音楽ナタリー Power Push - the telephones
12組が魂込めた「We are DISCO!!!」解説&4人が振り返る武道館
長時間ライブをするとゾーンに入る
岡本 「WoNdeR WomaN」来たー! 緊張したねえ。
石毛 この曲はリクエストの中で一番意外だったね。
松本 MiChiとのコラボ曲だしね。この曲が求められるとは思ってなかった。
石毛 からの「Heigh-Ho」。音源化してる中では唯一のカバー曲だね。
松本 この曲って節目のときに登場しがちだよね。
石毛 年に1回は絶対やってるね。
長島 え、なんで今ノブさん股割りしたの? 全然意味わかんない(笑)。
岡本 江戸前だからねえ。
石毛 江戸前? よくわかんないけど(笑)。この曲、ミラーボールの演出がきれいでいいですね。
──この日って3時間くらいライブしてましたけど、けっこう疲れましたか?
長島 うーん、3時間もやってると、スポーツ選手とかで言う“ゾーン”に入るときがあるんですよね。歓声とかもよく聞こえないくらい自分の演奏に集中してるというか。その一瞬は疲れを忘れますね。
石毛 ああ、なるなる。でもスタジオじゃならないんだよね。お客さんがいないとその状態にはならない。
松本 長丁場っていうのと緊張感が両方あって起きるよね。
実はスティック持つ手の皮が剥けてた
──中盤では「sleep,sleep,sleep(sadness of happy poor child)」「Homunculus」と初期のナンバーが続きます。
松本 「sleep,sleep,sleep(sadness of happy poor child)」はリクエスト投票で2票しか入らなかったんですけど、救済企画と銘打ってやりましたね。
石毛 この曲は「JAPAN」(2008年1月リリースの1stアルバム)を出す前からやってて、当時の数少ないお客さんから名曲って言われてたんです。
長島 局地的な人気があったよね(笑)。今回やることになって思い出す作業が本当に大変でしたね。当時は何もわからずにめちゃくちゃにやってたんですけど、ちょっとずつ楽器をわかってやるようになったら「本来これって変じゃない?」みたいなことが多々あって。「ここに普通は指置かないでしょ」とか(笑)。
──ドラムソロが終わって、「Pa Pa Pa La Pa」です。松本さんのドラムソロの提案は誰からだったんですか?
松本 長島からの提案ですね。
長島 そうです。友達のバンドとか観てきて、みんなやってるし絶対やったほうがいいなと思ったんですよ。でも誠治くんはやりたくないって言ったんですよ。だから「そんなんダメ。俺が観たい」って言ってお願いしました。誠治くんのソロよかったよね。
石毛 うん、よかった。
松本 いやあ、ドラムソロは本当に緊張したんですよ。だって1対1万みたいな話ですよ。ヘタしたら死ぬなって(笑)。なんか「Pa Pa Pa La Pa」に入ってもドラムソロの余韻を引きずってる顔してますね。テンパリ感と安心感のごちゃまぜというか(笑)。
石毛 顔に余裕なさすぎるよ(笑)。
松本 あとこの日緊張しててスティックを強く握ってたんですよ。そのせいで手の皮が剥けちゃってて。「なんでそんなところで緊張して怪我してんの?」って話なんですけど。
岡本 そのあと結局「A A U U O O O」「SAITAMA DANCE MIRROR BALLERS!!!」あたりでテープ巻いてたよね。
松本 そうそう。
「スーパーハイテンション」の曲がリクエストされてうれしかった
──中盤あたりになるとさすがに緊張は解けてきてるんですか?
石毛 そうですね。乳酸が出始めてきてます。
岡本 確かに(笑)。あ、今流れてる「SAITAMA DANCE MIRROR BALLERS!!!」ってこういう大きいライブでよくやるよね。
長島 やるね。
──確かにスケール感ありますよね。ほかにthe telephonesの曲で、大きい会場が映えるなって思う曲はありますか?
石毛 「Odoru~朝が来ても~」とか「Ex-Boyfriend」は映えるなと思いますね。
長島 「A A U U O O O」もですね。お客さんが身振り手振りする曲はやっぱり大きい会場でみんながやってるのを見ると「うおお」ってなりますね。
松本 そうだね。次は「electric girl」か。原曲よりテンポ遅くなったよね。
長島 大人になったねえ。こういうテンポ遅めの怪しい空気のある曲でお客さんが踊ってるの見えるとすげえ気持ちいいですね。みんなどんな気持ちで踊ってるのかなあ。
石毛 音に酔ってる感じなのかね。集中して踊れる曲だし。次の「Ex-Boyfriend」は投票の順位も上のほうだったね。
長島 「スーパーハイテンション」っていいアルバムだよね。このアルバムからの曲が選ばれたのはうれしかったな。
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- トリビュートアルバム「We are DISCO!!!~tribute to the telephones~」 / 2015年11月4日発売 / 3024円 / Virgin Music / TYCT-69088
- トリビュートアルバム「We are DISCO!!!~tribute to the telephones~」
収録曲 / アーティスト
- Urban Disco / POLYSICS
- HABANERO / FRONTIER BACKYARD
- sick rocks / THE BAWDIES
- Love & DISCO / J
- Monkey Discooooooo / 9mm Parabellum Bullet
- A.B.C.DISCO / dustbox
- kiss me, love me, kiss me / Koji Nakamura
- I Hate DISCOOOOOOO!!! / ストレイテナー
- Just One Victory / James Iha
- Odoru~朝が来ても~ / Yogee New Waves
- Fire,Fire,Fire / VOLA & THE ORIENTAL MACHINE
- Say DISCO / Fragment×DOTAMA
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the telephones(テレフォンズ)
2005年に埼玉県浦和にて結成されたロックバンド。メンバーは石毛輝(Vo, G, Syn)、岡本伸明(Syn, Cowbell, Shriek)、長島涼平(B, Cho)、松本誠治(Dr)の4人。ポストパンク / ニューウェイブにも通じるダンスロックサウンドで各地のフェスを席巻し、2009年にEMIミュージック・ジャパン(現:ユニバーサルミュージック)と契約。同年7月にアルバム「DANCE FLOOR MONSTERS」でメジャーデビューを果たした。2011年には埼玉・さいたまスーパーアリーナでのワンマンライブ「SUPER DISCO Hits FINAL !!! ~そして伝説へ~」を開催。その後もコンスタントに新作をリリースし、2013年9月にはPOLYSICSと合同で初のヨーロッパツアーを敢行するなど、ワールドワイドに活動を展開する。結成10周年を迎える2015年3月にキャリア初のオールタイムベストアルバム「BEST HIT the telephones」をリリースし、同年5月に東京・日本武道館で単独ライブを開催。同年7月に7thアルバム「Bye Bye Hello」を発表した。11月3日のさいたまスーパーアリーナ公演を最後に無期限で活動を休止する。