日本初の大型ヒップホップイベント「さんピンCAMP」はいかにして生まれたのか?
今からさかのぼること29年。1996年7月7日、東京・日比谷野外大音楽堂にて日本初の大型ヒップホップイベント「さんピンCAMP」が開催された。旗振り役であるECDを筆頭に、BUDDHA BRAND、SHAKKAZOMBIE、YOU THE ROCK★、LAMP EYE、キングギドラ、RHYMESTERといったそうそうたる顔ぶれが一堂に会したこのイベントは、日本のヒップホップカルチャーはもちろん、日本のポップカルチャーを語るうえで欠かすことのできない重要なトピックと言えるだろう。開催30周年である2026年7月7日に向けて、音楽ナタリーでは「『さんピンCAMP』とその時代」と題した連載企画を実施。関係者や出演アーティストへのインタビューなど、さまざまなコンテンツを通じて、伝説として語り継がれる「さんピンCAMP」の全貌に迫る。初回となる今回は、エイベックスの担当ディレクターとしてECDをサポートし、プロジェクトの実現に尽力した本根誠氏、スーパーバイザーとして出演者の人選やイベントの構成に携わった荏開津広氏、映像監督として当日の模様を記録した光嶋崇氏にお集まりいただき、「さんピンCAMP」の制作背景を当時のヒップホップシーンの状況などを交え、じっくりと振り返ってもらった。