早春(1956年)

ソウシュン

上映時間:145分 / 製作:1956年(日本) / 配給:松竹=松竹大船

解説 小津作品としては、シリアスな感じの強い人間ドラマ。倦怠期の夫婦を描いた作品では、「お茶漬の味」などがあったが、それらは軽妙なユーモアを感じさせ、ほのぼのとしていた。ここでの夫婦の危機的状況はもっと深刻である。蒲田界隈に住む30歳の正二と昌子の夫婦の暮らしと、正二とサラリーマン仲間との交遊が並行して描かれる。夫の出征中に子供を病死させて以来、二人の仲は気まずく夫は無気力だ。そこへ夫の同僚の若い娘が関係してきて、夫婦間の不和が決定的となる。そんな状況から脱してヨリを戻し再出発を誓うシーンで映画は終わる。珍しく戦後派新世代の生活感を大胆に取り入れ、仕事仲間とのハイキングの小さな出来事がのっぴきならない不倫へと発展していくプロセスを、きめ細かく演出する。小津映画の珍しいキス・シーンに注目。

情報提供:ぴあ

スタッフ

監督:小津安二郎

キャスト

杉山昌子:淡島千景
正二:池部良
青木大造:高橋貞二
金子千代:岸惠子
小野田喜一:笠智衆
山村聰
田村たま子:杉村春子
北川しげ:浦辺粂子
服部東吉:東野英治郎
平山:三井弘次

坂本:加東大介
荒川総務部長:中村伸郎
三浦勇三:宮口精二

「小津4K 巨匠が見つめた7つの家族」予告編 ロングバージョン