Lienel「Go Around The World」インタビュー|個性と絆でgo-go-go! 進み続ける夢への旅路

Lienelの5thシングル「Go Around The World」がリリースされた。

リリースイベント「Lienel a go-go!」で初訪問の土地を含む全国各地を飛び回っているLienel。その最終地点は5月に控えている東阪Zeppツアーだ。新曲「Go Around The World」はこのイベントのテーマソングで、彼らの旅に寄り添うポップチューンとなっている。

音楽ナタリーではスケジュールの都合で欠席となった近藤駿太を除く5人にインタビュー。「Lienel a go-go!」の感想や、ニューシングル「Go Around The World」収録曲の手応え、Lienelの個性について聞いたほか、最後には充実の2024年を振り返ってもらった。欠席ながら存在感を放つ近藤のエピソードにも注目だ。また、最後には近藤のコメントを掲載している。

取材 / 三橋あずみ文 / 湯澤穂波撮影 / 上野留加

終わってほしくない「Lienel a go-go!」

──Lienelは全国各地を巡るリリースイベント「Lienel a go-go!」を実施中です。それにちなんで、まずは自己紹介がてら、皆さんの出身地の“ご当地自慢”をしていただけますか?

芳賀柊斗 宮城県出身です。静かでのどかなところが大好きです。

森田璃空 大阪府出身です。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンとか、楽しい場所がいっぱいあります。

武田創世 埼玉県出身です。何においても可もなく不可もない感じです。

高桑真之 東京都出身です。好きなところは、やっぱりなんでもあるところです。

高岡ミロ つらいときも、寂しいときも、街を歩けば1人にならない。どうも東京都出身、高岡ミロです。

──ありがとうございます。「Lienel a go-go!」で全国各地を回っている最中かと思いますが、現状はいかがですか?

芳賀 新しい発見があって楽しいです。おいしいものを食べるYouTube企画で、ミロが罰ゲームで食べられないことがけっこうあって、僕的にすごく面白い。ミロ、メンバーの中で一番食べるのが好きなのに(笑)。

武田 見どころ満載だよね。

高岡 あはは。「Lienel a go-go!」には、初めて僕たちを観てくれる人に巡り合いに行くという意図があるんです。福岡も1年ぶりだったし、本当にいろんなところへ行けています。Lien(Lienelファンの呼称)の皆さんとはもちろん、メンバーとの思い出もできるので、すごく楽しませてもらってますね。

武田 リリイベはこれまでもけっこうな数をやってきましたけど、今回が一番範囲が広くて。楽しいから終わってほしくないです!

──Lienel初の四国はどうでしたか?

武田 (小声で)めっちゃ楽しかったです……。

森田 急に声ちっちゃ! 楽しかったな。

高岡 香川のうどん、おいしそうだった……。僕はスケジュールの都合で行けなくて、めちゃくちゃおいしそうなうどんの写真が送られてきて、東京でうどんを食べるか悩みました。

高岡ミロ

高岡ミロ

──旅の中で特に印象に残っている出来事は?

高桑 僕はホテルでお風呂に入ったあとにみんなでコンビニに行くとか、そういうちょっとしたことが幸せに感じます。

芳賀 うんうん。

高岡 よくみんなでサウナに入るよね。

高桑 芳賀ちゃんは来ないけど……。

芳賀 僕、サウナ苦手なんですよ。暑くて。

芳賀柊斗

芳賀柊斗

──移動や宿泊をするとき、メンバー内でのルールはあったりするんですか?

芳賀 (即答で)歌わないことです!

森田 「歌わない」っていうルールは別になくない?(笑)

高岡 それは個人的な意見でしょ! ルールというかお決まりになっているのは、新幹線のチケットを裏面にしてシャッフルして、くじ引きのように座席を決めることです。

武田 (近藤)駿太と僕がすごく席運がよくて。窓側の“A”を引くのが得意なんです。

高岡 駿太なんか「Aが見えます」と言ってました。

──リリースイベントでは芳賀さんの地元・宮城にも行かれましたね。

芳賀 行きました。宮城もミロがスケジュールの都合で来られなくて残念でしたけど、楽しい思い出になりました。みんな「ずんだシェイク」を飲んでましたね。地元民はあまり飲まないんですけど、メンバーはほかにもいろいろ買ったり食べたりしていて……経済を回してくれてありがとうございます! 豊かになります!

一同 あはははは!

高岡 市長か!

──「Lienel a go-go!」には含まれていませんが、北海道に行ったことはありましたっけ?

高岡 あります。でもリリイベじゃなくて超特急さんのツアー「B9 Unlimited」の北海道公演で、オープニングアクトをさせてもらったときで。

森田 結成してすぐの頃だよね。

高岡 そのとき創世が初めて飛行機に乗ったんだよね?

武田 初めてではないけど、ひさしぶりすぎて怖かったです。今回の福岡も怖かったんですよ。なんかこう、不意に来る浮遊感が苦手で……。たぶんですけど、隣の席の人が飛行機に乗るのが初めてだったみたいで。

武田創世

武田創世

高岡 よくわかったね(笑)。

武田 そんな会話が聞こえてきて。だから僕とその人は、同じタイミングでダウンを握りしめてました。

一同 あはははは!

高桑 面白い。

──北海道は駿太さんの地元ですし、北海道でもライブをやってみたいのでは?

高岡 駿太がずっと「北海道に行きたい」と言ってるんですよ。

芳賀 近い将来、行けたらいいですね。

近藤駿太

近藤駿太

また新しい扉が開ける「Go Around The World」

──ここからは5thシングル表題曲「Go Around The World」についてお伺いします。この曲を最初に聴いたとき、皆さんはどう感じましたか?

高岡 いい意味でLienelっぽくないなと思いました。また新しい扉が開けるなあと。

森田 僕は率直に「いい曲だな」と思いました。今までにない感じだし、終わり方が印象的で。僕たちの声が大きく入っていて、演奏が小さくなっているところが、まだ旅の最中で、これからも続いていく感じがして好きでした。

森田璃空

森田璃空

高桑 僕は初めて聴いたとき、振り入れをしていないのにダンスが出てきました。

高岡 すごい! どんなダンス?

高桑 こんな感じ(手を掲げる)。

高岡 いや、嘘つけー!(笑)

芳賀 それ、今踊ってる振りなんだよなあ。

──(笑)。皆さんそれぞれ、「Go Around The World」の気に入っているポイントは?

武田 「君の眼に焼き付けたい 僕らでいる証を」という僕のパートがあるんですけど、そこは歌っていてもいい歌詞だと感じます。Lienelは「いい意味で1人ひとりクセがある」といろんな方から言われるんですけど、それを象徴しているなって。

芳賀 さっき璃空が言ったように、旅に向かっていくような感じが僕は好きです。あとは創世が落ちメロを歌ったあと、最後のサビに向けて僕が歌うので、そこが一番気持ちが入りますね。

──1番と2番で歌の雰囲気が変わりますが、レコーディングで意識したことは?

高岡 「世界に羽ばたいていこう」「僕たちの夢を詰め込んでみんなで一緒に上を目指そう」みたいなテーマの曲なので、基本的にはポジティブな歌い方を意識しました。でもおっしゃるように、1サビ終わりでネガティブとまではいかないけど、少し空気が変わるんですよ。「この旅のその先を僕らで綴ろう」というパートには、「僕たちが作り上げていくんだ」という意思も感じます。だからパートごとに歌い方や込める感情を変えました。

武田 落ちサビでは演奏が小さくなって僕の声がメインになるので、こだわって何度も録りました。これまでは落ちサビが切ない雰囲気の曲も多かったけど、この曲は明るめなので、笑顔で歌いました。

森田 僕は歌詞に沿って感情を伝えることを意識しましたね。

──続いて、この曲の振付についても教えてください。

芳賀 「Go Around The World」には、僕たちがこれまでにリリースした「LOVE Communication」「Love Me Madly」「kimito」「親指☆Evolution!」「Melty flowers」の5曲の振付が組み込まれているんです。5枚目のシングルということでひとつの区切りになりますし、きちんと意味のある内容になっています。

高岡 そうだね。あとは歌詞に寄せた振りがけっこう多くて、耳でも目でも曲のメッセージを受け取れるから、ほかの曲と比べてもグッと来るものがあると思います。ぜひ歌とダンスをセットで見てもらいたいです。

「乗るしかない」

──ミュージックビデオについても聞かせてください。

高岡 今回は撮影で気球に乗りました。「世界に羽ばたいていく」という楽曲のテーマがMVでも表現されています。

──気球、皆さん大丈夫でしたか? 高所恐怖症の人は……?

高桑 (挙手)

高岡 さね(高桑)と駿太だね。

高桑 僕は飛行機とか高すぎるのは大丈夫で、すべり台とかが無理なんです。だから気球は全然大丈夫でした。

高桑真之

高桑真之

高岡 駿太がねえ……。

森田 「マジで無理です」と言っていたときもあったけど、結局やることになって。

武田 撮影が2日間あって、気球は初日に乗る予定だったんですけど、風が微妙に強くて乗れなかったからすごく悔しくて。次の日にリベンジすることになって、みんなで祈ってやっと乗れたので、たぶん駿太も……。

芳賀 「乗るしかない」と(笑)。

武田 そういう経緯もあって、最初の恐怖心よりも乗りたい気持ちが勝ったんじゃないかな。乗ったら意外と楽しんでましたよ。

森田 ね! 楽しんでてよかった。

──ほかにMV撮影で思い出に残っていることは?

武田 今回はダンスシーンがないんですよ。その分たくさん走るシーンがありました。部活かと思うくらい(笑)。

高岡 走ったねー。

森田 確かに!

武田 トランクを持ちながら草原みたいなところを走って。ぬかるんでいるところとかもあったので、駿太が「どこまで走るの!? どこまで!?」と言ってた(笑)。

森田 けっこう距離もあったね。

高岡 トランクは今回のMVのキーになってまして。夢を詰め込んだトランクを持って、僕たちがいろんなところを駆け巡っているんです。その夢を持ったまま大きな空へ飛び出して行こう、というメッセージも込められています。