スタジオDOTによる劇場アニメ「轍を越えてゆけ」10月10日より1週間レイトショー上映

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劇場アニメ「轍を越えてゆけ」が、10月10日より1週間限定で東京・テアトル新宿のレイトショーにて上映されることが決定。併せて、本ポスターと予告編が公開された。

劇場アニメ「轍を越えてゆけ」本ポスター

劇場アニメ「轍を越えてゆけ」本ポスター

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「轍を越えてゆけ」はコロナ禍にインターネット上で集まった約100人を擁するクリエイター集団・スタジオDOTによる約30分のアニメーション作品。監督は本作が初の長編作品というVab.pngが務めている。7月にカナダ・モントリオールで開催された「第29回ファンタジア国際映画祭」ではワールドプレミア上映が行われ、アニメーション部門の「今敏賞」にノミネートされたほか、観客賞の最優秀短編アニメーション部門銅賞を受賞した。

物語の舞台は、「鉄傀(てっかい)」と呼ばれる人間兵器を生み出した大帝国が、世界大戦での敗北により崩壊した後の世界。帝国の元兵士たちは、戦争責任として大量に放置された鉄傀を掃討する任務を負っていた。主人公・ライヒトもその1人で、上官であり恩人のエススや同僚のグロースとともに、氷に覆われたシビル基地での任務に当たる。過酷な状況下でありながら、エススに密かな思いを寄せ、毎日を朗らかに過ごしていたライヒト。ところがある日、突如現れた謎の男を追ってエススは吹雪の中へと姿を消してしまい……。エススは自分を裏切ったのか、エススは自分にとってなんなのか、さまざまな葛藤を抱えながらライヒトもまた吹雪の中へ足を踏み入れていく。ライヒト役は威戸れもね。、エスス役はあさみほとり、グロース役は渡部優衣、コメート役は大森綺星、ロンメル役は川瀬陽太、整備長役は小林真奈が担当した。

Vab.png監督が手がけた本ポスターには、エススの手を取り、前に進もうとするライヒトの姿が描かれている。予告編には、虻瀬犬が作詞・作曲した主題歌「かもめ(feat. 小鳥遊やや)」を収録。主題歌はもともと「かもめ」として2月にリリースされていたが、この映画への起用に伴い、VTuber・VSingerの小鳥遊ややが歌唱を担当した。オリジナル版の「かもめ」に比べ、より優しく温かい印象に仕上げられている。

本ポスターと予告編、公開日の発表に併せ、虻瀬犬、小鳥遊やや、プロデューサーのふたもくからコメントが到着。「映画大好きポンポさん」の平尾隆之監督からも応援の言葉が寄せられた。

劇場アニメ「轍を越えてゆけ」本予告

虻瀬犬(主題歌「かもめ(feat. 小鳥遊やや)」作詞・作曲)コメント

思えば、今回起用いただいた「かもめ(feat. 小鳥遊やや)」と「轍を越えてゆけ」には幾多の共通した観念があるように思います。
事の発端は、私の地元、仙台の海を眺める一人の男を題材として曲を書き始めたことです。いくら手を動かしても変わらない実情、かつて浜を襲った災害を思いながら、鳥という偶像に現実を託し、祈っている様。
「轍を越えてゆけ」に起用いただけることが決まり、小鳥遊ややさんに歌っていただいたことで、主題歌としての輪郭が確かに顕れました──ややさんの声は、「轍を越えてゆけ」そのものを音の漣にしたような。音楽の精神性と彼女の歌声の身体性が、この映画の中で、廻るように響きます。
改めまして。
この作品に参加できたことをココロから嬉しく思い、また、長く羽ばたき続けるであろうことを祈りながら、筆を置かせていただきます。

小鳥遊やや(主題歌「かもめ(feat. 小鳥遊やや)」歌唱・仕上げ)

主題歌の歌唱は、思い切って監督に声をかけ起用していただきました。
「越えてゆけ」という思いが背中を押し、主題歌を担当するという長年の夢が叶いました。
初めて「かもめ」を聴いたとき、胸の奥でまだ言葉にならない感情がざわめき、波のように押し寄せました。
その音に自分の声を重ねられることに、震えるほどの喜びを覚えました。
物語を観て湧き上がる感情を、曲の余韻が静かに心に刻む。
そんなかけがえのない体験をこの作品が与えてくれました
ぜひ大きなスクリーンで映画を観て、その余韻を音で刻まれるひとときを味わっていただけたら嬉しいです。

ふたもく(プロデューサー)コメント

「轍を越えてゆけ」で、初めてプロデューサーとして携わりました。
それまで制作側にいた私は、右も左も分からない場所で「何ができるのか」や「何をするべきなのか」をひたすら考えていました。誰かが残した足跡を辿ることもあれば、自らが足跡を残さなければならない局面もありました。自分で開拓した道の先にあるものは往々にして「孤独」です。それを恐れて他と交わると、待ち受けているものは「衝突」ということもあります。
スタジオDOTは特殊さが少しありますが、自主制作のプロデューサーは「孤独と衝突」の繰り返しで前へ進んでゆくのだと、今の私は思います。長かったようで短かった制作を経て、『轍を越えてゆけ』がついに公開です。ぜひ劇場にてご覧ください。

平尾隆之(「映画大好きポンポさん」監督)コメント

約30分に込められらた魅力的な世界観とキャラクター、
広がりを感じる脚本、映像の創意工夫に新時代の息吹を感じました。

この記事の画像・動画(全12件)

劇場アニメ「轍を越えてゆけ」

2025年10月10日(金)より1週間、テアトル新宿のレイトショーにて上映
以降、全国でも順次公開予定

スタッフ

監督・脚本・原画:Vab.png
プロデューサー:ふたもく、石巻うつろ
美術設定・色彩設計:CUZ
色指定:しまうま
美術監督:Zote CUZ
撮影監督:まっしー、CloA
主題歌:虻瀬犬「かもめ(feat. 小鳥遊やや)」
音楽:ZEROKU、虻瀬犬、Mizore、威戸れもね。
録音・整音:横山駿平
音響効果:福山拓登(T&E inc.)
フォーリーアーティスト:十河圭祐(evance inc.)
企画・制作:スタジオDOT
配給:PIC映像事務所

キャスト

ライヒト:威戸れもね。
エスス:あさみほとり
グロース:渡部優衣
コメート:大森綺星
ロンメル:川瀬陽太
整備長:小林真奈

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