「4人+スラッシャーでチームです」DISH//、ファンと絆深めた武道館2DAYS

DISH//が1月1、2日に東京・日本武道館でワンマンライブ「日本武道館単独公演'16 4MONKEY MAGIC」を開催した。

昨年の元日に成功させた初の武道館ワンマンに続き、2年連続で正月の武道館の舞台に立ったDISH//。2日間の公演には合わせて16000人のスラッシャー（ファンの総称）が集まり、4人と一緒に新年の幕開けを賑やかに楽しんだ。この記事では昨日1月2日に行われた2日目の公演の模様をレポートする。

「4MONKEY MAGIC」と名付けられた今回の公演は、オリエンタルな衣装に身を包んだ4人が筋斗雲で武道館へ向かう映像でスタート。花火の爆音とともにポップアップでステージに飛び出したメンバーがカンフーポーズを決めると、スラッシャーは大歓声で彼らを迎えた。4人は「Shall We Dance????」でライブの火蓋を切って落とし、「サイショの恋～モテたくて～」「KLAP」とアッパーな楽曲を連投して会場の熱気を一気に引き上げる。自己紹介ではTo-iがあまりのテンションの高さに空回りして自己紹介をやり直し、メンバーからツッコまれる場面も。TAKUMIは「“ショッピングモール武道館”へようこそ！」と叫び「僕らショッピングモール育ちだからね。最初は30人くらいしかお客さんがいなかったのに、それが武道館でライブをできるようになって……本当にありがとう」と感謝を伝えた。

4曲目に届けられたのは新曲のミドルチューン「THE PHANTOM」。妖艶なダンスと表情でオーディエンスを引き込んだ4人は、続けて「ピーターパンシンドローム」「デート＠ショッピングモール」「ギブミーチョコレート！」といったポップなナンバーをつないだメドレーを披露する。「デート＠ショッピングモール」ではメンバーがメインステージを飛び出し、アリーナの外周に設けられた3つのステージへ。4人はそれぞれにアリーナ後方席や1階席、2階席のスラッシャーと笑顔を交わし、会場の一体感を高めていった。

ライブ中盤のソロ曲、ユニット曲のコーナーでは4人が個性を存分に発揮するステージが展開された。先陣を切ったRYUJIはフラメンコダンサー風の衣装で新曲「俺のアモール」を情熱的に歌い踊る。DISH//の“パンティーキャラ”ことMASAKIは歌のお兄さんのような恰好で登場すると、「パパパパンティー 世界はひとつ」と歌う新曲「PaPaPa パンティー！」を披露。気持ちよさそうに「パンティー！」という叫びを広い会場に響かせ、ハンカチからボクサーブリーフを出現させるマジックでスラッシャーの爆笑を誘った。RYUJIとMASAKIのユニット曲「ドクタープリーズ」は、この日はRYUJIとTAKUMIのコンビで披露され、会場に驚きの歓声が起きる。To-iは「ヒップポップコーン」を歌いながらぐるりと3つのステージを1周し、クールなラップとポップなダンスでファンを楽しませた。

バンドセットのパートでは、4人のエモーショナルな演奏にスラッシャーもペンライトを消し、拳を突き上げて盛り上がる。TAKUMIは力強い歌声を響かせながらステージを駆け巡ってオーディエンスを鼓舞。「I Can Hear」ではバンドのパワフルな演奏に負けないくらいの大合唱が起き、TAKUMIは「気持ちいいー！」と笑顔を弾けさせた。彼の「皆さんに感謝の気持ちを込めて」という言葉からバンドセットの最後に届けられたのは「好きになってくれてありがとう」。「ここでやるの緊張するな」とはにかんでいたTo-iはキーボードで優しい音色を紡ぎ、MASAKIとRYUJIは笑顔でコーラスを重ねる。4人のアンサンブルに、スラッシャーはじっくりと耳を傾けていた。

彼らのライブではおなじみとなった寸劇のコーナーでは、学生に扮した4人が「クリスマスにキスをするなら、どんなシチュエーション？」というお題にそれぞれ回答した。MASAKIは「今日は楽しかったね。よし、チューでもすっか！」と相手役のRYUJIに声をかけると実際にRYUJIの頬にキス。これにRYUJIは「おい！ 本気で殴るぞ！（笑）」と叫び「うわー！ 帰りてえー!!」とステージに寝転がってじたばたと両手を動かした。ドタバタなやりとりを経て、ミュージカル風の演出で「クイズ！恋するキンコンカン！」が届けられたのちは、4人がこの武道館公演のために行ってきた「チャレンジ企画」へ。このチャレンジ企画でメンバーはそれぞれに違ったジャンルのダンスに挑戦。1日目の公演ではRYUJIのポールダンスとMASAKIのラテンダンスが披露されていた。タップダンスに挑んだTo-iはセンターステージに姿を見せると、軽快な足さばきで静寂の中に硬質なタップの音を響かせる。バレエに挑戦したTAKUMIは2人の女性ダンサーと優雅に舞い、ターンも華麗に決めてみせた。

チャレンジ企画を終え4人全員がステージに戻ると、ライブはクライマックスへ。和楽器の音色を採り入れたアレンジが施された「GRAND HAPPY（New Year ver.）」では、メンバーとスラッシャーのコール＆レスポンスも「ウキウキしてます、申年ウッキー！」とお正月仕様。大漁旗柄のカラフルなハッピを着たメンバーは客席後方のステージでスラッシャーと一緒に紙皿投げを行い、一斉に舞い散った紙皿を笑顔で見つめた。「晴れるYA！」でTAKUMIが「武道館、騒げ!!」と言葉に力を込めると、スラッシャーは大きなコールでこれに応じる。「FLAME」では4人があちこちに散らばってスラッシャーの近くで歌声を届け、会場は大きな一体感に包まれる。最後の楽曲を前にTo-iは「ラストの曲マジで行きたくないな（笑）。でも春にはホールツアーで会えるから、また会える日のために最後、死ぬ気で騒ごうぜ！ いいか!? 武道館！ 行くぜ！ スラッシャー!!」と呼びかけ、4人は「俺たちルーキーズ」をパフォーマンス。TAKUMIは大サビ前のセリフパートを「みんなに会えて本当に幸せです、ありがとう！」と言い替え、スラッシャーに感謝の気持ちを叫んだ。

アンコールを求める「おかわり！ おかわり！」という声に応えてステージに再登場した4人は、1人ずつ今の思いを観客に伝える。MASAKIは「昨日も今日も武道館に駆け付けてくれて、スラッシャーには言い表せないくらい感謝しています」と語りかけ、スラッシャーのことをもっと知るために昨年1年間ブログを毎日更新していたと明かす。「これからもブログは毎日更新します。コメントとか見てスラッシャーのことをもっと知って、僕らからも何か伝えていけたらと思います。これからもよろしくお願いします！」と彼が語りかけると、スラッシャーは笑顔で拍手を送った。RYUJIは前日に挑戦したポールダンスの成果に「納得いく結果にならなくて落ち込んだ」と悔しさをにじませたが「だけど、メンバーがすげえなぐさめてくれて、スラッシャーもお見送りのときに『カッコよかったよ』と言いながら通ってくれたりしてね。俺、みんなが大好きだなって思いました。今年もいろんなことに挑戦して、レベルアップしていきたいと思っています！」と力強く誓った。

「楽しかった？」と客席に問いかけたTo-iは、客席から返ってきた「楽しかったよ！」という声に「よかった。その言葉が僕らの支えになっています。ステージに立っているのは4人だけど、スラッシャーもあわせてひとつのステージ。みんなの力がないと成り立ちません。なので、ここにいる自分たちに、大きな拍手！」と客席へ拍手を送る。最後に挨拶をしたTAKUMIは「武道館で2DAYSライブができるなんて、4年前には思ってなかったよね。たった4年だよ。スラッシャーのおかげです、本当にありがとう」と思いを伝え「みんなのために、これからも突っ走ります。みなさん付いて来てください！」と呼びかけた。そして「RYUJI、ぶっちゃけ昨日、裏で泣いてたんだよな？『悔しいです』って。その姿を見たTo-iとMASAKIが俺より先にRYUJIの肩を叩いて励ましてるのを見て『この4人でよかった、この4人じゃないと成り立たない』って思いました」とグループへの熱い思いを吐露する。TAKUMIは最後に「4人+スラッシャーでチームDISH//です。この先もたくさん楽しいことしよう！」と笑顔を弾けさせた。2日間の熱狂を締めくくったナンバーは「変顔でバイバイ!!」。4人は客席に大きく手を振り、MASAKIはスラッシャーの大合唱に感極まった様子のTo-iに「泣いてる？ 泣いてる？（笑）」と話しかけて肩を抱く。メンバーは最後に「ありがとうー!!!!」と絶叫して、名残惜しそうにステージを降りた。

DISH// 終演後コメント

2日間を通して、武道館に来てくれたスラッシャーのみなさんに感謝してます。僕ら自身、最高のライブが2日間できたなと思っています。そして、毎年、DISH//は元旦の武道館をやり続けるっていうことになりました。毎年毎年、元旦の武道館で進化したDISH//を見せられることができるので、頑張っていきたいなと思います。そして、今年は、チケットが完売しなく、お客さんの数の面で悔しい部分があったので、今後はさらに成長して、たくさんの人と一緒にライブを楽しめるように、頑張りたいと思います。本当にありがとうございました。