歌舞伎「ワンピース」開幕！市川猿之助「再演ながら作りがまったく変わっている」

尾田栄一郎「ONE PIECE」を原作とした「スーパー歌舞伎II（セカンド）『ワンピース』」の再演が、本日10月6日に東京・新橋演舞場にて開幕する。

再演では四代目市川猿之助がルフィとハンコック役を担当。上演に先がけ、去る10月5日には公開舞台稽古が行われた。

舞台稽古は第1幕にあたるシャボンディ諸島でのシーンからスタート。バーソロミュー・くまによってルフィが飛ばされてしまった、アマゾン・リリーでの一幕では、猿之助がルフィとハンコックの2役を早替りを交えながら演じる。

第2幕は監獄島・インペルダウンを舞台にストーリーを展開。革命戦士のイナズマとボン・クレーの立ち回りでは約10トンもの水が舞台上に溢れる。水飛沫は客席にまでおよび、公開稽古を観劇していた来場者からは歓声が上がった。第3幕では海軍本部のマリンフォードを舞台に、海賊と海軍の戦いを描写。不死鳥の姿となったマルコによる客席3階から舞台への宙乗りや、プロジェクションマッピングを駆使した、悪魔の実の能力者たちのバトルシーンなど、ケレン味たっぷりの演出が用いられている。

舞台稽古前には囲み取材も実際され、猿之助が登壇。初日を前に「初演は足していく作業がてんこ盛りでしたが、再演の今回は引いていく作業で、さらに洗練されました。LEDの照明を背景に使いましたので、よりアニメ感が増しています」と説明する。

ゆず・北川悠仁の書下ろし楽曲「TETOTE」が主題歌となったことでも話題を集めた「スーパー歌舞伎II『ワンピース』」。初演時は女性歌手のRUANが歌唱を担当していた同曲について、猿之助は「再演ではゆずが歌ってくれました。北川悠仁さんが『今回は歌うよ！』と言ってくれて実現したんです」と語る。また劇場限定で販売されるグッズ「スーパータンバリン」を手に取り、「尾田先生に文字とイラストを描いていただいて、定式幕カラーになっています。劇中で一緒に鳴らしてもらえたらうれしいです」とアピール。そして「再演ですが、まったく新しいと言っていいくらい作りが変わっていますし、若手に出番を譲って上演する『麦わらの挑戦』もあります。ぜひ足をお運びください」と呼びかけた。

「スーパー歌舞伎II（セカンド）『ワンピース』」は、11月25日まで上演。なお若手を抜擢したステージ「特別マチネ『麦わらの挑戦』」では猿之助がシャンクス、尾上右近がルフィとハンコックを務める。