アニメ「BANANA FISH」“どうしてもやりたい”熱意を持って実現した経緯語る

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吉田秋生原作によるテレビアニメ「BANANA FISH」の制作発表会が、去る2月22日に都内にて行われた。

テレビアニメ「BANANA FISH」制作発表会の様子。左から榎並大二郎アナウンサー、奥村英二役の野島健児、アッシュ・リンクス役の内田雄馬、アニプレックスの瓜生恭子プロデューサー、MAPPAの大塚学プロデューサー。

テレビアニメ「BANANA FISH」制作発表会の様子。左から榎並大二郎アナウンサー、奥村英二役の野島健児、アッシュ・リンクス役の内田雄馬、アニプレックスの瓜生恭子プロデューサー、MAPPAの大塚学プロデューサー。

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左からアニプレックスの瓜生恭子プロデューサー、MAPPAの大塚学プロデューサー。

左からアニプレックスの瓜生恭子プロデューサー、MAPPAの大塚学プロデューサー。[拡大]

「BANANA FISH」はニューヨークを舞台に、ストリートキッズのボス・アッシュ・リンクスと、日本人の少年・奥村英二が“バナナフィッシュ”の謎を追いかける物語。制作発表会にはアニメーション制作を務めるMAPPAの大塚学プロデューサーと、アニプレックスの瓜生恭子プロデューサーが登壇した。

アニメ「BANANA FISH」キービジュアル

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アニメ化の経緯について、原作の大ファンだったという瓜生プロデューサーは「アニプレックスに入ってからずっと『どんなアニメを作りたいか』と聞かれたときに、いつも『BANANA FISH』と答えていたんです。制作の部署に異動になった直後、小学館のメディアミックスの担当の方に『どうしてもやりたいです!』というお話をさせていただいて。思いの丈を綴った、ほぼファンレターに近い形の企画書を吉田先生に提出させていただきました」と熱意を持って企画を提案したことを明かす。

アニメ化の許諾を得て、内海紘子監督へ依頼を持ち寄ったという瓜生プロデューサー。その理由について「内海さんはキャラクターへの愛情が深い方だと思っていて、それが作品の中でのキャラクター描写に表れている。キャラ同士の関係性を描くのも上手な方なので、アッシュと英二というメインキャラクターを描いていくにあたり、内海さんほど適した方はいないんじゃないかと思いお願いさせていただきました」と述懐。続けて「銃撃戦などハードボイルドな描写もある原作を描き切れるスタジオさんはどこだろうと(内海監督と)相談して、MAPPAさんにお話を持って行かせていただきました」と語った。

左から奥村英二役の野島健児、アッシュ・リンクス役の内田雄馬。

左から奥村英二役の野島健児、アッシュ・リンクス役の内田雄馬。[拡大]

大塚プロデューサーも「とても偉大な原作なので、映像化する際に原作に勝てるかわからないと自信が持てなかったんですが、瓜生さんからお話があったときに(内海監督が)どういう映像を作ってくれるのかすごく期待が持てたので(制作を)お引き受けさせていただきました」とコメント。また脚本について、瓜生プロデューサーは「ほぼ原作通りに作っているので、どうやって収めていくかという話し合いをいつも深夜まで行っていました。ただ監督は作りたいものがハッキリされている方なので、残さなきゃいけないものがブレず、迷いなく進めることができたと思います」と述べた。

アッシュ・リンクス役の内田雄馬。

アッシュ・リンクス役の内田雄馬。[拡大]

イベントではアニメのPVがお披露目され、アッシュ・リンクス役の内田雄馬、奥村英二役の野島健児、マックス・ロボ役の平田広明、ディノ・ゴルツィネ役の石塚運昇といったメインキャスト4名も解禁。ステージには内田、野島の2名がサプライズで登壇した。野島は「(原作を読んで)実写映画のような雰囲気を感じた。演じるときに実写的な部分を大事にしたらどうなるんだろうとトライをした覚えがあります」とオーディションを思い返す。内田は「原作が本当に面白くて、読めば読むほど(役に)決まらなかったときにショックが大きいなと(笑)」と打ち明けながら、「アッシュをもっと知ってみたいと思い、いつも以上に『絶対やりたい』と思いながら受けさせていただきました」とオーディションに懸けた思いを口にした。

奥村英二役の野島健児。

奥村英二役の野島健児。[拡大]

まだアフレコは始まっていないという同作。野島は「楽しみな気持ちはもちろんあるんですが、最初に来る感情としては『怖い』です。とても大事な役だと思いますし、期待してくださっている皆さんもたくさんいます。この作品の深さや大切さは痛いほどわかるし、僕自身も強く感じている分、大切であれば大切であるほどそれに向かって進むときはすごく勇気がいるし『怖い』と感じるんだと、まざまざと実感しています」と吐露する。内田も野島の言葉に同意しながら、「『BANANA FISH』の世界は命懸けでない瞬間が一瞬たりともない。アッシュの一言にどれだけ自分の魂を削って命を入れられるのか……。でも正直、楽しみです」と笑顔を見せた。

左から奥村英二役の野島健児、アッシュ・リンクス役の内田雄馬、アニプレックスの瓜生恭子プロデューサー、MAPPAの大塚学プロデューサー。

左から奥村英二役の野島健児、アッシュ・リンクス役の内田雄馬、アニプレックスの瓜生恭子プロデューサー、MAPPAの大塚学プロデューサー。[拡大]

また今作では1985年を舞台とした原作とは異なり、時代設定を現代に変更して展開されることも発表に。瓜生プロデューサーは「非常に悩んだ部分ではあります。たくさんファンの方がいらっしゃって、原作を大切にされていることはもちろん存じ上げている。その中で企画を立ち上げたときからこの素晴らしい原作を読んだことがない人に伝えたいなという思いがあり、アッシュや英二たちキャラクターの物語を引っかかりなく見ていただくために、時代を現代に置き換えさせていただいております」と説明。「ただ、描かれるエピソードは変わらないです。大きく変わっているのはビジュアル的な部分で、脚本を読まれた方は『ほとんど印象が変わらない』とおっしゃってくださる方が多いので、そこは気をつけて作っております」と述べ、「内海さんをはじめMAPPAの皆さんも力を入れて作品を作ってくださっていて、原作の1ファンとしても納得のいくフィルムになっているんじゃないかと。ぜひ楽しみにしていただきたいなと思います」とファンへ語りかけた。

アニメ「BANANA FISH」は7月よりフジテレビ「ノイタミナ」ほかにオンエア。Amazonプライムビデオでは、国内外にて独占配信が行われる。

なおコミックナタリーでは、アニメの放送を前に監督の内海紘子、キャラクターデザインの林明美にインタビューを実施。原作とは異なり、時代設定を現代に変更した理由からキャラクターデザインへのこだわり、またアッシュ役の内田雄馬、英二役の野島健児ら発表されたばかりのキャストについて、キャスティングの決め手になったポイントも語ってもらった。

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アニメ「BANANA FISH」

放送情報

2018年7月よりフジテレビ「ノイタミナ」ほかにて放送開始

配信情報

Amazonプライム・ビデオにて日本・海外独占配信

スタッフ

原作:吉田秋生「BANANA FISH」(小学館 フラワーコミックス刊)
監督:内海紘子
シリーズ構成:瀬古浩司
キャラクターデザイン:林明美
総作画監督:山田歩、鎌田晋平
ハードボイルド監修:久木晃嗣
色彩設計:鎌田千賀子
美術監督:水谷利春
撮影監督:淡輪雄介
編集:奥田浩史
音楽:大沢伸一
音響監督:山田陽
アニメーション制作:MAPPA

キャスト

アッシュ・リンクス:内田雄馬
奥村英二:野島健児
マックス・ロボ:平田広明
ディノ・ゴルツィネ:石塚運昇

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(c)吉田秋生・小学館/Project BANANA FISH (c)吉田秋生/小学館

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