映画ナタリー Power Push - 「X-ミッション」
解放と衝動──イメージソング「Give it Away」と極限アクション大作の邂逅
言葉抜キデ感ジ合エル関係ハ世界共通ナンダ
──「Out of Control」ではアメリカのバンドのゼブラヘッドと共演されましたが、本作でユタとボーディの間に絆が芽生えるように、言葉抜きで通じ合うことはありましたか?
ソレハヤッパリワカリ合エマシタネ。表面上デハ違ウコトヲ言ッテイテモ、同ジジャンルトイウ共通点ガアルトタドリ着コウトシテイルトコロハ一緒ダッタリシテ。映画ノ中ノユタヤボーディモ一緒ダト思ウンデス。普通ノ人ガ一線引イチャウトコロヲ、「ソコハ突キ抜ケタホウガ気持チイイニ決マッテルダロウ? オ前ダッテソウシタインダロウ?」トイウフウニ、言葉抜キデ感ジ合エル。キットドノ世界ニオイテモ共通ノコトナンダロウナト。
──ゼブラヘッドの皆さんと一緒に演奏したときは、一緒にスポーツ競技をしたような感覚に近かったんでしょうか?
ソウデスネ。息ヲ合ワセテヤルトイウ部分ハ一緒ダト思イマス。ヤハリ育ッテキタ音楽、聴イテキタ音楽ガ同ジトイウノガ大キカッタデス。僕ラハ彼ラノ音楽ヲ聴イテキタ側デモアリマシタノデ、作業ガスゴクハカドッタノモ同ジ畑ノ中デ育ッテキタ者同士ダカラダナト思イマシタ。大ゲサナコトヲ言ッテシマウト、ギターヲ鳴ラシタリ、ドラムヲ叩イタ瞬間ニワカリ合エルト言イマスカ。方程式トイウホド堅イモノジャナインデスケレドモ。自分タチガ好キナ演奏ノニュアンスナンカハ言葉以上ニ身体ニ染ミ付イテイルモノデ、ソノオカゲデ曲作リモスゴクスムーズニ進ンダト思イマスネ。
──トム・ホーケンバーグ(ジャンキーXL)が手がけている音楽の感想を教えてください。
ジャンキーXLハ僕モ好キデ聴イテイタホウナンデスケド。ソレコソエクストリームスポーツニスゴク合ウ音楽ヲ作ラレル印象ガアリマスネ。アノ映画ノ高揚感ヲ表現スルモノトシテ音楽ハスゴク大キイデスシ。アレダケカッコイイノニ全然前ニシャシャリ出ナイコトニモ感心シマシタ。エッジガ効イテイテエグイノニ、見事ニ作品ニマッチスル音楽ヲ作ッテクレルノガジャンキーXLノスゴイトコロデスヨネ。
映画ノタメニ作ッタンジャナイカト、自分デモ思ッタ(笑)
──「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のときには歌詞とのリンクに驚いたんですが、今回の「Give it Away」の歌詞と「X-ミッション」にはリンクするところがありましたか?
歌詞ヲ読ミ返シテミルトビックリスルクライリンクスルコトガ多クテ。自分ヲ解放スルダトカ、衝動ノママニ自分ノ中デウゴメイテイルモノヲ吐キ出セトイウノガサビノ歌詞ノ内容ナンデスケド。Aメロノトコロデハ潜入捜査シテイル側ノ心理ヲ描イテイルンジャナイカト思ウクライデ。コノ映画ノタメニ作ッタンジャナイカッテ、自分デモ思イマシタ(笑)。
──この曲と映画の映像を組み合わせたミュージックビデオが、映画会社ワーナーのアメリカ本社で今までになかったくらい「カッコいい!」と大評判になっているそうなんですが。
アリガトウゴザイマス! スゴイデスネ。ウレシイデス。ハリウッドノ映画会社ノ人タチッテ世界ノ第一線デ働カレテイルクリエイターノ方々ナノデ。世界中デ自分タチノ音楽ヲ鳴ラシタイトイウ夢ハ結成当初カラアッタノデウレシイデス。
──「マッドマックス 怒りのデス・ロード」の絶叫上映というイベントでは、エンドクレジットでMAN WITH A MISSIONの曲に合わせて観客がみんな掛け声を上げたり合唱したりしていました。今回の「Give it Away」も一緒に歌いたくなるキャッチーな楽曲ですが、聴く側との一体感は意識しているポイントなんでしょうか?
楽曲ニヨッテ違イハアリマスケレド、人ニ聴イテモラッテ初メテ音楽トシテ存在スルト思ッテイルノデ、聴イテル人ノ姿ダッタリ、一緒ニ盛リ上ガリタイポイントダッタリハケッコウ考エルヨウニシテマスネ。今回ノ曲モ掛ケ声ヲ上ゲル部分ガアリマスシ、決シテ押シ付ケテルワケジャナイデスガ、一緒ニ盛リ上ガリマショウトプレゼンシテイルヨウナモノナノデ、ソコニ乗ッテモラエルノデアレバコンナニウレシイコトハナイデスネ。
カッコイイト思ウモノハ分ケ隔テナク吸収シタイ
──「Give it Away」が収録されたニューアルバム(「The World’s On Fire」)が2月10日に発売されましたが、アルバム作りと映画作りに似ているところはあるんでしょうか?
映画ヲ作ッタコトガナイノデアマリオコガマシイコトハ言エナインデスケレド、ヒトツノ作品トシテ、1曲1曲ヲ作リナガラ作品全体ノコトヲ考エテイル気ハシマスネ。
──MAN WITH A MISSIONのアルバムっていつも1時間を超えないじゃないですか。それって必ず90分とか100分で面白い映画を作るような職人監督の矜持みたいなものがあるのかなと思ったんですが。
ソレハナイデス(笑)。デモ今ノトコロ長イ曲ヲワザワザ書イテハイナイ気ハシマスネ。中ニハ6分ヲ超エル曲モアルンデスケド、確カニ言ワレテミレバ1時間以内デ収マルヨウニシテイルノカナ。意識シテ時間制限ヲ設ケテイルワケデハナイノデ、結果的ニソウナッテルダケデスケド。
──MAN WITH A MISSIONは実際海外でも受け入れられていますし、ハリウッド映画とのコラボも続いていますが、世界を見据えるときに必要な要素ってありますか?
ドウナンデショウカ? 自分タチハ、ソウ言ッテイタダケルダケデウレシイナト思ッテイルノデ。デモヒトツ挙ゲルトシタラ、“素直サ”ナンジャナイカト思イマス。昔観タ映画トカ読ンデル本ナリマンガナリニスゴク素直ニ影響サレテ、ソレヲ吸収スル作業ヲイトワナイト言イマスカ。オリジナリティトジャンルノ継承ノバランスッテミンナ悩ムト思ウンデスケド、僕ラハカッコイイト思ウモノハ分ケ隔テナクサット吸収シマスネ。モチロンオリジナルトシテ昇華シテイク作業ハ忘レナインデスケレドモ。吸収スル段階デ一切壁ヲ作ラナイノカナトイウ気ハシマス。ダカラコソ「マッドマックス 怒りのデス・ロード」ヤ「X-ミッション」ヲ作ッテクダサッタ方々ト共通スルトコロガイッパイアルハズダト思ウンデス。僕ラハズイブン昔カラ地球ニイマスケレドモ、コノ百年来ヲ生キテイル者同士ノマインドニ素直デイレバイルホド、共感シ合エル部分ガドンドンデカクナルンジャナイカト思イマス!
- Contents Index
- 第1回 谷垣健治が語る「X-ミッション」
- 第2回 佐野岳が語る「X-ミッション」
- 第3回 Jean-Ken Johnny(MAN WITH A MISSION)が語る「X-ミッション」
「X-ミッション」2016年2月20日より2D&3Dで公開
若きFBI捜査官ジョニー・ユタに下されたミッションは、超一流アスリートの犯罪集団への潜入捜査。エクストリームスポーツのカリスマ、ボーディが率いるこの集団は、その天才的なスポーツスキルを駆使し、前代未聞の方法で次々と犯罪に手を染めているというのだ。自らも元アスリートであるユタは、ボーディに度胸と才能を認められ、チームに招き入れられる。命を危険に晒しながらともに行動するうちに、ボーディとの友情と捜査官としての正義に引き裂かれるユタ。果たして、決定的な証拠を掴み、彼らを捕えることができるのか? そして明かされる、彼らの本当の目的とは──!?
※映倫区分:PG12
スタッフ
監督・撮影:エリクソン・コア
脚本・製作:カート・ウィマー
音楽:トム・ホーケンバーグ
キャスト
ボーディ:エドガー・ラミレス
ジョニー・ユタ:ルーク・ブレイシー
サムサラ:テリーサ・パーマー
ホール教官:デルロイ・リンドー
パパス:レイ・ウィンストン
イメージソング
MAN WITH A MISSION「Give it Away」(ソニー・ミュージックレコーズ)
「X-ミッション」 ©2015 Warner Bros. Ent. ©Alcon Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
MAN WITH A MISSION(マンウィズアミッション)
頭がオオカミで身体が人間という“5匹”組ロックバンド。2010年より本格始動し、パワフルでエネルギッシュなサウンドが支持を集め、ライブハウスシーンで話題に。2011年6月、日本クラウンよりアルバム「MAN WITH A MISSION」でメジャーデビュー。その後数多くの夏フェスに出演し注目を集め、2012年7月にはフランスで行われた「JAPAN EXPO 2012」に出演する。2013年10月にソニー・ミュージックレコーズに移籍。12月にアメリカのメジャーレーベル・Epic Recordsとの契約を発表する。2015年5月、ゼブラヘッドとのスプリット盤「Out of Control」をリリース。表題曲は映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」の日本版エンディング曲に使用された。 10月にはアニメ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」のオープニングテーマ「Raise your flag」を手がけ、ゼブラヘッドとともにヨーロッパをツアー。そして2016年2月、「X-ミッション」のイメージソング「Give it Away」を収録した4thアルバム「The World’s On Fire」をリリースした。3月からは全国25公演を行うツアー「The World's On Fire TOUR 2016」を開始する。