「不滅のあなたへ」放送を控え、フシ役の川島零士に津田健次郎「座長として頼もしい」

大今良時原作によるTVアニメ「不滅のあなたへ」のオンライン合同取材が、本日3月12日に行われ、フシ役の川島零士、観察者役の津田健次郎、むらた雅彦監督が参加した。

「不滅のあなたへ」は、不死身の主人公・フシの旅を描くファンタジー作品。刺激を受けた物の姿へと変身できるフシは、球から小石、オオカミ、そして少年へと姿を変えながら、さまざまな人との出会いの中で成長していく。「不滅のあなたへ」を最初に読んだときの印象について、津田は「壮大なお話に取り組んでいる作品だなと思いました。作り方もオリジナリティがあふれていて、重いテーマに躊躇なく飛び込んでいるなと」とコメント。また川島は、フシ役を演じることが決まったときを振り返り「僕は、オーディションでこういった大きな役が決まったのが初めてで。『やったー！』って大喜びするかと思っていたら、うれしすぎて力が抜けちゃいました（笑）」と語り、「（オーディションに受かってから）原作を読み返して、改めて難しい大役が来たなと気を引き締めました」と述べた。

そんな2人のキャスティングについて、むらた監督は「大今さんと自分のイメージをすり合わせて配役を決めていこうと話していて」と明かし、川島について「キャラクターのイメージと、進化していくフシを演じるのにピッタリな可能性のある方だなと思ってお願いしました。人間になったり狼になったりと難しい役どころですが、いろんな声にチャレンジしていただける方だったので、本当によかった」と絶賛する。また津田については「観察者は語り部として物語を俯瞰してしゃべる役どころですが、単なるナレーションではなく、存在感のある特徴的な声がいいと話をしてまして。津田さんなら声で観察者という存在感を出してもらえるだろうと。津田さんにやっていただいてよかった」と語ると、川島と津田は「うれしいですね」と声を揃えた。

また川島と津田が互いに共演しての感想を言い合う場面も。子供の頃からアニメなどで津田を見てきたという川島は「ずっと緊張してました（笑）。第1話は出演者が僕と津田さんだけだったので、収録中も津田さんがまさに観察者のように後ろでずっと見られていて。でも僕的にも、津田さんの演じ方や現場での佇まいを参考にさせていただいてます。こんなぺーぺーにも優しくしていただいて」と語る。一方の津田は「川島くんは自分が出てないシーンでも必ず現場にいて。一番早く来て一番最後までいるんですよ。川島くんの熱量とか意気込みがヒシヒシ伝わってくる。フシと同じように、川島くん自身もどんどん進化しているんだなって感じます。座長として頼もしい」と太鼓判を押した。

さらに原作のよさを出すために工夫した点を聞かれると、むらた監督は「内容やテーマはかなり重く、死や命に関わるエピソードも多いので、まともに作ると暗い映像になってしまう。だから絵や表現には軽い部分も取り入れて、振り幅を出すことを心がけていました」と回答。「その土地の文明や生活感、雰囲気を大切にして、パッと見て世界観や国柄の違いがわかるように表現したいなと思ってます」とこだわりを明かした。

そして第1話、2話の見どころについて、津田は「第1話から思わぬ展開を見せてくれるので、きっとビックリされるんじゃないかなと思います。監督やスタッフの皆さんの渾身の絵作りとドラマやアクション、いろんな要素が揃っている冒険の始まりをぜひ観てほしいです」とコメント。また川島が「絵はもちろん、僕的には音楽も心に刺さってるなと思って。ここから悠久の物語が始まるんだということを感じてもらえるんじゃないかなと思います」と続け、作品をアピールした。

TVアニメ「不滅のあなたへ」は、4月12日にNHK Eテレで放送がスタート。なおアニメの最新PVが3月15日12時に公式YouTubeチャンネルとNHKアニメワールドにて解禁予定だ。PVでは、宇多田ヒカル書き下ろしの主題歌「PINKBLOOD」の一部も初公開される。