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主演俳優を幽霊と勘違い!?「ヒトラーに屈しなかった国王」監督が撮影秘話明かす

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「ヒトラーに屈しなかった国王」来日イベントに出席したエリック・ポッペ。

「ヒトラーに屈しなかった国王」来日イベントに出席したエリック・ポッペ。

ヒトラーに屈しなかった国王」の監督エリック・ポッペが来日。本日11月13日、東京・ノルウェー王国大使館で登壇イベントが行われた。

第89回アカデミー賞外国語映画賞にノルウェー代表として出品された本作は、第2次世界大戦中、降伏を要求するナチスドイツに抵抗し続けたノルウェーの国王・ホーコン7世が歴史的決断を下すまでの3日間を描いた物語。

制作期間4年のうち、脚本作りに3年かけたというポッペは「ハリウッド映画のように面白いキャラクターを登場させてフィクションで語るのではなく、実際に起きたことを忠実に反映するのが大事でした」と語る。2014年公開「おやすみなさいを言いたくて」で知られるポッペだが、本作は「私にとって初めて自分自身以外について語った映画だ」と説明。「この映画を作っているときはノルウェーの観客のことしか頭になかったけれど、アメリカや日本などいろいろな国の人々が興味を持ってくれたことに驚きました」と海外での反響に感謝した。

またポッペは「周りの人に広めてほしい」と前置きし、撮影中のお茶目なエピソードを披露した。1つ目は、特別に許可をもらって王宮で撮影した際のこと。ポッペ自ら壁際でカメラを回していたところ、隣の部屋からひそひそ声が。よく聞くと現国王本人が「隣の部屋で撮影しているから静かにしなきゃいけないんだ」と電話している声だったようで、ポッペは「ホーコン7世のシーンを撮影しながら、その孫にあたる国王のひそひそ声を聞くという非常にシュールな体験をしました」と貴重な王宮での撮影を振り返る。またホーコン7世役にイェスパー・クリステンセンを起用した理由を「双子じゃないかと思うくらい似ている」と説明したうえで、クリステンセンを見かけた王宮のスタッフが彼を幽霊と勘違いし、持っていたグラスを落として粉々に割ってしまったエピソードで笑いを誘った。

さらにポッペは、クリステンセンに出演してもらうため1年間待ったという裏話も明かす。「007」シリーズにミスター・ホワイト役で参加しているクリステンセンは、「007 スペクター」の撮影のため一度は本作のオファーを断ったとか。しかし彼にどうしても出演してほしかったポッペは「クリステンセンを待つから、代わりにミスター・ホワイトに白いひげを生やしてほしい」と監督のサム・メンデスに直談判。同作の撮影が終わると、クリステンセンはロンドンからノルウェーに戻り、ひげを整えて本作の撮影に臨んだという。ポッペは「だから『007 スペクター』のミスター・ホワイトは白くて長いひげなんだ!」とユーモアたっぷりに述べた。

「ヒトラーに屈しなかった国王」は12月16日より東京・シネスイッチ銀座ほか全国で順次公開される。

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