「Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2021」

3年に一度、横浜で行われている日本最大級のダンスフェスティバル「Dance Dance Dance @ YOKOHAMA」(以下「DDD」)が、今夏開催される。横浜港を背景にした幻想的な野外ステージや、国内外で活躍するトップアーティストによるオリジナル公演、子供たちがプロのダンサーに学ぶワークショップ、ダンスを気軽に楽しめる参加型ステージなど、横浜の街にバレエ、コンテンポラリー、ストリート、ソシアル、チア、日本舞踊、フラ、盆踊りといった多彩なジャンルのダンスが集結。今年はコロナ禍の状況に鑑み、海外アーティストの招聘は行われず、日本のダンサーやカンパニーがジャンルを超えて登場する。ステージナタリーではまず、目玉企画の1つ「エリア50代」に出演するTRFのSAMとコンドルズの近藤良平の対談を実施。彼らが語るフェスティバルの魅力、そして“ダンスの現在地”とは?

文 / 川口聡

INTERVIEW

SAM&近藤良平
Coming soon

ダンスを通じて、人や街とつながる

小林十市

「Dance Dance Dance @ YOKOHAMA」は、2012年に初開催されて以来、3年ごとに行われ、今年で4回目となるダンスの祭典。今回のディレクターを務めるダンサー・振付家の小林十市は、1989年にスイスのベジャール・バレエ・ローザンヌ(BBL)に入団し、数多くのベジャール作品に出演した経験を持つ。BBLを退団後は、世界各国のバレエ団でベジャール作品の振付・指導を行ってきた。現在フランスを拠点にしている小林は、コロナ禍における厳しいロックダウンを経て「ダンサーたちが踊る場所を必要としている今、『DDD2021』がアーティストたちを救う場になるのではないかと考えています。観客にとっても、表現者にとっても、芸術に携わることは心の栄養になるはずです」と、観客・アーティスト双方にとっての芸術の必要性を語っている。

海外アーティストを招聘せず、日本のダンサー・カンパニーが手を携える「DDD2021」について小林は「皆様に“日本のダンスの現在地”をご覧いただきます」と述べると共に「古典バレエの代名詞『白鳥の湖』。ベジャール、バランシン、プティなど20世紀の巨匠たちによるマスターピース。ダンスの可能性を拓く現代作品。これほど広く深い舞踊の世界に、今の日本のダンサーたちならば十全に挑むことができる。この国のダンスがどれだけの水準にあるのかを、ぜひ皆様の目で確かめてください」とメッセージを送る。また今回は小林自身も、近藤良平との共同企画で、50代のダンサーたちと作り上げるトリプルビル「エリア50代」、金森穣率いるNoism Company Niigataとコラボレートする世界初演作「Noism Company Niigata × 小林十市」に出演。さらに実弟である柳家花緑の独演会にトークで参加する。

「DDD2021」のキャッチコピーは“感動が踊る横浜”。コンセプトには「街じゅうがダンス空間 舞台は横浜の『街』そのもの」「クリエイティブ・インクルージョン あらゆる人にダンスの楽しさを」「クリエイティブ・チルドレン ダンスとの出会いが子供たちを待っている」「国際発信 横浜“発”、世界へ」の4つが掲げられた。トップアーティストによる公演のほか、市民参加型の「横浜ダンスパラダイス」や、プロのダンサーが地域へ出向き、子供たちに踊る楽しさを伝えるワークショップなど、世代・ジェンダー・国籍・障害を越え、多くの人たちが参加し、楽しめるプログラムが用意されている。踊る喜び、そして、ダンスを通じて人や街とつながる楽しさを、この夏、横浜で味わおう。

Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2021 LINE UP 2021年8月28日(土)~10月17日(日)

「横浜ベイサイドバレエ」チラシ
横浜ベイサイドバレエ
2021年8月28日(土)・29日(日)※雨天の場合、30日(月)・31日(火)に振替。振替日が雨天の場合中止。
神奈川県 象の鼻パーク 特設ステージ
出演
東京バレエ団
作品紹介
フェスティバルのオープニングを飾る、東京バレエ団による野外バレエ。横浜ならではの風景をバックにした野外ステージで、モーリス・ベジャール振付の「ギリシャの踊り」と「ボレロ」(28日:上野水香、29日:柄本弾)、マリウス・プティパ振付の「海賊」よりパ・ド・トロワが披露される。
「TENDRE × yurinasia」ビジュアル
TENDRE × yurinasia
2021年9月2日(木)※雨天中止
神奈川県 象の鼻パーク 特設ステージ
出演
TENDRE、yurinasia ほか
作品紹介
横浜出身のミュージシャン・河原太朗がソロプロジェクトとして展開するTENDREと、ダンサー・yurinasiaがコラボレート。TENDREは、ベース・ギター・キーボード・サックスを演奏するなどマルチな才能でスタイリッシュなサウンドと歌声を響かせる。またJAPAN DANCE DELIGHTほか数々のコンテストで優勝・受賞しているyurinasiaは、しなやかな身体の動きから生み出す独創的な表現で人々を魅了。そんな気鋭のアーティストたちに加え、公募で選ばれた若手ダンサーが参加し、セッションを繰り広げる。
東京バレエ団 「白鳥の湖」ビジュアル
東京バレエ団 「白鳥の湖」
2021年9月4日(土)
神奈川県 神奈川県民ホール 大ホール
出演
東京バレエ団(上野水香、柄本弾 ほか)
指揮
冨田実里
演奏
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
作品紹介
神奈川フィルハーモニー管弦楽団の生演奏によるグランドバレエを上演。披露されるのはブルメイステル版「白鳥の湖」だ。第3幕の城の舞踏会の場面では、スペイン・ナポリ・ハンガリー・ポーランドの各国の踊りが、“悪魔の手先”として表現され、王子ジークフリートに、怒涛のダンスが襲いかかる。さらに、純白のチュチュをまとった白鳥たちが舞う場面も見どころだ。
「International Choreography × Japanese Dancers ~舞踊の情熱~」出演者
International Choreography × Japanese Dancers ~舞踊の情熱~
2021年9月18日(土)
神奈川県 神奈川県民ホール 大ホール
出演
厚地康雄、池本祥真、上野水香、ヴィスラフ・デュデック、小㞍健太、佐久間奈緒、島添亮子、柄本弾、中村祥子、鳴海令那、スターダンサーズ・バレエ団(渡辺恭子、池田武志、石川聖人、林田翔平)
作品紹介
モーリス・ベジャール、ローラン・プティ、ウヴェ・ショルツら世界的振付家のマスターピースに、中村祥子、上野水香、柄本弾、スターダンサーズ・バレエ団の面々ら日本のトップダンサーたちが挑む特別なステージ。
「おさよ(落語版ジゼル)」柳家花緑 × 東京シティ・バレエ団ビジュアル
「おさよ(落語版ジゼル)」 柳家花緑 × 東京シティ・バレエ団
2021年9月23日(木・祝)
神奈川県 神奈川県立青少年センター 紅葉坂ホール
出演
柳家花緑、東京シティ・バレエ団
作品紹介
言葉を使わずに表現するバレエと言葉だけで表現する落語が出会い、コラボレートする舞台作品。村娘ジゼルと貴族の青年アルブレヒトの悲恋を描いたバレエ「ジゼル」の背景を、柳家花緑が江戸時代に置き換えて語る。
柳家花緑
柳家花緑 独演会
2021年9月12日(日)
神奈川県 横浜にぎわい座 芸能ホール
出演
柳家花緑、小林十市
作品紹介
小林十市と、落語家の柳家花緑が実の兄弟であることから実現した企画。今回は、バレエ「白鳥の湖」を題材にした花緑の創作落語「鶴の池」と古典落語が披露される。兄弟によるトークコーナーでは、2人の祖父にあたる人間国宝・五代目柳家小さんの思い出話も語られる予定。
エリア50代
2021年9月23日(木・祝)~26日(日)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ
出演×振付
23日(木・祝)~26日(日):小林十市×アブー・ラグラ、近藤良平×MIKIKO
23日(木・祝):安藤洋子×ウィリアム・フォーサイス
24日(金):SAM(TRF)×佐野登
25日(土):伊藤キム×BOXER& Hagri
26日(日):平山素子×笠井叡
作品紹介
小林十市、近藤良平というスタイルの異なる50代のダンサーそれぞれのソロと、もう1人の50代のゲストダンサーのソロからなるトリプルビル公演。身体の今に向き合い、未知の表現を探る、50代ダンサーたちの新境地。
DRAMATIC WORKS 「SITA YOKOHAMA」ビジュアル
DRAMATIC WORKS「SITA YOKOHAMA」
2021年9月25日(土)・26(日)
神奈川県 関内ホール 小ホール
構成・演出・振付
渡辺裕味子
出演・振付
篠原藍、南彩子、渡辺じゅり、中川賢、SHIMBA、吉﨑裕哉
音楽
中村浩之 ほか
作品紹介
DRAMATIC WORKSは、異なるフィールドのダンサーで構成されたボーダレスなダンスエンタテインメントユニット。個性豊かな実力派ダンサーたちが繰り広げる華やかなステージに、中村浩之の音楽が透明な空気感を吹き込む。
「Noism Company Niigata × 小林十市」チラシ
Noism Company Niigata × 小林十市
2021年10月16日(土)・17日(日)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 ホール
演出振付
金森穣
出演
小林十市、金森穣、井関佐和子、山田勇気、浅海侑加、ジョフォア・ポプラヴスキー、井本星那、三好綾音、中尾洸太 ほか
作品紹介
ベジャール・バレエ団の中心的ダンサーとして活躍した小林十市と、若き日にベジャールの薫陶を受け、2004年にNoismを立ち上げ、芸術監督に就任した金森穣。振付家モーリス・ベジャールのDNAを受け継ぐ2人が初共演を果たす。ベジャールの記憶を基軸に、80年代に思いを馳せて新潟で創作し、横浜で世界初演を迎えるフェスティバルのクロージング作品。
横浜ダンスパラダイス
2021年7月22日(木・祝)~10月16日(土)
神奈川県 JR桜木町駅前広場、クイーンズスクエア横浜、たまプラーザテラス、ブランチ横浜南部市場、三井アウトレットパーク横浜ベイサイド、元町ショッピングストリート、ランドマークプラザ ほか
※観覧無料
※詳細は横浜ダンスパラダイス公式サイトで確認を。
出演
オールジャンルの市民ダンサー、ゲストダンサー
作品紹介
7月下旬から10月中旬までの約3カ月間の週末を中心に、オールジャンルのダンスを楽しめるステージが登場。10月16日には、童謡「赤い靴」をベースに近藤良平が振り付けたオリジナルダンス「レッド・シューズ」をみんなで一緒に踊るフィナーレスペシャルプログラムを開催し、「横浜ダンスパラダイス」を盛大に締めくくる。

共催事業

「Local Green Festival」ビジュアル
Local Green Festival'21
2021年9月4日(土)・5日(日)
神奈川県 横浜赤レンガ地区野外特設会場、象の鼻パーク 特設ステージ
※詳細はLocal Green Festival公式サイトで確認を。
「s**t kingz Dance Live 2021~ダンスが好きなただの変人~」チラシ
s**t kingz Dance Live 2021~ダンスが好きなただの変人~
2021年9月16日(木)~20日(月・祝)
神奈川県 関内ホール 大ホール
出演
s**t kingz
「NHKバレエの饗宴2019」より。
NHKバレエの饗宴2021 in 横浜
2021年10月3日(日)
神奈川県 神奈川県民ホール 大ホール
出演・演目
新国立劇場バレエ団「パキータ」
谷桃子バレエ団「ジゼル」第2幕
東京シティ・バレエ団「Air!」
牧阿佐美バレヱ団「アルルの女」