しりあがり寿「THEドラえもん展は七変化を楽しんで」、新たな参加作家も発表

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11月1日より東京・森アーツセンターギャラリーにて開催される「THEドラえもん展TOKYO 2017」。本日7月31日に同展の記者発表会が六本木ヒルズ内のアカデミーヒルズにて行われ、参加アーティストのしりあがり寿と西尾康之、そして展示会の監修を務めた美術史家の山下裕二が登場した。

「THEドラえもん展TOKYO 2017」記者発表会の様子。左から山下裕二、しりあがり寿、西尾康之。

「THEドラえもん展TOKYO 2017」記者発表会の様子。左から山下裕二、しりあがり寿、西尾康之。

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「THEドラえもん展TOKYO 2017」は、さまざまなアーティストたちが「あなたのドラえもんをつくってください」という呼びかけに応えて作成したアート作品を展示する企画展。これまで発表された参加アーティストにはしりあがりや西尾のほか、会田誠、梅佳代、小谷元彦、鴻池朋子、佐藤雅晴、蜷川実花、福田美蘭、町田久美、Mr.、村上隆、森村泰昌+コイケジュンコ、山口晃、渡邊希、クワクボリョウタ、後藤映則、近藤智美、坂本友由、シシヤマザキ、篠原愛、中里勇太、中塚翠涛、山口英紀+伊藤航、山本竜基、れなれなが名を連ねている。

増田セバスチャン

増田セバスチャン[拡大]

本日の司会を務めるのは、アニメで出木杉英才の声優を務める萩野志保子。まず彼女から26組のアーティストに加え、奈良美智増田セバスチャンの2組が新たに本展に参加することが発表される。2002年に行われた「THE ドラえもん展」に続いて出展する奈良と、これが初参加となる増田。増田からはビデオメッセージが到着し、「『ドラえもん』は人生で一番最初に衝撃を受けたマンガです。『ドラえもん』と聞いて、自分を誘ってくれなきゃ困るという感じでした(笑)」と率直な思いが語られる。また増田は展示会に向けて2メートルを超える巨大なドラえもんを制作中とのことで、「『映画ドラえもん のび太のドラビアンナイト』から着想を得ました。この時代にドラえもんがいたら、いなかったらっていうことを考えて作っています」と語った。

村上隆によるメインビジュアルおよび出展作品。 (c)2017 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. (c)Fujiko-Pro

村上隆によるメインビジュアルおよび出展作品。 (c)2017 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. (c)Fujiko-Pro[拡大]

ここで村上隆による本展のメインビジュアルがお披露目。タイムマシンに乗った藤子・F・不二雄やドラえもん、そして村上作品を象徴する“花”が融合したイラストがスクリーンに映し出される。村上からのビデオメッセージも公開され、「(作品を作るにあたって)何が『ドラえもん』の中で大事な世界なのかというのをつかまえるのが大変でした。でも最終的に、藤子・F・不二雄先生本人を絵の中に入れるということにたどり着いたんです」と語る。その理由について、「作品はアーティストを映し出す鏡のようなものなんです。だからこそ藤子・F・不二雄先生本人が入ることで、(『ドラえもん』の世界観に)より強みが出る。僕のキャラクターをガーッと前に押し出しても、先生の世界を壊さないで済むなと思った」と解説した。

左からしりあがり寿、西尾康之。

左からしりあがり寿、西尾康之。[拡大]

イベントの中盤、山下、しりあがり、西尾が壇上へ登壇。しりあがりは「まさに『ドラえもん』というのは僕らにとって“環境”なんです。いわば今回の展示会は、みんなで富士山を描くようなものだと思っています。日本の代表的な風景を描くということはとても自然なことだし、やるべきこと。それに参加させてもらうことはとてもうれしいです」と述べる。続けて西尾は「小学校1年生からの3年間、『ドラえもん』に影響を受ける生活を送っていました。3年間というのも、ハマりすぎてマンガを没収されたからなんです」と苦笑しながら明かす。

山下裕二

山下裕二[拡大]

またしりあがりは、今回の展示にはアニメーションを出展する予定であることを明らかに。「『ドラえもん』のアニメを大手を振ってイジっていいって、こんな機会ないでしょ」と笑いまじりに話しながら、「この時代や社会が、ドラえもんにポケットから出してもらいたいものはなんだろうというのをテーマに作ろうと思います」と真摯に語る。山下としりあがりは「真面目ですね」「僕はずっと真面目ですよ」と仲睦まじく掛け合いながら、山下は「例によっての“ゆるメーション”を期待してます」と声をかけた。

自分なりのドラえもんを描いたしりあがり寿。

自分なりのドラえもんを描いたしりあがり寿。[拡大]

しりあがりからは「藤子・F・不二雄先生は日本のマンガの真ん中。(先生の作品は)空気のようなもので、いろんな絵柄の原点になっている。僕たちに一番染み込んでいるんじゃないのかな」というコメントも。最後に観客へ向け、「28組も参加しているので、(作品の意味が)理解できる作品も理解できない作品もあるだろうけど、自分の知ってる『ドラえもん』はこんなふうに七変化するんだって思ってもらえれば」とメッセージを送る。そして「現代アートがすぐできる、というひみつ道具が欲しいですね(笑)」と笑いを誘い、イベントは和やかに幕を閉じた。

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THEドラえもん展TOKYO 2017

会期:2017年11月1日(水)~2018年1月8日(月・祝)※会期中無休
会場:森アーツセンターギャラリー

参加アーティスト

会田誠、梅佳代、小谷元彦、クワクボリョウタ、鴻池朋子、後藤映則、近藤智美、坂本友由、佐藤雅晴、シシヤマザキ、篠原愛、しりあがり寿、中里勇太、中塚翠涛、奈良美智、西尾康之、蜷川実花、福田美蘭、増田セバスチャン、町田久美、Mr.、村上隆、森村泰昌+コイケジュンコ、山口晃、山口英紀+伊藤航、山本竜基、れなれな、渡邊希

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ぼーかりおどP(noa) @vocaliod_P

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