でんぱ組.inc×T.M.Revolution「HOT LIMIT」で感激のコラボ

でんぱ組.incの対バンツアー「はやぶさかがやきツアー2016」の金沢公演が、昨日8月18日に石川・本多の森ホールにて行われた。

ツアー終盤戦となったこの日、ゲストに迎えられたのはT.M.Revolution。会場の照明が落ち、バンドメンバーがステージに現れるとサイリウムをオレンジ色に点灯したオーディエンスから大歓声が。1曲目「Inherit the Force」のイントロで西川が登場すると、その声はさらに大きくなった。

最初の曲を高らかに歌い上げた西川は、続いて「LEVEL 4」を熱唱。彼の煽りに、T.M.Revolutionとでんぱ組.inc双方のファンは大合唱で応えた。「HIGH PRESSURE」では全観客が西川と同じ振り付けで踊り、会場の一体感を増していく。「HOT LIMIT」が始まると、でんぱ組.incの藤咲彩音がダンサーとして登場し、西川と息の合った振り付けでオーディエンスのボルテージをさらに上げる。大サビでは残る5人も加わり、西川も楽曲の歌詞を「でんぱ組的にもオールオッケー！」と変えて歌い、オーディエンスを沸かせた。

MCに入ると藤咲は、幼少期からの憧れの存在である西川との競演が叶ったことに「2歳のときに『WHITE BREATH』に合わせて、お父さんのネクタイを付けて『たかのり、しゅきー！』って言ってた私が一緒に踊らせていただいて……」と涙をこぼして感謝を述べる。そんな様子に西川は「同じ仕事してるのに僕のことを下の名前で呼ぶ人って、わりとガチだなって思いますよ（笑）。でもうれしいです。僕のフェス（『イナズマロック フェス』）にも出てもらった恩返しができました」と笑顔で返していた。

でんぱ組.incを見送ったあと、西川は客席を埋め尽くしたサイリウムを見渡しながら「これだけのサイリウムを見るのはアニサマ以来ですよ（笑）」と語り、観客の盛り上がりに「このアットホームな感じ、すごくうれしいです。ファンはアーティストの鏡と言いますがその通りですね」と、でんぱ組.incと彼女たちのファンを讃えた。

後半では「Naked arms」「SWORD SUMMIT」など、ハードなナンバーを次々と披露。その一方、「Count ZERO」のイントロのブレイクでは、息を呑んで静まり返ったオーディエンスに「……そんなに静かにならなくてもいいんですよ？（笑）」と呼びかけて会場を和ませた。ラストナンバーは「DOUBLE-DEAL」。西川は上半身の衣装を脱ぎ捨て、アグレッシブなパフォーマンスとともに歌声を響かせた。曲が終わると「1つになれた気がするんですけど、俺だけじゃないですよね？ また会いましょう！」と叫び、笑顔でステージをあとにした。

続いてのでんぱ組.incのライブは「破！to the Future」で幕開け。「すきすきソング」では客席から息もぴったりの「俺もー！」のコールが起こる。MCで古川未鈴は「T.M.Revolutionさん、めちゃくちゃ熱いライブしてくれましたね！」と振り返り、最上もがは西川と競演した藤咲の様子を「（ステージに）出る直前まで号泣しとったもんね？（笑）」と明かした。しかし藤咲は「やってるときに泣いちゃったら演出に関わるから」と、パフォーマンス中は泣かないように我慢したことを告白。古川から「ピンキーも成長して、こんなことまで考えられるように……」と褒められていた。

「おつかれサマー！」など、夏を代表するナンバーをメドレー形式で披露したあとはステージ前方で6人が横1列に並び、「ユメ射す明日へ」を丁寧に歌う。曲が終わるとメンバーたちはこれまでのツアーで何度も金沢を訪れただけでなく、移動途中の宿泊先として立ち寄ったことを語り「時間があるときは市場に行ったり」（夢眠ねむ）、「兼六園とかね」（最上）と、それぞれのおすすめスポットについてもトークを繰り広げた。

「キボウノウタ」をそれぞれが真摯に歌ったのち、「Future Diver」からライブは再び大盛り上がりへ。「バリ3共和国」「でんでんぱっしょん」で会場内の一体感はピークに達し、6人も渾身の歌とダンスで金沢のファンの盛り上がりに応えた。曲が終わると、この日出演した西川に改めて感謝を述べ、6人は客席に大きく手を振りながら去っていった。

「はやぶさかがやきツアー2016」の次回公演は8月24日、埼玉・大宮ソニックシティにてNICO Touches the Wallsをゲストに迎えて行われる。