劇場版 アーヤと魔女|滝沢カレンが「劇場版 アーヤと魔女」にわくわく、スタジオジブリが開く新たな扉

スタジオジブリの新作長編アニメ「劇場版 アーヤと魔女」が8月27日に全国で公開される。

本作は、映画「ハウルの動く城」の原作者として知られるダイアナ・ウィン・ジョーンズによる児童文学をもとにした物語。魔女の娘とは知らずに育った少女アーヤが、奇妙な家で意地悪な魔女たちと暮らすさまが描かれる。同書を気に入った宮﨑駿が企画を担当し、声のキャストには寺島しのぶ、豊川悦司、濱田岳、平澤宏々路が名を連ねる。

映画ナタリーでは、幼い頃からスタジオジブリ作品の大ファンであるモデル・タレントの滝沢カレンが、封切りに先駆けて本作を鑑賞。ジブリ作品の思い出や、初の3DCG作品である本作の新しさ、“ジブリらしさ”について語ってくれた。

取材・文 / 秋葉萌実

ジブリさんの作品は一目惚れじゃ終わらない

──滝沢さんは幼い頃からスタジオジブリ作品に親しんでいたそうですね。出会いは覚えていますか?

「魔女の宅急便」© 1989 角野栄子・Studio Ghibli・N

5歳くらいの頃に「となりのトトロ」か「魔女の宅急便」を観たのが最初だと思います。家族全員ジブリさんの作品が好きだったので家にビデオがあって、トトロさんやキキちゃんの活躍を楽しんでいました。「魔女の宅急便」は私の周りでも本当に流行っていて、ほうきブームがすごくて! みんなほうきに乗って屋根から飛ぼうとしていたし、私も何度もチャレンジしてはおばあちゃんにほうきを奪われていました。当時は、ほうきは掃くよりも乗るほうが私にとっては身近だったので、そういうイメージは今でもありますね。それとあの見たこともない景色! 自分も本当に空を飛んだりふかふかな干し草のベッドに寝ている感覚があったし、映画を観ながらいろんな可能性を巡らせていました。

──ご自身も一緒に冒険をしている気持ちになるような、夢が広がる作品だったんですね。

ジブリさんの作品で感情移入できないものは1つもありませんでした。魔女になることや海外へ行くこと、家族を大事にすること、友達と自転車に乗ることなど、いろんな夢ができました。キキちゃんのワンピースにも憧れましたね。大人になった今はネイビーと赤の組み合わせがかわいく見えるけれど、当時は紺が嫌いで明るい色を着たいと言う彼女の気持ちがよくわかりました。

──「となりのトトロ」「魔女の宅急便」以外の思い出深い作品に関しても聞かせてください。

「千と千尋の神隠し」© 2001 Studio Ghibli・NDDTM

私にとっては「千と千尋の神隠し」(以下「千と千尋」)は絶対的に1位です! 公開日に映画館へ行って、そのあと7週連続で観ました。当時、私は千尋さんより1歳下の9歳でしたが、作品の世界観や景色、湯婆婆さんの存在感、坊の威圧感などに子供ながらに吸い込まれました。自分が千尋さんとしてあの世界にいる感覚があって、ハクのこともとてもかっこよく見えました。色使いや葉っぱの表現も大好きですし、「うわっ、怖い!」と思わせてくれる(キャラクターの)しわの数にもゾクゾクしたのを覚えています。大人になってから観ても、ジブリさんの魅力は何も揺るがないです。

──著書「地球はココです。私はコレです。」でも、好きなアニメとして「千と千尋の神隠し」を紹介されていましたね。

私は、アニメと言ったらジブリさんなんです。ジブリさんの作品は一目惚れじゃ終わらないし、一度その世界に引き込まれたら現実にはなかなか戻れない。ハマりすぎちゃってグッズをたくさん集めて関連書籍も全部読んで、「千と千尋」の世界観から抜け出すまでに半年ほど掛かりました。学校の作文や友達との交換日記にも7回観に行ったことを書きましたし、その頃流行っていたプロフィール帳にも「千と千尋」のことを書いていました。