SKE48「恋落ちフラグ」特集 SKE48「恋落ちフラグ」特集|総勢68人で彩る松井珠理奈ラストシングル ベテラン&若手メンバーに聞くエースの存在とグループの行く先

2月3日にリリースされたSKE48の最新シングル「恋落ちフラグ」。本作はグループからの卒業が決定している松井珠理奈にとってのラストシングルで、表題曲に全メンバー総勢68人が参加するなど、12年間にわたってSKE48を牽引してきた松井の旅立ちが華々しく彩られている。

音楽ナタリーでは松井の単独インタビュー(参照:SKE48「恋落ちフラグ」特集 松井珠理奈卒業ソングMV撮影現場密着レポート&ソロインタビュー)に続いて「恋落ちフラグ」の特集を掲載する。今回はSKE48のベテランおよび中堅メンバーである大場美奈、須田亜香里、惣田紗莉渚、古畑奈和、若手メンバーである青海ひな乃、浅井裕華、菅原茉椰、野島樺乃、林美澪のインタビューを2本立てでお届け。新曲の話題はもちろん、メンバーたちにとって“エース松井珠理奈”はどんな存在なのか、彼女の卒業後SKE48はどう変わっていくのか、それぞれに話を聞いた。

取材・文 / 小野田衛 撮影 / 佐々木康太

大場美奈、須田亜香里、惣田紗莉渚、古畑奈和 インタビュー

「恋落ちフラグ」はSKE48らしさ全開

──ニューシングルの表題曲「恋落ちフラグ」はメンバー全員参加曲ということですが、レコーディングやミュージックビデオ撮影で新たに感じたことはありますか?

須田亜香里 人数が多いグループだなと改めて思いましたね。「おいおい、そんなの当たり前じゃないか」って言われるかもですけど、SKE48全員で活動する機会ってたぶん年に1、2回くらいしかないんです。もちろん全員でMV撮影なんて初めてのことだし、現場では単純に人の数に圧倒されちゃいました。

惣田紗莉渚

惣田紗莉渚 いつもの選抜メンバーの人数が18人前後くらいで、今回は68人だから約3倍以上ということになります。その分撮影に時間もかかるはずなんですけど、実際はいつもより短いくらいだったんです。そうなったのは全員が事前に振りをしっかり覚えてきていたということだろうし、集中力もすごかったということじゃないですかね。

大場美奈 人数が多いときに大変なのは、ダンスのレベルをそろえることなんです。最近入ったばかりの10期生も、ベテランの1期生と同じクオリティで踊らなくちゃいけない。当然ながら若手メンバーの中にはダンスがまだ得意じゃない子もいますが、そこは振り付けの方がすごく細かく指導してくださいました。

惣田 振り付けしてくださったのはs**t kingzのshojiさんなんですけど、現場の雰囲気をアゲるのが抜群に上手な方で。モニタで映像を確認するたびに「ヒュー! 最高!」って盛り上げてくれるんです。あれで全員の気持ちが1つになったと思います。

古畑奈和 とにかく今回は(松井)珠理奈さんのラストシングルということが大きくて。最後だから限られた選抜メンバーではなく、全員で元気に送り出したかったんです。楽曲やMVではSKE48らしさというか、珠理奈さんらしさが全開になっているんじゃないかと思います。

4人にとっての松井珠理奈

──皆さんにとって、松井珠理奈さんはどんな存在ですか?

須田 昔も今も変わらず、私にとっておじゅりは憧れの存在ですね。ずっと背中を見て目指してきましたし、チームSを引っ張っている姿もカッコいいなと憧れていました。「この人に認められたい」という気持ちが、自分にとっては大きなモチベーションになっていたんですよ。

惣田 私の中では、お姉ちゃんという感覚が強いです。年齢的なことを言うと、私のほうが珠理奈さんよりも4つ上なんですけど、精神的には頼り切っていますね。私がAKB48のシングルの選抜に入ったときも(2017年発表の「#好きなんだ」)、ずっと珠理奈さんが一緒にいて守ってくれたんですよ。あれは心強かったし、普段から珠理奈さんにはプライベートの相談もします。

大場美奈

──そもそも珠理奈「さん」と呼んでいるわけですよね。キャリア的には向こうのほうが長いにせよ。

惣田 敬語は絶対やめられないです。普段から「珠理奈さん、焼肉連れていってくださーい」みたいな感じだし。お店では、もちろん珠理奈さんの奢り。そんな調子だから、私としては年上感なんてゼロなんです(笑)。

大場 私は最近になって「かわいいな」と思うことが多くなりました。最初の頃は大スターだと思っていたし、軽はずみに話しかけられるような存在ではなくて。SKE48の後輩メンバーが「珠理奈さんに話しかけるなんて恐れ多い……」とか委縮する感覚もわかるんですよ。だけど、おじゅりも自分から後輩たちと積極的に交流し始め、それと同時に私に対しても甘えてくるようになってきたんです。最初のイメージとあまりにも違っていたから、「こういう面もあったんだ」って驚きの連続でしたね。

古畑 私がSKE48に入ったときの第一印象は、「同じ歳とは思えないくらい、しっかりしている人だな」というものでした。とにかく「すごいな」と驚いたし、単純に尊敬していました。ところがAKB48の選抜のほうで活動している姿を見ると、ちょっと様子が違うんですよね。年上メンバーに囲まれて、甘えているようなところがあったんです。「本当はこういう一面もあるんだ」って、そこがすごく新鮮に感じました。