立ち向かっていく新一を演じる。また新一が通う高校に教師としてやってくるパラサイト・田宮良子役は、深津絵里が担当。新一の同級生、そして幼馴染でもあるヒロイン・村野里美役は橋本愛が演じる。
監督・VFXは「ALWAYS三丁目の夕日」「永遠の0」の山崎貴。脚本は「探偵はBARにいる」シリーズやドラマ「リーガル・ハイ」の古沢良太に決定した。撮影は2014年1月からスタート。地球と人間の関係性について問いかける作品を目指し、新一とミギーとの友情や、ほかの寄生獣との戦いや別れを壮大なアクションで描いていく。また同時にTVアニメ企画も始動。実写とアニメ、それぞれに映像化されていく「寄生獣」に注目しよう。
岩明均コメント
漫画原稿「寄生獣」は、ほとんどを1人で手がけた創作物ですが、対し映画は多くの人の知恵と技の結集。「まったく別の生命」として、その誕生を楽しみにしています。
山崎貴監督コメント
「寄生獣」は連載当初から、いつか実写で見てみたいと思っていた漫画でした。それを自分たちのチームが手がけることが出来ることになって、興奮と恐れと喜びで大変な状態になっています。
原作は発表時から何年も経った今も全くその輝きを失っていません。
それどころか東日本大震災を経た今だからこそ、さらに深みを増しているとさえ言えると思います。この作品を通して、自然は、時代は、僕らにどう生きろと語りかけてきているのかをもう一度見つめ直してみたいと思っています。
そして、この物語をしっかりと地に足をついた作品にするために、キャストは役に憑依できる人達に集まってもらいました。かなり実力主義というか本物感のあるキャスティングだとおもいます。このメンバーが物語を紡ぎ出すとき、どんな化学変化が起こるか……今から楽しみでなりません。
染谷将太コメント
フィクションというものが自分は好きです。虚構をあたかも現実に変換するというのは映画ならではです。しかし、これが本当の現実にあったら恐ろしすぎる。しかもいずれそんな日がやってくるのではなかろうか?そんな気がした『寄生獣』。ある種、これから自分は、寄生獣の世界を体感して来ます。そしてその世界を、皆様にもスクリーンを通して体感してほしいです。
漫画の実写化というものはとても難しいものです。だけど、しっかりした骨組みが構築された漫画を描かせてもらえるとなると世界が広がります。なにが言いたいかと申しますと「寄生獣」をおかりして映画表現をするということにとても安心感があります。はなから素晴らしい題材は、誠実に向き合えば向き合うほど、素晴らしくなると思うのです。
ミギー、これから約4カ月間よろしくお願いしますね。
深津絵里コメント
この作品に関わることができて、とても興奮しています。
と、同時に不安もいっぱいです。
原作があまりにもすばらしいので……
ですが、覚悟を決めて、監督・スタッフを信頼し、共演者のみなさんとともに、この先待ち受けているであろう過酷な試練とその先に待っていて欲しい喜びに向かい、原作に敬意を込めて、ひたすらがんばりたいと思います。
橋本愛コメント
作品の中で目に見えるものを信じて生きれるように
心構えて取り組みたいです。
信頼している大好きなスタッフさんや共演者がいる
現場なので楽しんでいいものを作りたいです。
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