金曜は「ワンダヴィジョン」!最速視聴レビュー連載、アベンジャーズ2人の結婚生活に隠された謎とは?

SKY-HI レビュー
第8話(2月26日配信)

リモート取材中のSKY-HI。

第1話から第7話までは、陳腐な感想になってしまうんですけど本当に面白かったです! 気が付いたらイッキ観していました。観れば観るほど謎が解かれていくスッキリ感と、謎が増えていく困惑が毎回ある。

「ワンダヴィジョン」より、ワンダ(左)とアガサ(右)。

パロディ部分のタッチが10年ごとに変わっていく細部のこだわりも楽しかったです。そのワクワクでどんどん観てしまいますよね。音楽を作る人間にとってオマージュやパロディは密な関係があるものなのですが、果たして自分はここまでネタ元に愛情を持ってやれていただろうかと。マーベルのものづくりに対する圧倒的な愛情を感じました。

第8話は、ワンダの過去の解説回でしたね。実際に時代をさかのぼって映像で観るとなかなか筆舌に尽くしがたく、つらい気持ちになりました。マーベル作品ではこれまでも、サノスにはサノスの正義があったように、異なる正義のぶつかり合いで起こる争いが描かれていました。でも、どんな形でも争いが起こればそれによって必ず被害者が生まれてしまう。ワンダはそれを一身に受けている人だったんだなと。

「ワンダヴィジョン」より、アガサ。

このあとの第9話は……「どうあと1話でまとめんだろこれ!?」と思いました(笑)。今作は今後の作品にも関わってくるということで、壮大な何かへの前振りというポジションでもあるんでしょうけど、ヴィジョンやピエトロやモニカ、町の外にいる人たちがどう絡んでくるか楽しみです。ヴィジョンやピエトロがなぜ自我を持っているのかは明かされていないですし、ヘックスの事件はワンダの悲しみと絶望だけが引き起こしたものなのか?というところも気になります。あと、アガサは第7話の終盤で描かれたようなヒール中のヒールって感じでもなさそうですよね。

ほかのアベンジャーズのメンバーは出てくるのかな? ドクター・ストレンジかキャプテン・マーベルは「こんな絡み方ならありえるんじゃないか……」とか妄想してしまいますよね。これだけいろんなことが張り巡らされてるので、最終話でどう回収されるのか期待してます!

(取材・文 / 山里夏生)

SKY-HI(スカイハイ)
SKY-HI
ラッパー、トラックメイカー、プロデューサーなど幅広く活動を行うアーティスト。2005年にAAAのメンバーとしてデビューし、同時期からSKY-HIとして東京都内のクラブで活動をスタートさせる。2017年5月には東京・日本武道館で単独公演を開催。2020年9月に初のベストアルバム「SKY-HI's THE BEST」をリリースした。また9月末には「才能を殺さないために。」をスローガンに自身の新会社・BMSG(ビーエムエスジー)を設立し、avexと共同で音楽レーベル・B-ME(ビーミー)を立ち上げた。

映画ライター・よしひろまさみちレビュー
第7話(2月19日配信)

第7話のタイトルは「第4の壁を破って」……って「第4の壁」って何!? ヘックスと外の世界の壁以外に何が!?

「ワンダヴィジョン」より、ワンダ。

と、やはり新エピソードも謎だらけの始まり。大騒ぎになってしまったハロウィンの翌日という設定で、疲れ切ったワンダは、ヴィジョンが帰宅していないこともあり、子供たちをアグネスに預けて、1人で反省日を過ごすことを決める。だが、すぐに異変が。息子たちが遊んでいるゲームがコントローラーからUNOに変わったり、液晶テレビがブラウン管になっていたり、アーモンドミルクがビタミンDミルクに変わったり……。

「ワンダヴィジョン」

一方、外の世界では、ヘイワード長官が何かの作戦を実行に移そうとしている中、その作戦の概要をつかんだジミーとモニカは、別の行動に。それは、前回の最後に急膨張したヘックスの壁の内側に飲み込まれてしまった、ダーシーを含むS.W.O.R.D.の面々の救出だ。

ヘックス内では、これまで不穏な表情やセリフが多く出てきたが、それがワンダのパワーで操られた人に起きた歪みから……ということは薄々感じている人も多いだろう。だが、このエピソードでは、そんなに単純なことが原因じゃないことまで明かされる。そう、ヘックス=ワンダが作った世界、という解釈すら間違っている可能性があるのだ。

このエピソードで最後の最後に現れるキャラクターには、MCUファンだったら「そこまでつなげる!?」と声を上げるはず。

よしひろまさみち
映画ライター、フリー編集者。sweetやotona MUSEでカルチャーページの編集・執筆を手がけ、日本テレビ系「スッキリ」の映画紹介コーナーにレギュラー出演している。

映画ライター・よしひろまさみちレビュー
第6話(2月12日配信)

「ワンダヴィジョン」より。左からヴィジョン、ピエトロ、ワンダ。

第6話はウエストビューのハロウィン。前話のラストに登場し、MCUファンの度肝を抜いたクイックシルバーことピーター(ピエトロ)が、冒頭からワンダとヴィジョンの双子の息子たちとはしゃぎあい、一家で街のハロウィン祭りへゴー。

「ワンダヴィジョン」より。左からダーシー・ルイス、ジミー・ウー。

その後、すぐにS.W.O.R.D.側のエピソードになり、ワンダ側の世界とS.W.O.R.D.側の世界のエピソード交錯は、次第に加速する。そこで出てくる問題が「結界がある」ということだ。ワンダ側の世界(ダーシー曰く「ヘックス」)と外の世界の間には境界があることは、第4話で明らかになったが、越境にはある危険を伴うことがわかる。よって境界どころではなく「結界」と呼ぶように。しかも、ヴィジョンが外の世界の存在に気付いてしまうことで、大事件になる可能性も……。

「ワンダヴィジョン」より、ワンダ。

今回のエピソードも神回。いや、毎回が神回レベルだが、こうも期待を大幅に上回るものが出てくるとは。特にワンダとヴィジョンが断片的に覚醒したり、S.W.O.R.D.内でもヘイワード長官とモニカたちの間に内紛が起きたり。初回から節々で見られた不穏な展開だけでなく、大きく物語が動き始めたことを感じさせてくれる。

何より、開始たった5分で、フェーズ4の方向性を示唆するミラクル。これまでファンの間でうわさされてきた通り、MCUは「X-MEN」の世界と合流するのだろうか?

よしひろまさみち
映画ライター、フリー編集者。sweetやotona MUSEでカルチャーページの編集・執筆を手がけ、日本テレビ系「スッキリ」の映画紹介コーナーにレギュラー出演している。

映画ライター・よしひろまさみちレビュー
第5話(2月5日配信)

第5話のタイトルは「問題エピソード」。問題ってなんだ、問題って! 第4話の急展開のほうがずっとヤバかったのに、と思ったら、本気の本気で問題でした、第5話。

「ワンダヴィジョン」より。左からワンダ、ヴィジョン。

またウエストビューのシットコム世界に戻って、双子のトミーとビリーをあやすワンダとヴィジョン。だが、それも束の間。隣人アグネスが現れてから流れが変わる。NG? リテイク? そんな言葉が出てきて、ちょっとずつワンダとほかの登場キャラとのすれ違いが増えていく。そして現実世界にすっ飛ばされたジェラルディンことモニカの話へ……。

「ワンダヴィジョン」より、モニカ。

ここからはシットコムの世界と、現実世界の混乱を同時進行で描く模様。「S.W.O.R.D.」は、ヴィジョンを失ったあとのワンダの行動とシットコムの世界について、ある見立てを付ける。だが、きっかけがわからないし、マインド・ストーンを失ったあとで、なぜヴィジョンがこうして動いているのか。そもそもどうしてウエストビューが選ばれてしまったのか……。謎はまだ尽きないため、約30分のエピソードの展開はどんどん急速になる予感。解決の鍵を握るのは、キャプテン・マーベルか、それともモニカが満を持して言う「これを造ってくれそうな技術者」なのか。それともラストに現れるあのキャラクターか?

急激にMCUらしくなってきた第4話が遠い昔のようにも感じるほど、第5話から壮大な“MCUフェーズ4”感。フェーズ3まではもちろんのこと、ほかのマーベル作品も見直しておかないと、ここからは置いてけぼりをくらうかもよ。

よしひろまさみち
映画ライター、フリー編集者。sweetやotona MUSEでカルチャーページの編集・執筆を手がけ、日本テレビ系「スッキリ」の映画紹介コーナーにレギュラー出演している。

映画ライター・よしひろまさみちレビュー
第4話(1月29日配信)

第4話はとにかく情報量が多い。多いなんてもんじゃない。エピソードタイトルからしてびっくりの「番組を中断します」だし、物語のスタートはワンダとヴィジョンのシットコムの世界ではない。急展開に加えて何より胸アツなのは、冒頭だ。ついに「アベンジャーズ/エンドゲーム」とストーリーが直結することとなる。

「ワンダヴィジョン」より、モニカ・ランボー。

今回の鍵となる存在は、モニカ・ランボー。「S.W.O.R.D.」(=知覚兵器観察対応局。キャプテン・マーベルの関連機関で、宇宙の脅威を監視する諜報機関)のエージェントで、キャプテン・マーベルの親友であるマリア・ランボーの娘だ。モニカが就いた任務は、ニュージャージーにある“ウエストビュー”の大量失踪事件の調査。現地に向かうと、「アントマン」に登場したジミー・ウーFBI捜査官が待っている。さらにこの失踪事件は問題化し、各分野の専門家が集められるが、最重要人物として登場するのが「マイティ・ソー」シリーズでジェーンのアシスタントを務めたダーシー・ルイス!? MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)らしくなってきた〜! これでも30分弱のエピソードの半分くらいだから、情報が渋滞しているのを納得していただけるだろう。

「ワンダヴィジョン」より、ワンダ(左)とヴィジョン(右)。

一気にMCUの世界に戻り、時系列も見えてきた。しかも、これまでの3エピソードのシットコム内で謎めいていたシーンの裏側も分かる。カラーのヘリコプターや、ラジオから聞こえたメッセージ、マンホールから出てきた養蜂家風の人物、ジェラルディンの正体など……。これを観ると、前3話をおかわりしたくなるので、週末は時間を空けておいて。

よしひろまさみち
映画ライター、フリー編集者。sweetやotona MUSEでカルチャーページの編集・執筆を手がけ、日本テレビ系「スッキリ」の映画紹介コーナーにレギュラー出演している。

矢本悠馬レビュー 第3話(1月22日配信)

矢本悠馬

第1話、第2話では昔のシチュエーションコメディのようなドラマが急に始まって、率直に言うとまだ理解が追いつかないなという感じでした。でも途中で色の付いたヘリコプターのおもちゃが落ちてきたとき、そこに「S.W.O.R.D.」のマークが描いてあって。あれは確か、コミックでは宇宙の超人たちの組織なんです。第2話の最後のほうに出てきた蜂(養蜂家のような人物)も、コミックでは「A.I.M.」というヒドラの組織として出てきたんですよね。正義と悪の組織が、それぞれコンタクトを取ろうとしているのかなと想像しながら観ていました。

第3話は、めちゃくちゃ面白かった! 最後に大きな展開があったので「もうここから先も全部観ないといけないな」ってくらいの面白さでした。ワンダはヴィジョンとこんな人生を送りたかったんだろうな、という幸せすぎる描写が逆に不気味。ヴィジョンがそのいびつさに気付いたら、ワンダがそれを修復していく。あの街の人物たちが自我を持っている感じもあって、不思議でしたね。ヴィジョンは死んだはずだけど、“もしかしたら”があるのかもしれないな……って。

「ワンダヴィジョン」

ジェラルディンって、キャプテン・マーベルの親友の娘(モニカ・ランボー)ですよね。コミックでは、あるヒーローになる人物だったと思うんだけど、どうなんだろう。個人的には、おそらく正義側の人間だと思っています。

3話までの物語が幸せすぎて、ここから始まる不幸の伏線なのかなと思ったら怖いですね。とにかく第4話が早く観たいなあ!

(取材・文 / 浅見みなほ)

矢本悠馬(ヤモトユウマ)
1990年8月31日、京都府出身。2003年に「ぼくんち」で映画デビュー。2015年に「ブスと野獣」で連続ドラマ初主演。近年の出演作に「ちはやふる」「今日から俺は!!」「賭ケグルイ」シリーズ、大河ドラマ「おんな城主 直虎」、連続テレビ小説「半分、青い。」などがある。2021年1月にはスペシャルドラマ「教場II」に参加。現在上演中の舞台「ミュージカル『モンティ・パイソンのSPAMALOT』featuring SPAM」に参加しているほか、出演ドラマ「明治開花 新十郎探偵帖」がNHK BSプレミアムで放送されており、「新解釈・三國志」が全国で上映中。また「映画 賭ケグルイPart2(仮題)」が5月に公開予定。

映画ライター・よしひろまさみちレビュー
第1話&第2話(1月15日配信)

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)フェーズ4の幕開けである「ワンダヴィジョン」。とてつもなくひねりを効かせて、華麗な滑り出しを見せた。

「魔法使いの奥様と人造人間の旦那さま~♪」のテーマソングとともに、いきなりクラシックなシットコムがスタート(第2話は、ちょっと時代が進んで「奥様は魔女」風のオープニングから)。新婚のワンダとヴィジョンはサバービア(郊外の)“ウエストビュー”に引っ越してきたばかりで、なぜかヴィジョンは会社勤めしてる設定。ちょっ! いったい何を観せられてるの?と不安に。だが、劇中に仕掛けられた不穏なメッセージから、不安が期待に変わっていく。彼らがいつ結婚したかなど、一切不明。番組半ばで流れるスターク・インダストリーズのCMでは、トースターのランプだけが赤く光り、第2話では生け垣に落ちていたヘリコプターのおもちゃと血だけがカラー。なのにポスト「エンドゲーム」なので、フェーズ3までのネタもセリフに盛り込まれている……?

コメディはコメディでも「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」などのような正攻法ではない、シットコムの世界観を使った目新しさはもちろん、まるでデヴィッド・リンチ作品風の謎掛けや不条理さは病みつきになる展開。「これは現実?」というセリフの通り、モノクロの世界の正体は何か。イッキ見できないもどかしさとともに、ファンは渇望している1年半ぶりの新作を楽しんでもらいたい。

よしひろまさみち
映画ライター、フリー編集者。sweetやotona MUSEでカルチャーページの編集・執筆を手がけ、日本テレビ系「スッキリ」の映画紹介コーナーにレギュラー出演している。

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「ワンダヴィジョン」

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2021年3月5日更新