平田オリザ×小松理虔×鄭慶一が語り合う「常磐線舞台芸術祭 2023」芸術祭を“口実”に福島を訪れて (3/3)

「常磐線舞台芸術祭 2023」ラインナップ

青春五月党「JR常磐線上り列車─マスク─」

青春五月党「JR常磐線上り列車─マスク─」ビジュアル。(撮影:新井卓)

2023年7月21日(金)~28日(金)※プレ公演(ワークインプログレス)
2023年8月4日(金)~6日(日)
福島県 Rain Theatre

作・演出:柳美里
出演:秋元菜々美、大内彩加、尾﨑宇内、菊池佳南、木村巴秋、久留飛雄己、佐藤真喜子、関根颯姫、名古屋愛、緑川史絵、齋藤夏菜子、福島県立ふたば未来学園高等学校演劇部

柳美里率いる青春五月党3年ぶりの新作公演。JR常磐線の車内を舞台に、2011年3月、2011年5月、2020年5月と異なる時代を生きる高校生たちが、マスクを巡る視点で描かれる。

青年団「銀河鉄道の夜」

青年団「銀河鉄道の夜」より。

2023年8月1日(火)・2日(水)
福島県 勿来市民会館

原作:宮沢賢治
作・演出:平田オリザ
出演:井上みなみ、永田莉子、福田倫子、知念史麻、髙橋智子

2011年にフランスの子供達のために仏語版が制作され、その後日本語版も制作された本作。宮沢賢治の代表作の1つを、“友人の死を受け入れることで成長する少年の物語”として再構成する。

「『ザ・レディオ・ミルキー・ウェイ』ラジオ朗読劇『銀河鉄道の夜』舞台版」

「『ザ・レディオ・ミルキー・ウェイ』ラジオ朗読劇『銀河鉄道の夜』舞台版」ビジュアル©椚田透(nix graphics)

2023年8月1日(火)・2日(水)
福島県 新地町文化交流センター(観海ホール)

原作:宮沢賢治
脚本・演出:古川日出男
出演:古川日出男、管啓次郎、小島ケイタニーラブ、柴田元幸、北村恵、後藤正文
音楽:後藤正文、小島ケイタニーラブ
映像:河合宏樹

宮沢賢治の代表作を、古川日出男のオリジナル脚本で立ち上げ。銀河ラジオのDJゴトウの元に、ジョバンニという弟が行方不明だと不思議な投書が届けられ……。3月に福島と岩手でラジオドラマ朗読劇として披露された本作が、舞台作品として披露される。

青森中央高校演劇部×福島県の高校生たち「もしイタ ~もし高校野球の女子マネージャーが青森の『イタコ』を呼んだら」

青森中央高校演劇部×福島県の高校生たち「もしイタ ~もし高校野球の女子マネージャーが青森の『イタコ』を呼んだら」より。(撮影:西澤勝)

2023年8月1日(火)
福島県 福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校 多目的ホール「みらいシアター」

作・演出:畑澤聖悟
出演:青森県立青森中央高等学校演劇部、福島県の高校生たち

2011年に青森県立青森中央高校演劇部が初演して以来上演を重ねている、渡辺源四郎商店・畑澤聖悟の作品。今回は、福島県の高校生たちとコラボレーションする。野球部のマネージャーが連れてきた新コーチは、実は盲目の老婆・イタコで……。

青森中央高校演劇部「ジンコちゃんの世界」

青森中央高校演劇部「ジンコちゃんの世界」より。(撮影:西澤勝)

2023年8月2日(水)
福島県 いわき芸術文化交流館アリオス 小劇場

作・演出:畑澤聖悟
出演:青森県立青森中央高等学校演劇部

2016年に青森県立青森中央高等学校演劇部によって初演された渡辺源四郎商店・畑澤聖悟の作品。1匹のミジンコから始まった10日間の王国と、そんなミジンコを見つめる女子高生サチコの姿が描かれる。

渡辺源四郎商店「空に菜の花、地に鉞」

渡辺源四郎商店「空に菜の花、地に鉞」ビジュアル(イラスト:山下昇平)

2023年8月5日(土)・6日(日)
福島県 新地町文化交流センター(観海ホール)

作・演出:畑澤聖悟
出演:渡辺源四郎商店

5月から6月にかけて東京・青森で初演された、畑澤聖悟率いる渡辺源四郎商店の新作SF劇。東北地方北部にやってきたある青年は、独裁者にある使命を託されていた。それは某国からのミサイルを村の原子力施設に誘導するということだった。

青年団「阿房列車」「思い出せない夢のいくつか」

青年団「阿房列車」「思い出せない夢のいくつか」より。(撮影:三浦雨林)

2023年8月10日(木)~12日(土)
福島県 Rain Theatre

「阿房列車」
作・演出:平田オリザ
出演:中藤奨、たむらみずほ、田崎小春

「思い出せない夢のいくつか」
作・演出:平田オリザ
出演:兵藤公美、大竹直、南風盛もえ

平田オリザの初期短編作で、夫婦のあてどない旅の様子を描く「阿房列車」と、1994年に青年団プロデュース公演として初演された男女3人の思いが錯綜する「思い出せない夢のいくつか」を交互上演する。

日没を祭れ 2023 第一日「日没、新しい夜明けに」

日没を祭れ 2023 第一日「日没、新しい夜明けに」より。

2023年8月5日(土)
福島県 東日本大震災・原子力災害 伝承館

企画:和合亮一
演出:佐藤典之
出演:(1部)千葉清藍、山中透、和合亮一 / (2部)福島県合唱連盟いわき支部、浪江混声合唱団、ゆめはっと合唱団、全国公募・有志参加者
朗読:和合亮一、小田美樹、清野和也、遠藤航、齋藤瑠偉、大橋奈央、熊谷コウ
指揮:西岡茂樹、信長貴富

和合亮一のリーディングパフォーマンス、“旅する書道家”千葉清藍の書、ダムタイプ・山中透の音楽により、日没に捧げる即興ライブ。

日没を祭れ 2023 第二日「日没よ、鎮まれ。」

日没を祭れ 2023 第二日「日没よ、鎮まれ。」より。

2023年8月11日(金・祝)
福島県 小高山 同慶寺

(1部)作・演出:和合亮一 / 出演:清野和也 ほか
(2部)作・演出・出演:津村禮次郎

日没に捧げるライブ2日目は、和合亮一の作・演出による創作能と、津村禮次郎の創作能を2部構成で披露。奥州相馬氏の菩提寺である同慶寺の境内で、鎮魂と再生の時が刻まれる。

山本卓卓ソロ「キャメルと塩犬」

「キャメルと塩犬」より。(撮影:雨宮透貴)

2023年8月11日(金・祝)
福島県 相馬市民会館 多目的ホール

原案:古典落語「らくだ」
作・演出・音響・照明・映像・出演・企画:山本卓卓

堀川炎「窓の外の結婚式」

世田谷シルク「春夏秋冬」より。(撮影:大倉英揮)

2023年8月12日(土)
福島県 平中央公園(いわき芸術文化交流館アリオス前広場)

原作:柳美里
演出:堀川炎
出演:近藤強、鄭亜美、石松太一、藤瀬のりこ、倉島聡

福島を舞台に書き下ろされた柳美里「窓の外の結婚式」を、堀川炎の演出で立ち上げる。物語の軸となるのは、津波によって一人生き残ったある女性。彼女は過去と現在の時間を行き来しながら、言いようのない悲しみを背負って生きているのだった。

「『二つの駅舎、ボイス・オン・ボイス』古川日出男×後藤正文」

左から古川日出男、後藤正文。(写真左 / ©朝岡英輔)

2023年8月3日(木)
福島県 JR富岡駅周辺
2023年8月4日(金)
福島県 JR新地駅周辺

出演:古川日出男、後藤正文

常磐線沿線の駅舎周辺で、アーティスト同士がコラボレートする企画「Voice on Voice」の1プログラム。ここでは福島県生まれの作家・古川日出男とASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文が共演する。

「『JR 常磐線夜ノ森駅』柳美里×尾崎世界観」

左から柳美里、尾崎世界観。(写真左 / 撮影:宍戸清孝)

2023年8月7日(月)
福島県 富岡町 夜の森公園周辺

出演:柳美里、尾崎世界観

常磐線沿線の駅舎周辺で、アーティスト同士がコラボレートする企画「Voice on Voice」の1プログラム。ここでは「常磐線舞台芸術祭」のプログラムディレクター・柳美里とクリープハイプの尾崎世界観が共演する。

「『浜通りと中通りの境』和合亮一×田島貴男(Original Love)」

左から和合亮一、田島貴男(Original Love)。

2023年8月8日(火)
福島県 JR福島駅東口周辺

出演:和合亮一、田島貴男(Original Love)

常磐線沿線の駅舎周辺で、アーティスト同士がコラボレートする企画「Voice on Voice」の1プログラム。ここでは福島県生まれの詩人・和合亮一とOriginal Loveの田島貴男が共演する。

「『荒地の家族』佐藤厚志×Miya」

左から佐藤厚志、Miya。(写真左 / ©新潮社)

2023年8月9日(水)
宮城県 JR亘理駅周辺

出演:佐藤厚志、Miya

常磐線沿線の駅舎周辺で、アーティスト同士がコラボレートする企画「Voice on Voice」の1プログラム。ここでは宮城県出身の作家・佐藤厚志と音楽家のMiyaが共演する。


[演劇ワークショップ]

福名理穂(ぱぷりか)劇作ワークショップ「劇作に触れてみよう」

福名理穂(撮影:矢野瑛彦)

2023年8月2日(水)・3日(木)
福島県 いわき芸術文化交流館アリオス 大リハーサル室

ファシリテーター:福名理穂
アシスタント:岡本唯

第66回岸田國士戯曲賞を受賞した広島県出身の劇作家、演出家・福名理穂による、劇作に関するワークショップ。

山本卓卓(範宙遊泳)ワークショップ

山本卓卓(撮影:雨宮透貴)

2023年8月10日(木)
福島県 相馬市民会館 多目的ホール

講師:山本卓卓

第66回岸田國士戯曲賞を受賞した範宙遊泳の劇作家、演出家・山本卓卓が、ものづくりや表現に興味がある人に向けて展開するワークショップ。


[ツアー]

原発事故による旧避難区域内の文化財巡りツアー「原発被災地歴史探検」

「原発事故による旧避難区域内の文化財巡りツアー」ビジュアル(撮影:村上朝晴)

2023年8月4日(金)
福島県 JR大野駅

案内人:森幸彦

元福島県立博物館学芸員で、現在は南相馬市文化財課に勤める森幸彦が案内人の、歴史にスポットを当てたツアー。原発事故により旧避難指示区域となったエリアの文化財を巡る。

ロッコクツアー

上から小松理虔、「原発事故による旧避難区域内の文化財巡りツアー」ビジュアル(撮影:村上朝晴)

2023年8月6日(日)、9日(水)
福島県 国道6号線沿い

案内人:小松理虔

福島県出身の地域活動家・小松理虔が案内人隣、国道6号線(通称ロッコク)沿いに点在する震災遺構、産業遺構を巡るツアー。なお本ツアーは定員に達したため受付終了となっている。


[食]

酒と話「どんちゃん港」

「常磐線舞台芸術祭 2023」ロゴ

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2023年8月5日(土)
福島県 UDOK.
2023年8月12日(土)
福島県 Share Place STUDIO B-6

福島県出身の地域活動家・小松理虔がプロデュースする“地元のうまいもの”を囲んで語り合う企画。

フェスティバル・フードマーケット

「常磐線舞台芸術祭 2023」ロゴ

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2023年8月4日(金)~6日(日)
福島県 JR新地駅周辺

福島県内の常磐線沿線を中心にしたフードマーケット。名産品や地元のうまいものが並ぶ。


[オープニング・クロージング]

KEYNOTE SPEECH

「常磐線舞台芸術祭 2023」ロゴ

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2023年7月31日(月)
福島県 小高生涯学習センター(浮舟文化会館)ホール

登壇者:小松理虔、相馬行胤、平田オリザ、古川日出男、柳美里、和合亮一
出演:磐城じゃんがら遊劇隊、富岡表現塾 ほか

「常磐線舞台芸術祭 2023」実行委員の小松理虔、相馬行胤、平田オリザ、古川日出男、柳美里、和合亮一が一堂に介し、芸術祭のオープニングを祝す。

クロージングイベント

「常磐線舞台芸術祭 2023」ロゴ

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2023年8月13日(日)
福島県 浪江町 中央公園

「常磐線舞台芸術祭 2023」を締めくくるイベント。当日は各地域のフードやマーケットなども出店する。