熟練した職人が1つひとつ手作業で宝石を敷き詰めて制作される「ジュエリー絵画」。上根氏は「通常の絵画は変色が悩みの種でしたが、『ジュエリー絵画』は天然石を用いるため色褪せしにくい」とその特徴を解説する。池田はその出来について「これまでも宝石を敷き詰めて作る絵画はあったと思うんですけど、そういうものとはまったく違う。表面が凸凹していなくてすごく精巧です」と興奮気味に賞賛した。
制作する上でのこだわりについて上根氏は、「目やまつ毛の長さ、影の付け方などちょっと違うだけで雰囲気がぜんぜん変わってしまう。顔にはすごくこだわって、先生が出したい雰囲気を壊さないように細心の注意を払いました」と説明。池田からも「遠目から見たら普通のイラストだと思うのでは」とお墨付きの言葉が飛び出す。
海外でも販売される予定だという「ベルサイユのばら」の「ジュエリー絵画」。上根氏が「歴史の勉強にもなるということで、フランス人が『ベルサイユのばら』を読んで昔のことを知ったりするらしいです」と語れば、池田も「オランダ大統領が来日した際に、レセプションに呼んでいただいたんです。その時、大統領の随行の方に『この作品でフランス革命史を学びました』と言われて」と、同作の海外での人気の高さを伺わせるエピソードを披露した。
その後会場は、2013年よりマーガレット(集英社)で不定期に掲載されている「ベルサイユのばら」のエピソードシリーズの話題に。池田は「ベルサイユのばら」について、「40年以上ずっと読み継いでいただいて、本当にありがたいです。意地悪な友達には『演歌歌手みたいで、一発当てると一生食えていいわね』なんて言われるんですけど」と笑いながら語る。
エピソードシリーズ執筆の経緯については、「当時は連載期間の制約で描けなかったお話もたくさんあるんです。私もいつまで目がしっかり見えて手が動くかわからない歳になってきたので、描き残したことを描いておきたいなと思って。マーガレットが50周年を迎えたときに、短いお話を描いてみたら大変な反響があったんです」と振り返り、「まだまだ読んでくださる方がたくさんいらっしゃるとわかったので、体力の続く限り描いていきたいと思います」と宣言。また「ジュエリー絵画」が発売されることで、「アントワネットとジュエリーで何か描けないかなと、ちょこっと思ったりします。(「ベルサイユのばら」は)王室や貴族の御用達として、宝石を加工する技術が確立された時代が舞台。何か縁があるんじゃないかな」と着想を得ていることを明かした。
「ベルサイユのばら」の「ジュエリー絵画」は、2月11日に発売される。全8種類がラインナップされており、価格は最小のXSサイズが9万8000円、最大のXL7サイズは680万円から。このほか手塚治虫作品を元に制作された「ジュエリー絵画」も販売されている。
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