NTTの技術もその姿勢も、世界全体を底上げしてくれている
──音楽ナタリーの「耳スピ」特集には、斎藤さんも親交がある大橋トリオさんにご出演いただいております。「耳スピ」で聴きたい、聴いてほしい大橋さんの楽曲を挙げるとしたら?
大橋トリオさんのすごいところは、ほとんどの楽器を演奏できちゃうところ。最近はスタジオミュージシャンの方と作ることもあると思いますが、初期はほとんどご自身で演奏しているので、初期の楽曲を「耳スピ」で聴くと、そのすごさをより感じられるんじゃないかなと思います。僕自身、「A BIRD」(2009年リリース)がすごく好きで、今でもよく聴いているんです。「耳スピ」を使って、すべての音に関わっている大橋さんを想像しながら聴くと、より大橋さんの才能に触れることができるような気がします。
──nwmの「耳スピ」を開発したNTTソノリティでは、「音のテクノロジーで心を動かし、新しいスタンダードを作っていく。」というパーパスを掲げています。音響技術を駆使し、ビジネスやプライベートなど、さまざまな世の中の課題を解決、新たな生活価値やライフスタイルを生み出そうと取り組んでいるそうです。テクノロジーによって新しいスタンダードを生み出していこうというNTTの先進的な姿勢は斎藤さんにはどのように映りますか?
こうやって技術が更新されて、スタンダードがアップデートされていくことで、今の時代が作られてきたと思うんです。現場にいる僕たち映像業界や音楽業界の関係者は、その進化した技術を、どう掛け算して作品を引き上げていくかを考えることが大切。そのバトンをきちんと受け取りたいなと思いました。新たな技術を生み出してもらった以上、それに見合ったコンテンツを、僕の場合は演じたり生み出したりする責務がある。そういう意味で、道しるべになってくれているなと感じました。
──技術を生かすのが斎藤さんの役目でもあると。
はい。スマホで従来のイヤフォンで観る映像と、「耳スピ」を使って観る映像って絶対に違うと思うんです。そう思うだけで、作る側としての志も高く持てるようになる。技術が進化することで、ごまかしが利かない世界になっていく。もちろん同時に補正する技術も上がってはいると思いますが、こういう時代だからこそ、アナログの意味もより強調されていくと、僕は思っていて。そういう相乗効果は、映像業界だけじゃなくて音楽業界など、ほかの分野にも生まれていくと思う。NTTの技術もその姿勢も、世界全体を底上げしてくれているなと感じます。
──先ほどスパイ活動という話も飛び出しましたが、実際、新しい技術によって新たに生まれるサービスやコンテンツもあるでしょうしね。
それこそ、歌舞伎やオペラ、美術館などの音声ガイドにも「耳スピ」はよさそうですよね。今までだったらどちらかの耳をふさいで聞いていましたけど、これだったら耳をふさがずにガイドを聞くこともできます。そういう場面でも活躍してくれそうだなって。
──確かにそうですね。こうしてお話を伺っている今も、もしかしたら斎藤さんは何かを聞いているかもしれないですしね(笑)。
「実はずっとポッドキャストを聞いていました」とかね。そんなことはないですよ!(笑)
プロフィール
斎藤工(サイトウタクミ)
1981年8月22日生まれ。主な出演作に映画「シン・ゴジラ」「シン・ウルトラマン」「シン・仮面ライダー」などがあり、Netflixにて4月23日から配信される「新幹線大爆破」にも出演。映像制作にも積極的に携わり、初⻑編監督作「blank13」では国内外の映画祭で多数の賞を受賞。現在公開中のドキュメンタリー映画「大きな家」や、ハリウッド(インディペンデント)映画「When I was a human」(公開日未定)では企画やプロデューサーを務めている。また、被災地や途上国での移動映画館cinéma birdを主宰しているほか、ミニシアターを俳優主導で支援するプラットフォームMini Theater Parkの発起人でもある。さらに撮影現場での託児所プロジェクト、白黒写真家など、活動は多岐にわたる。
斎藤工 / 齊藤工 Takumi Saitoh (@takumisaitoh_official) | Instagram
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