「レディ・ベス」に育三郎&加藤が賭ける、花總・平野「もう一度同じメンバーで」

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10月から12月にかけて東京・帝国劇場と大阪・梅田芸術劇場にて上演されるミュージカル「レディ・ベス」。同作の取材会が、本日7月6日に東京・帝国ホテルで行われた。

左から加藤和樹、平野綾、花總まり、山崎育三郎。

左から加藤和樹、平野綾、花總まり、山崎育三郎。

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ミュージカル「レディ・ベス」ビジュアル

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本作はミヒャエル・クンツェシルヴェスター・リーヴァイ、そして小池修一郎のトリオがタッグを組み、エリザベス1世の波乱の人生を描くミュージカル。2014年に同劇場にて世界初演され、今回が再演となる。メインキャストは初演から続投。レディ・ベス役は花總まり平野綾、ロビン・ブレイク役は山崎育三郎加藤和樹、メアリー・チューダー役は未来優希と吉沢梨絵、フェリペ役は平方元基古川雄大がWキャストで務める。

花總まり

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取材会には花總、平野、山崎、加藤が参加。初演から現在までの間に、公私にわたって関わりがあったという彼らは、3年のブランクを感じさせない和気あいあいとしたチーム感を持って取材に応じた。花總は「前回は世界初演ということもあって、作り上げる過程が大変でした。だからこそこうして一致団結したメンバーと、同じ顔合わせで再挑戦できることはすごくうれしいです」と再演の喜びを語る。

平野綾

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初演時は「舞台経験が浅かったこともあり、足を引っ張らないよう必死だった」と振り返る平野は「またベスに挑戦できるのがうれしい。前回より更によいものを目指せるように、落ち着いて、役に対する理解を深めたい」と目標を掲げる。さらに「前回の開幕前に集合写真を撮ったのですが、センターの一番いいポジションに、(作品のモチーフになっている)イモーテルというお花を持った小池先生が可愛く佇んでいる写真を見るとほっこりします」と微笑んだ。

山崎育三郎

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山崎はこの3年について「大きく変わりました。3年前は日比谷辺りで『あ、山崎さんですか』だったのが、今では見ず知らずの方から『あ、育三郎だ!』と言っていただけるようになりました」と自身の変化を語り、「今年のミュージカル出演はベス1本。テレビでミュージカル俳優と名乗っているので、しっかり演じられるようロビンに賭けたいと思います」と意気込む。

加藤和樹

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前回が帝劇初出演だった加藤は、「右も左もわからなくて悔しい思いをしたのを覚えています。経験を重ねた今、初演よりも更にすごかったね、また観たいと言われるように、皆で力を合わせて、自分にできることを。この作品に全力で賭けたいと思います」と宣言。

左から加藤和樹、平野綾、花總まり、山崎育三郎。

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本作の魅力については、花總が「エリザベス1世という、当時日本ではそれほど浸透していなかった題材にクンツェとリーヴァイの名コンビが焦点を当て、彼女が戴冠するまでの生き様を壮大な音楽を絡めながら、華やかな衣装、ラブロマンスを含めて大作に仕上げてくださいました。そこがお客様に受け入れていただけた理由では」と分析。山崎も「ベスの決断が作品の大きなテーマですが、決断は誰の身にも起こること。お客様が、自分をベスに重ねて感情移入できるんじゃないか」と同意し、「自分の母も、僕が出た作品の中で一番好きなのがベスだと言ってます」と手応えを見せる。

左から平野綾、花總まり。

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「ただ世界初演ということもあって、作り上げる過程が本当に大変でした。ギリギリまで歌や場面の変更があったり、ここで言ってはいけないような……台本がなかなかできなかったりとか……言ってしまいましたが(笑)」と花總が明かすと、「2幕がなかなかね……」と述懐する共演者たち。山崎は「斜めになった盆が回っている舞台だったので、高い靴を履いてると腰と脚が皆しんどくなって、体のメンテナンスが大変でした」と振り返る。さらに、「あ」と思い出し笑いを浮かべながら、「フェリペ役の(平方)元基がですね、千秋楽に濃い目の色の自分のファンデーションを使い切りたいと思ったらしく、いつもの10倍くらいの量を塗ったんですね。知らずに舞台に上がったら、焦げたパンケーキが(笑)。ただ真っ黒い顔の、しかも厚すぎちゃってしわも何もない人が目の前に立っていて……。舞台上の全員が吹いたことを今思い出しました」と暴露し、会場が笑いに包まれた。

左から加藤和樹、平野綾、花總まり、山崎育三郎。

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続けて記者から花總と平野に、山崎と加藤それぞれが演じるロビンの違いについて尋ねられると、山崎に「悪いことは言わないように」と牽制された花總は、笑いながら「全然違うので……」と言葉を選びつつ、「ご覧になる方からは、『ロビンが代わると全然違いますね』って言葉をいただけたりします」とコメント。平野が「山崎さんは天然型ロビン」と指摘すると、山崎が「いや、天然型はかーくん(加藤)!」と異議を申し立てる。これを受け平野は、「そうか、両方天然ですね(笑)。天然の方向性が違う。同じシーンでも『こんなにアプローチが違うのか』と毎回楽しかったです」と振り返った。

最後に山崎と加藤が、花總と平野のベスの違いについて問われると、山崎は「2人は本当に真逆ですね、花總さんは秘めたエネルギーを持ってる方、平野さんは爆発するエネルギー。そんな印象があります」とコメント。加藤も同意し、「お二人が代わると作品が変わるくらい。出演していても、自分の心が動く場面が、毎回違いました」と結んだ。

公演は10月8日から11月18日に東京・帝国劇場、11月28日から12月10日に大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて。東京公演の10月分チケットは7月8日10:00、11月分は15日10:00に一般前売りを開始。大阪公演のチケットは7月29日に一般発売される。

※初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
※初出時より会場を追記しました。

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ミュージカル「レディ・ベス」

2017年10月8日(日)~11月18日(土)
東京都 帝国劇場

2017年11月28日(火)~12月10日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール

脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ
音楽・編曲:シルヴェスター・リーヴァイ
演出・訳詞・修辞:小池修一郎

キャスト

レディ・ベス:花總まり平野綾
ロビン・ブレイク:山崎育三郎加藤和樹
メアリー・チューダー:未来優希、吉沢梨絵
フェリペ:平方元基古川雄大
アン・ブーリン:和音美桜
シモン・ルナール:吉野圭吾
ガーディナー:石川禅
ロジャー・アスカム:山口祐一郎
キャット・アシュリー:涼風真世
ほか

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