音楽ナタリー

Perfumeが作る巨大ディスコ空間に約2万5000人熱狂

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「代々木ディスコMIX」終了直後のステージ。スクリーンにはDJミックスを終えてポーズをキメる3人の映像が。

「代々木ディスコMIX」終了直後のステージ。スクリーンにはDJミックスを終えてポーズをキメる3人の映像が。

この日に告知された次回の全国ツアーは、8月7日に戸田市文化会館からスタートし、全国のホール&アリーナ11会場で計17公演を実施。チケットは7月12日より順次発売される。

この日に告知された次回の全国ツアーは、8月7日に戸田市文化会館からスタートし、全国のホール&アリーナ11会場で計17公演を実施。チケットは7月12日より順次発売される。

会場中央にはたくさんのミラーボールが詰め込まれた、バックミンスター・フラーのジオデシックドームを思わせる直径約3mほどの球体が吊るされた。

会場中央にはたくさんのミラーボールが詰め込まれた、バックミンスター・フラーのジオデシックドームを思わせる直径約3mほどの球体が吊るされた。

「Dream Fighter」がスタートした直後、大量の銀テープがアリーナの上を舞う。

「Dream Fighter」がスタートした直後、大量の銀テープがアリーナの上を舞う。

購入したオフィシャルグッズのタオルを頭上に掲げ3人に見せるオーディエンスたち。

購入したオフィシャルグッズのタオルを頭上に掲げ3人に見せるオーディエンスたち。

ジュリアナ風ダンスで「スウィートドーナッツ」を披露した後で、のっちは近くにいた観客に「今の、ちょうど世代でしょ?そうでもない?」と話しかけた。

ジュリアナ風ダンスで「スウィートドーナッツ」を披露した後で、のっちは近くにいた観客に「今の、ちょうど世代でしょ?そうでもない?」と話しかけた。

ステージ上にも大量にミラーボールが配置された今回のステージ。この飾りにかしゆかがつまづいてしまうというハプニングもあった。

ステージ上にも大量にミラーボールが配置された今回のステージ。この飾りにかしゆかがつまづいてしまうというハプニングもあった。

センターステージで「ジェニーはご機嫌ななめ」を歌うあ~ちゃん。

センターステージで「ジェニーはご機嫌ななめ」を歌うあ~ちゃん。

Perfumeが5月9日と10日に国立代々木競技場第一体育館で「ディスコ!ディスコ!ディスコ!」と題した2DAYSワンマンライブを開催。「ディスコ」をキーワードにしたコンセプチュアルな選曲とパフォーマンスで会場を巨大なダンスフロアに変貌させ、2日間で総勢約2万5000人のファンを熱狂させた。

昨年11月の日本武道館公演以来半年ぶりのワンマンということもあり、会場にはこの日を待ちわびたファンが開場前から集合。ファンクラブ限定で販売された青いTシャツを着たファンや、Perfumeが着た新旧の衣装に身を包む女性ファンも数多く目立ち、物販コーナーには30分待ちという長蛇の列ができあがった。

今回のライブが行われた舞台は、メインステージから3本の花道が伸び、それぞれにサブステージが設置されるという構造。センターステージの上部にはイベントを象徴するオブジェとして、たくさんのミラーボールで作られた巨大なミラーボールが吊るされた。

開演時間が過ぎると場内が暗転し、同時にスクリーンに「What is DISCO?」という文字が浮かび上がる。会場中央の巨大ミラーボールはゆっくりと上昇。それにあわせて、ミラーボールのようにキラキラ光る紺色の衣装をまとったPerfumeがメインステージの下から姿を現す。「ディスコ!ディスコ!ディスコ!」と名付けられたイベントのオープニングにふさわしく、ライブの1曲目に選ばれたのは最新シングル「ワンルーム・ディスコ」。さらに割れんばかりの声援と拍手が会場を包む中で、間髪入れず代表曲「ポリリズム」と人気のナンバー「シークレットシークレット」が続々と披露され、ライブは序盤から早くも最高潮の盛り上がりをみせた。

メインステージの一部が動いて3人をセンターステージへと導き、続いて「edge」がスタート。前回の武道館公演で初披露されたこの曲はスクリーンの映像とシンクロしたパフォーマンスが話題を呼んだが、今回はスクリーンに映る3人の姿もサングラスをかけた代々木仕様に変わっており、アレンジが変更された中盤ではそれぞれがライトを抱えながらダンスをするなど、武道館でのパフォーマンスからさらなる進化を遂げていた。

最初のMCで彼女たちは、武道館公演のDVD「Perfume 『BUDOUKaaaaaaaaaaN!!!!!』」がオリコン1位を獲得したことをファンに報告。あ~ちゃんは「DVDが売れるってことは、それだけ私たちのライブを観たい人がいっぱいおるってこと。何よりも嬉しい」とその喜びを噛み締めた。さらに今回のイベントについて3人は「今日のライブはみなさんと一緒に作っていきたいと思っています!参加型!加入型のライブなんです!」と趣旨を説明。コール&レスポンスで満員の客席を煽り、観客との一体感を作り出した。

「コンピューターシティ」「plastic smile」といったポップなダンスチューンを経て披露された「マカロニ」では、スクリーンに映る3人のライブ映像がモノクロに変化。夕暮れのようなオレンジや赤紫、ピンクの照明がステージから客席に向けて当てられ、せつなくノスタルジックな空間が演出された。

来てくれた観客をじっくり眺めるためにとステージに双眼鏡を持ち込んだのっちとかしゆかは、その双眼鏡を覗いて大会場を埋め尽くすファンに感激。これまで小さなライブハウスなどでステージ上から観客とのコミュニケーションをとり続けてきたPerfumeだが、会場が大きくなった今となっても変わらずに、3人は両側に伸びた花道を練り歩きながら熱心にファンに語りかけた。次に彼女たちは、「ワンルーム・ディスコ」ビデオクリップの3分半のところで使われている星型ステッキを容器にしたガムや、ポーチ、ピルケースといったこだわりの新作グッズを紹介。ポーチはのっちが携帯ゲーム機を入れる袋が欲しかったから作ったと話し、ピルケースはあ~ちゃんが現在使っているものが古くなったので新しいものが欲しくなって作ったものだと説明した。

彼女たちが「love the world」を歌い始めると、踊る3人を乗せてセンターステージが上昇する。ここで次に彼女たちが披露したのは、人気曲ながら全国ツアーや武道館公演でセットリストに組み込まれなかった「SEVENTH HEAVEN」。ひさびさに行われたパフォーマンスということもあって、イントロのピアノが鳴り響いた瞬間に客席が大きくどよめき、歌声が聴こえると同時にフロアは異様な興奮状態となった。

メインステージに戻った彼女たちは、次なるナンバーとして現在エスキモー「pino」のCMソングとしてオンエアされている新曲「NIGHT FLIGHT」をお披露目した。初披露曲ならではのもったいぶりもなく突然スタートしたこの曲に観客はびっくり。サウンドはジョルジオ・モロダー系ディスコミュージックを思い起こさせるこれまでとはひと味違ったアプローチのテクノポップに仕上がっており、振り付けはキャビンアテンダントが乗客にサービスする姿をダンスとして昇華したような、Perfumeならではの個性的なものとなっていた。曲が終了すると同時にメインステージの床がPerfumeを乗せたまま沈み、3人はここで一旦ステージから姿を消す。

メンバーがいなくなるとスクリーンに再び「What is DISCO?」の文字が浮かび上がり、黒い衣装のPerfumeが白い衣装のPerfumeに「DISCOとは何か?」を調査させるという映像作品の上映がスタートする。このムービーはcapsuleの楽曲を思わせるエレクトロハウスにのってストーリーが進行。映像中のPerfumeが「DISCOといえばミラーボールでしょ?」と言えば会場に吊るされた本物のミラーボールが光を放ち、「レーザーでしょ?」と言えば会場のレーザーが発光、「お立ち台でしょ?」といえばセンターステージに照明が当たるなど、二次元と三次元の境界を越えた驚きの演出が場内を沸かせた。

この映像作品の延長として、今回の目玉パフォーマンスとなった「代々木ディスコMIX」がスタート。スクリーンに映る白い衣装のPerfumeたちがターンテーブルやビンテージドラムマシンなどを駆使して自身の楽曲のディスコミックスを作り、その音源にあわせて本物のPerfumeがステージでダンスする。このコーナーでディスコ化された楽曲は「Baby cruising Love」「GAME」「Twinkle Snow Powdery Snow」「リニアモーターガール」「コンピューター ドライビング」「セラミックガール」「おいしいレシピ」「スウィートドーナッツ」の計8曲。メンバーがどうしてもやりたかったという「スウィートドーナッツ」はレイブ風に大胆なアレンジが施され、3人はジュリアナ東京で使われていたような羽扇子を頭上で振りつつ腰を揺らして踊った。

今日のステージを楽しみにしていたというあ~ちゃんは「Perfumeはライブのために、この日がいちばん楽しめるようにと思って生きてるんです。新曲を出せばライブで新しいことができるようになるし、テレビに出ればライブを観たいと思ってくれる人が増えるかもしれない」と心情を吐露。集まったファンに心から感謝の気持ちを述べた後で、さらなる夢に向けて力強く「Dream Fighter」を歌った。

「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」「ジェニーはご機嫌ななめ」といったライブの定番曲に続いて、武道館ライブでも行われたコール&レスポンス「パッと楽しく遊ぼうのコーナー」を今回も実施。巨大ミラーボールがPerfumeの頭上に下降し、会場全体から響き渡る「ディスコ!」コールの中で「チョコレイト・ディスコ」が披露された。そして本編最後を飾ったナンバーは「Puppy love」。多くのファンが武道館公演やライブDVDで振り付けを予習済みということもあり、ライブ初披露だった前回を越えるほどの大きな盛り上がりとともに本編は終了した。

盛大なアンコールを受けた3人はオレンジ色の衣装にチェンジして再び登場し、7月8日にニューアルバム(タイトル未定)をリリースすることと、8月からPerfume史上最大となるホール&アリーナツアーを開催することをファンに告知。「アルバムが1年に1回出るだなんてすごい!」とその喜びを表した。アンコールで披露されたのは「Perfume」と、この日がライブ初披露となった「願い」の2曲。メインステージの後方でいくつものかがり火が灯り、薄暗い照明とレーザーの中で3人はそれぞれ花道を歩きながら、そして階段に座りながらゆっくりとラストナンバーを歌った。

昨年の日本武道館公演がそれまでの活動を総括する内容だったのに対し、「ディスコ」というコンセプトに沿ってセットリストや演出が組まれた今回のライブは、今後のPerfumeの展開を示唆する意欲的な内容となった。これからもきっと3人はステージの上からファンを驚かせ、感動させてくれるはず。ニューアルバムのリリースツアーではどんな体験ができるのか、いまから楽しみにしておこう。

「ディスコ!ディスコ!ディスコ!」 5月9日・10日 国立代々木競技場第一体育館セットリスト

01. ワンルーム・ディスコ
02. ポリリズム
03. シークレットシークレット
04. edge
MC
05. コンピューターシティ
06. plastic smile
07. マカロニ
MC
08. love the world
09. SEVENTH HEAVEN
10. NIGHT FLIGHT
11. 代々木ディスコMIX
MC
12. Dream Fighter
13. パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
14. ジェニーはご機嫌ななめ
15. チョコレイト・ディスコ
16. Puppy love
E1. Perfume
E2. 願い

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