劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」高杉真宙×Lynn|“声100%”の世界に緊張!アニメで描かれる、新たな「キミスイ」

“アニメだからこそ”の表現がたくさん(高杉)

──「君の膵臓をたべたい」は小説から始まり、実写映画、コミックとさまざまなメディアで展開されています。今回、アニメならではのよさを感じた表現はありますか。

高杉 アニメだからこそ輝いた表現はたくさんありますね。手紙のシーンや「星の王子さま」をモチーフにした場面は、実写でもできるとは思いますが、アニメだからこそ観た人を作品の世界へ自然に引き込むことができたと思います。

「君の膵臓をたべたい」

Lynn 花火も印象的でした。あれは原作にないオリジナルのシーンですよね。手紙のファンタジックな場面も、淡くて絵本のイラストっぽいタッチなのがかわいらしい。ある悲しい事実を知っていくシーンではあるけどすごく温かくて前向きになれる描かれ方で。そういうところはアニメーションならではだなと思います。あとはアニメだと、作品を見た人が“僕”や桜良の姿をより自分に当てはめられるような気がするんです。誰もが「自分っぽいなあ」と自己投影しながら観ていただけるのかなと思いますね。

──なるほど。劇中には印象的なセリフが多く登場しますが、特に思い出深い言葉はなんでしょう?

高杉 (しばし考えて)なんだろうな。“僕”よりも桜良のほうが印象的なセリフが多いんですよ。

Lynn

Lynn そう! 桜良はいっぱいありますよね。

高杉 “僕”も何かいいことを言っているはず!

Lynn あはははは(笑)。桜良のセリフだと「生きるっていうのは誰かと心を通わせること」が好きです。私はどちらかというと“僕”寄りの人間だから、その言葉が心に響きました。

高杉 そのセリフ、僕も好きです。自分は“僕”という子の考え方や、自分自身と闘っているところがすごく理解できるなと思ったんです。だからこそ、桜良のこの言葉が沁みて。あと焼肉屋で“僕”が自分自身のことを語るシーンは印象的です。桜良に対して少しだけ心を開いて、思っていることをはっきり言った瞬間だなと。

次ははっちゃけた高杉さんを見たい!(Lynn)

──ちなみに、桜良の“死ぬまでにやりたいことリスト”を高杉さんとLynnさんが作るとしたら、どんな内容にしたいですか?

高杉真宙

高杉 僕はないんですよねえ。最悪、今日死にますと言われても「ああ、そっかあ」と受け入れられちゃう。唯一の心残りは孫の顔が見られなかったなーということくらいです。

Lynn 孫!?

高杉 そうそう。なぜかずっと孫の顔が見たいと思い続けているんですよ。

Lynn 私はバンジージャンプがやりたいです! スカイダイビングとか、アクティブなことに挑戦してみたい。

高杉 もう怖くないかもしれませんしね。

Lynn 腹をくくって飛びます!

──では最後の質問です。お二人が再び共演するとしたら、次はどんな関係性のキャラクターがいいですか?

Lynn 次はものすごくはっちゃけた高杉さんを見たいです!(笑) 桜良と“僕”が逆転した感じの関係性を演じたい。

高杉 それは面白そうですね。逆にLynnさんは“僕”みたいな静かなキャラクターで!

左から高杉真宙、Lynn。

キャラクター紹介

“僕”(高杉真宙)
“僕”(高杉真宙)
読書を好み、他人と深く関わることを避けて生きている高校生。病院で桜良の秘密を知ったことをきっかけに、彼女と交流を持つようになる。
山内桜良(Lynn)
山内桜良(Lynn)
“僕”のクラスメイト。膵臓の病気を抱えているが、家族以外にはそのことを秘密にしている。明るく好奇心旺盛な性格。
恭子(藤井ゆきよ)
恭子(藤井ゆきよ)
桜良の親友で、気が強い性格の女子高校生。桜良のことを常に気にかけている。
隆弘(内田雄馬)
隆弘(内田雄馬)
“僕”や桜良が所属するクラスの学級委員。優等生でクラスの人気者。
ガム君(福島潤)
ガム君(福島潤)
“僕”のクラスメイト。会話をするたびに、“僕”にガムをすすめる。
劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」特集
「君の膵臓をたべたい」音楽ナタリー
sumika × 住野よるインタビュー
「君の膵臓をたべたい」コミックナタリー
志磨遼平インタビュー
「君の膵臓をたべたい」
2018年9月1日(土)全国公開
「君の膵臓をたべたい」
ストーリー

高校生の“僕”は、ある日病院で「共病文庫」と題された文庫本を拾う。それは手書きで日々の出来事がつづられた日記帳で、持ち主はクラスメイトの山内桜良だった。桜良から膵臓の病気で余命いくばくもないことを告げられた“僕”は、次第に彼女と一緒に過ごすように。桜良の奔放な行動に振り回されながらも“僕”の心は少しずつ変化していき……。

スタッフ

監督・脚本:牛嶋新一郎

原作:住野よる「君の膵臓をたべたい」(双葉社刊)

キャラクターデザイン・総作画監督:岡勇一

音楽:世武裕子

オープニングテーマ・劇中歌・主題歌:sumika

キャスト

“僕”:高杉真宙

山内桜良:Lynn

恭子:藤井ゆきよ

隆弘:内田雄馬

ガム君:福島潤

“僕”の母:田中敦子

“僕”の父:三木眞一郎

桜良の母:和久井映見

高杉真宙(タカスギマヒロ)
1996年7月4日生まれ、福岡県出身。2009年に俳優デビュー。主な出演作に「ぼんとリンちゃん」「逆光の頃」「トリガール!」「散歩する侵略者」などがある。2018年はテレビドラマ「賭ケグルイ」をはじめとして「プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~」「世界でいちばん長い写真」「虹色デイズ」「君が君で君だ」など多数の作品に出演。11月に主演作「ギャングース」が公開される。
Lynn(リン)
6月1日生まれ、新潟県出身。2016年放送のテレビアニメ「競女!!!!!!!!」で初主演を務めたほか、「風夏」「ハイスクール・フリート」「Just Because!」「宇宙よりも遠い場所」などへの出演で注目を集めた。出演作「アンゴルモア元寇合戦記」「音楽少女」が現在放送中。10月からは「となりの吸血鬼さん」に出演する。

2018年9月7日更新