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“演劇人”が演劇にとどまらない個性を披露!「演劇人の文化祭」特別ライブも

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「徳永京子プロデュース 演劇人の文化祭 vol.1」イラスト版イメージビジュアル

「徳永京子プロデュース 演劇人の文化祭 vol.1」イラスト版イメージビジュアル

演劇ジャーナリストの徳永京子がプロデュースする「演劇人の文化祭 vol.1」が3月3日から12日まで東京・パルテノン多摩にて開催される。

徳永が選出した劇作家・演出家・俳優ら“演劇人”が、演劇作品が生まれるもととなったイラストや、演劇公演で実際に使われた絵画等の作品を展示する本企画。3月11日には、ロロ+EMC、大谷能生中野成樹山田佳奈×演劇と人、FUKAIPRODUCE羽衣が出演するライブも行われる。

また2月18・25日、3月4日には、徳永が講師を務める現代演劇講座も。日替わりゲストに岩松了や、批評家の藤原ちからを迎える。

徳永京子コメント

東京の小劇場で活躍する若い劇作家や演出家に話を聞くことの多い私は、2000年代に入って数年経った頃から、つくり手の変化を感じるようになりました。

ざっくりした表現になりますが、それまでの主流が「演劇しかない」人だったのに対して、「演劇を選んだ」人が増えてきたのです。役者を目指して劇団に入り、いつの間にか脚本を書き演出もするようになったが、演劇以外のことは目に入らないまま走って来た、というのが長らく演劇人のプロフィールの典型でした。でも新しい人たちは、絵やイラストや小説や楽器など、複数の創作の楽しさを知り、それらを手放さずにいて、その上で演劇を選んでいました。演劇がなかったらどうなっていたかわからないという人もとても魅力的ですが、選択を経た豊かさは、演劇が本来持っている多面性に通じ、たとえば演劇を好きではない人にも届く柔らかさを内包しているように感じました。

そして実際、ゼロ年代やテン年代と呼ばれる人たちは、劇場や上演や戯曲や演出の概念を柔らかな手つきでもみほぐし、自分たちが見つけた、あるいは自分たちにフィットするやり方で観客と出会っている人が多数います。

この現象を可視化できたらと考えたのが、この企画です。誤解されたくないのは、演劇を本業にしている人の趣味や息抜きや意外な特技を紹介したいのではない、ということです(それだと芸能人の「二期展入選!」みたいですよね)。今回声をかけさせてもらったのは、絵やイラストや音楽も同じ水道管を流れていて、1番大きな蛇口が演劇だという皆さんです。余談になるかもしれませんが、昨今、プロのミュージシャンや漫画家やファッションデザイナーなど他ジャンルの才能と若い演劇人のコラボが成功しているのは、やはりその人の心が動くこと、手や身体を動かしたくなるものが同じ源泉から湧いているからではないかと思います。この『演劇人の文化祭』がそうした、これまでと違う角度からの演劇人と演劇の発見につながれば、企画した人間としては幸せです。

そしてもちろん、このイベントをきっかけに興味を持ち、未見だった人の舞台に足を運んでくださる方がいたら、それこそが本望です。

※初出時よりコメントを追記しました。

「徳永京子プロデュース 演劇人の文化祭 vol.1」

2017年3月3日(金)~12日(日)
東京都 パルテノン多摩 2階 市民ギャラリー

出展者(所属劇団の五十音順):
神里雄大(岡崎藝術座)絵画
木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎)イラスト
益山貴司(劇団子供鉅人)絵画
益山寛司(劇団子供鉅人)絵画
山本健介(ジエン社)イラスト
河村竜也(青年団・青年団リンク ホエイ)絵画
タニノクロウ(庭劇団ペニノ)イラスト
岩井秀人(ハイバイ)イラスト
ノゾエ征爾(はえぎわ)写真作品
鈴真紀史(はえぎわ)絵画
熊川ふみ(範宙遊泳)版画
糸井幸之介FUKAIPRODUCE羽衣)絵画
澤田慎司(FUKAIPRODUCE羽衣)イラスト
藤田貴大(マームとジプシー)油絵
召田実子(マームとジプシー)映像作品
蓬莱竜太(モダンスイマーズ)イラスト
小野寺ずる(□字ック)絵画

関連企画1 文化祭 special LIVE!音楽も楽しむ!ライブコンサート

2017年3月11日(土)14:00
東京都 パルテノン多摩 小ホール

出演:ロロ+EMC、大谷能生中野成樹山田佳奈×演劇と人、FUKAIPRODUCE羽衣

関連企画2 徳永京子の現代演劇講座 演劇最強論LIVE!

2017年2月18日(土)、25日(土)、3月4日(土)
東京都 パルテノン多摩 4階 学習室

講師:徳永京子
ゲスト:調整中(2月18日)、岩松了(2月25日)、藤原ちから(3月4日)

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