『Aランクパーティを離脱した俺は、元教え子たちと迷宮深部を目指す。』

赤魔道士のユークが5年間在籍したAランクパーティを離脱したところから物語が始まる『Aランクパーティを離脱した俺は、元教え子たちと迷宮深部を目指す。』（『エパリダ』）。これまで在籍したパーティでは「雑用係」「器用貧乏」とバカにされてきたユークは、元教え子の女の子たちが組むパーティへ加入することに。サポート役の職業ゆえにこれまで過小評価されてきたユークだったが、規格外の魔法力とスキルを存分に発揮して新たなパーティでは大活躍していく。ダンジョン攻略という王道ファンタジーの定番に、動画配信というリアルの要素が織り交ぜられているところもこの作品の注目ポイント。配信で徐々に人気を獲得していく駆け出しパーティが、最難関ダンジョンの踏破を目指す。

【主人公・ユークのここに注目！】
成長過程のメンバーを支える実力派先生系主人公

峯田大夢演じるユークは真面目でまっすぐな性格で、自身の意思をしっかりと持った主人公。当初は我慢していたようだが、とうとう不遇な扱いに異議を唱え、自らの意思でパーティを離れる。「追放」はよく見るが、「離脱」はなかなかに珍しい設定だ。そんな性格だからか、新しく加入したパーティでは彼以外のメンバーが元教え子の女の子3人といわばハーレム状態でもまったく嫌味がない。メンバーのマリナ、シルク、レインも前向きで明るく、駆け出しのパーティが徐々に名を馳せていく様子を純粋に応援したくなるだろう。

またAランクパーティにいただけあってユークの実力は折り紙付きだ。赤魔道士というサポート役の地味な職業ゆえに不遇な扱いを受けていたが、新たなパーティでは信頼できる仲間の元で本来の力を発揮。成長過程の彼女たちを「先生」のように支える彼の活躍を画面の前で見守ってほしい。

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©右薙光介・すーぱーぞんび・講談社／クローバープロジェクト

『ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います』

業務内容は絶対安全。公務だから立場も安定。そんな夢のような職業「ギルドの受付嬢」に就いたアリナ。だが現実は厳しく、ひとたびダンジョンの攻略が滞ればカウンターは大混雑、厄介な冒険者対応にも追われ、それが終わると書類仕事まで待ち受けていて……。そんな残業地獄の日々に不満が爆発したアリナは、強大なボスさえいなければ仕事がスムーズに進むと考え、大槌を手に自ら危険なダンジョンにソロで乗り込んでいく。いつしか凄腕冒険者〈処刑人〉として噂されるようになった彼女だが、正体は絶対に隠し通さなければならない。なぜなら受付嬢は副業禁止だから。バレたらクビ、やらなきゃ残業、アリナは平穏な暮らしを手に入れられるのか。

【主人公アリナ・クローバーのここに注目！】
キュートなボイスで放たれる不平不満は必聴！ 定時退社死守系ヒロイン

会社員なら誰しもが目指したいもの、それが「定時退社」。ファンタジー世界定番の登場人物・ギルドの受付嬢でもそれは同じである。主人公のアリナも多くの会社員と同じく残業への不満を抱える一人。PVに収められた「あんたに分かる？ 明らかに仕事が追いついていないのに別の仕事を押し付けられたときの殺意が」「もうやだー何もしたくない現実から逃げたい外出たくなーい」というセリフに会社勤めの人は共感しか覚えないだろう。

しかし、残業を甘んじて受け入れないのがアリナのすごいところ。残業を阻止するためにその元凶である強大なボスを自分で討伐しちゃおうと、仕事への不満を力に変えて問題解決に励むそのメンタリティには学ぶべきものがある。高橋李依のキュートなボイスで放たれる仕事・ボス・冒険者への不平不満も必聴。仕事や学校に疲れた後に聴けば思わずスカッとすること間違いなし。

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©2024 香坂マト/KADOKAWA/イフール労働組合

『アラフォー男の異世界通販』

突如として異世界に転移してしまったアラフォーの独身男・ケンイチ。訳もわからぬままステータスを確認するとそこには見慣れた通販サイトの名前が。なんと彼には異世界のアイテムを換金し、通販サイトにある現代日本の商品を購入できるチート能力が授けられていたのだ。能力を駆使して商売を始めると、瞬く間に商人として頭角を現していくケンイチ。異世界でも自由気ままな自給自足生活を送ろうとするが……。舞台は中世ヨーロッパ風のファンタジー世界ながら、登場するのは草刈り機にレトルト食品などどれも見慣れた日用品たち。現代のテクノロジーで特に“無双”するわけでもない独身男のスローライフが描かれる。

【主人公・ケンイチのここに注目！】
異世界にバックホーを持ち込むセンスに脱帽、これぞ等身大のアラフォー独身男

都会での生活に疲れ、地元のド田舎にUターン。細々とイラスト仕事をしながら、家庭菜園などでスローライフを楽しんでいた主人公のケンイチ。そんな状況から異世界転移してしまったわけだが、ほとんど動じる様子を見せないのはアラフォーの人生経験のなせる技ではないだろうか。現代のテクノロジーを異世界に持ち込めるというチート能力を授かっても、召喚するのは田舎生活に必須の草刈り機、独身男大助かりのレトルト食品とどれもいい意味で渋い。重機のバックホーを異世界に召喚するセンスは、ティーンエイジャーな主人公なら持ち合わせていないだろう。

そんなケンイチを演じるのはキャスト発表時のコメントで「男性声優の中でも『通販』との親和性が特に高い」と自称していた諏訪部順一。スローライフを送りたいだけなのにトラブルに見舞われるアラフォー男の嘆きが諏訪部によってバッチリ表現されている。

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©朝倉一二三・ツギクル・うみハル/アラフォー通販製作委員会