劇場版「コードギアス」完結迎え福山潤「締めとテレビ版を観て新作に移って」

劇場アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュIII 皇道（おうどう）」の初日舞台挨拶が、本日5月26日、新宿バルト9で開催された。

舞台挨拶にはルルーシュ役の福山潤、スザク役の櫻井孝宏、サンライズのプロデューサー・土屋康昌が登壇。福山が「この1年『ギアス』漬けだったので、今日その結末を迎えられてホッとしています」と語ると、櫻井は「我々2人が白い服を選んでいるから、（3部作を終えて）これで綺麗さっぱりしたように思われるのでは」とファンを笑わせながら、同じく公開初日を迎えられたことを喜ぶ。土屋はそんな2人を始めとするキャスト陣に対し、「全部録り直しをして、素晴らしい、より強い『コードギアス』にしてもらえた」と労った。

全編再収録となったアフレコにおいて、福山と櫻井は揃って先輩声優たちの姿に感銘を受けた様子。福山は「普段はおちゃらけている先輩も、収録に入った瞬間に目つきが変わっていた」、櫻井は「（テレビシリーズから時を経て）よりギラギラしていた」と振り返る。また土屋によるとカレン役の小清水亜美は、再収録にあたって「物真似ではなく、今の自分らしく演じる」という意気込みからテレビシリーズを一切見直さなかったそう。それを受け、テレビシリーズについて福山は再収録後に、櫻井は再収録前にチェックしたと明かし、それぞれ取り組み方の違いを披露した。

3部作通じての印象的なシーンの話題では、福山が「ショッキングなシーンがいっぱいあった」と語り始める。ルルーシュがスザクに土下座させられるシーンに続いて、例として挙げられたのはルルーシュが弟のロロをなじるシーン。「『コードギアス』を12年やってきて、先輩にお芝居を褒められたのはあのシーンだけ」と打ち明けながら、福山は「ロロは今回の劇場版では大きな罪を犯していない。でもルルーシュのなじりはそのままだから、あいつクズなんですよ」と自身が演じる主人公をバッサリ。櫻井も「ひどい」とひと言コメントを加えた。

音楽面の話では、ラストバトル中に流れるというサンライズらしい演出で使用されたRayflower「螺旋のピース」や、終盤のとあるシーンにおいて、テレビ版では流れていた劇伴を音響監督の提案で流さなかったという選択など、土屋が注目ポイントを語る。さらに主題歌のSurvive Said The Prophet「NE:ONE」について、「谷口監督のオーダーは『ルルーシュを讃えてくれ』『この男の生きざまを最後に肯定してやってくれ』と。実際歌詞を見るとルルーシュの曲で、ばっちりハマった」と称賛する。

最後の挨拶では、制作が発表されている新作「コードギアス 復活のルルーシュ」について話が及び、土屋は「新作は準備中で、この（劇場版の）あとの話。できるだけ早くお届けしたいと思っています」とファンの期待を煽る。一方、「シナリオっぽいものを見た」と明かす声優の2人。櫻井は「待っててください」と意味深に語り、福山は「まずは3部作の締めを観て、改めてテレビシリーズと見比べると違いがわかって楽しいと思う。いろんな角度から味わい尽くして次に移っていただければ」とファンにメッセージを残した。

「コードギアス 反逆のルルーシュIII 皇道」は、テレビアニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」と、その続編「コードギアス 反逆のルルーシュR2」の全50話に新作カットを加え、全編新規アフレコで構成した劇場3部作のラストを飾る作品で、本日より上映開始。なお「コードギアス 反逆のルルーシュII 叛道」のBlu-ray / DVDは6月8日にリリースを控えている。