「迷子は不思議列車で旅をする」超特急インタビュー|AR技術で、僕らと一緒に旅しよう

5人組メインダンサー&バックボーカルグループ・超特急を起用したARコンテンツ「迷子は不思議列車で旅をする」。このコンテンツではスマートフォンのARアプリを通すと、いつでもどこでもアニメーションが立体的に展開されるという。しかしこの先端技術を駆使した新しい形のコンテンツに、まだピンときてない人も多いはず。そのためコミックナタリーでは超特急に取材し、「迷子は不思議列車で旅をする」の楽しみ方を教えてもらうことに。自身がモデルとなったキャラクターへの印象や、不思議な物語の見どころについても話を聞いた。

取材・文 / 西村萌 撮影 / 斎藤大嗣

超特急が演じる、新しい形の物語「迷子は不思議列車で旅をする」

スマートフォン向けのARアプリ「HoloModels」で視聴すると、“飛び出す絵本”のようにアニメーションが立体的に繰り広げられるコンテンツ「迷子は不思議列車で旅をする」。1つの物語で5つのパートが展開され、それぞれに登場するキャラクターに5人組メインダンサー&バックボーカルグループ・超特急が声をあてている。脚本・監督・アートディレクションを務めるのは、NHKのクレイアニメ「ニャッキ!」や、宇多田ヒカル「traveling」のミュージックビデオでアニメーションを手がけた伊藤有壱。製作には丸井グループ、企画・開発にはリアルとアニメの世界をVR、AR、MRといった先端技術で融合させるクリエイティブスタジオ・Gugenkaが名を連ねた。

ストーリー

ある小さな駅に、記憶をなくした女の子が迷い込んだ。彼女は駅舎で出会った駅員に導かれ、なくした記憶を取り戻す旅に出ることに。不思議な人々との出会いを経て、彼女は最後にあることを思い出す──。

車掌カイル(CV:カイ)
カイと車掌カイル。
神官リカルド(CV:リョウガ)
リョウガと神官リカルド。
青年タク(CV:タクヤ)
タクヤと青年タク。
駅員ユーリ(CV:ユーキ)
ユーキと駅員ユーリ。
車掌ターナー(CV:タカシ)
タカシと車掌ターナー。

超特急インタビュー

“飛び出す絵本”って、俺が言ったことになりませんか?(カイ)

──今回皆さんが声のご出演をされた「迷子は不思議列車で旅をする」は、スマートフォンを使用した“AR舞台”と銘打たれています。AR舞台という言葉を初めて聞く人のために、一体どういうものか簡単にご説明いただけますでしょうか。

タカシ 難しいなあ……(笑)。

──台本を読ませていただきましたが、その前置きにあった説明には、“飛び出す絵本”というフレーズもありました。

カイ あ、まさにそれです! それ俺が今言ったことになりませんか?

カイ

ユーキ おいおいおい(笑)。

カイ じゃあ“飛び出る絵本”でお願いします。

一同 (笑)。

──AR舞台とはスマートフォンを動かすことによって主人公となるユーザーの目線も変わり、1つの物語をいろんな角度から見ることができるコンテンツなんですよね。キャラクターは皆さんがそれぞれモデルになっていますが、どうご覧になりましたか?

タカシ それぞれのメンバーの特徴を掴んでくれていましたよね。僕の場合、目元のホクロとか八重歯を取り入れてくださったのがすごくうれしかったです。

ユーキ 僕は目が大きめで印象的だったり、口角がキュッと上がっている感じが似ているなと思いました。

リョウガ アニメ好きの僕としては、2次元の世界に自分がキャラクターとして飛び込んでいるということが、1つの夢が叶った瞬間のように思えてとても感慨深かったです。僕たちをよく知ってくれている8号車(超特急ファンの呼称)もきっと楽しんでくれるんじゃないかなと思います。

本当にファンタジック(タクヤ)

──そんな皆さんの演じるキャラクターが、記憶を失い迷子になった主人公を不思議な旅へ導きます。

「迷子は不思議列車で旅をする」より。

タクヤ 本当にファンタジックですよね。こういうストーリーって振り切らないと中途半端になってしまうと思うんですけど、ファンタジーに100パーセント振り切っていて、かつARで見ることによってさらに不思議さが増しているというのがこのコンテンツならではの特別感だなと思いました。

──タイトルに「不思議列車」とある通り、主人公は一体どこに連れて行かれるんだろうとドキドキする演出でした。皆さん演じるキャラクターがかなり謎めいていたので、彼らに導かれるままで大丈夫なのかという気持ちも若干芽生えたり……。

カイ それはアニメの見過ぎです!(笑)

「迷子は不思議列車で旅をする」より。

リョウガ でも確かに、あの世界には僕たち以外にもキャラクターがいたじゃないですか。あの人たちはもしかしすると僕たちに連れ込まれて、心を失った成れの果てなのかもしれない……。

タクヤ 主人公のあなたもその1人になっちゃいますよ、みたいな?

リョウガ そう。どう解釈するかは自由なので。

タクヤ 怖!

タカシ 都市伝説みたい(笑)。

カイ 制作側としてはそんなつもりはないはずだよね……?

タクヤ フラットな気持ちで、純粋に楽しんでいただければ!(笑)

タクヤ

──では気を取り直して(笑)、印象的だったシーンを教えてください。

「迷子は不思議列車で旅をする」より。

カイ 僕の演じる車掌カイルが、主人公と一緒に電車に乗っているところですかね。勝手なイメージですけど、そういうときって窓から見える景色は止まっているとか、光の反射でぼんやりとしか見えないようにされているのかなと思っていたんです。それが普通に電車に乗っているように景色も変わっていって、そんな細かいところまでこだわっていただけたんだって感動しました。

タクヤ あとリョウガが演じる神官リカルドのパートは、主人公がそれまで乗っていた電車から降りてシーンがガラッと変わるんです。長い石段を上り切った後、リカルドが野原の上にポツンと立っているんですけど、その絵がシュールで面白かった(笑)。

リョウガ 綺麗だったとかじゃないんかい(笑)。