「第36回(2017年度)向田邦子賞」の贈賞式が本日5月29日に東京・帝国ホテルにて行われ、受賞者の
向田邦子賞委員会と株式会社東京ニュース通信者が主催し、優れた脚本家に贈られる「向田邦子賞」を、バカリズムが自身の脚本・主演による「架空OL日記」(読売テレビ・日本テレビ系)で受賞したのは既報の通り。バカリズムは本日、選考委員の脚本家・大石静氏から賞状を、東京ニュース通信社の奥山卓社長から特製万年筆と副賞300万円の目録を受け取った。
壇上でスピーチに臨んだバカリズムは「この作品は今から10年くらい前にプライベートな趣味や暇つぶしで始めた架空のブログがきっかけ。OLさんになりすまして、自分の友達5、6人を笑わせるために書いていたのが口コミで広がって書籍化され、ドラマ化された。最終的には向田邦子賞。この展開のほうがむしろドラマっぽい」と受賞の驚きを軽妙に語る。さらに「この作品で一番こだわったのは会話のリアリティ。普通は脚本会議の段階で直すことが多いが、監督さんやスタッフさん、演者さんがこの世界観を面白がってくれて、より面白い世界を作り上げてくださった。受賞はこの作品に関わった皆さんのお力があったからこそ。みんなでいただいた賞だなと思っています」と感謝しきり。スピーチの最後に「今後も形にとらわれず、自分が面白いと思った作品を発表できるようにがんばりたい。今回の向田邦子賞は第36回なので、第37回もいただけるように。2連覇したい」と茶目っ気を交えて野望を述べた。
「架空OL日記」をバカリズムと共に手がける住田崇監督も壇上に立ち、「受賞を聞いて初めて升野さん(=バカリズム)と抱き合った。升野さんは笑いの新しいフォーマットをいろいろ作ってこられた。升野さんの才能が公になって本当にうれしい。また新しい作品をできれば」と祝いの言葉を連ねる。続いてこの作品でバカリズムと共演した女性キャストもバカリズムを次々と祝福。山田真歩と佐藤玲がお祝いスピーチのために登壇したほか、会場のスクリーンで夏帆のビデオメッセージが上映され、司会者からは臼田あさ美からのコメントが紹介された。
贈賞式の終盤、バカリズムと深い縁のあるいとうせいこうが急遽会場に駆けつけ、バカリズムを大いに喜ばせる場面も。なお選考委員の池端俊策氏は「架空OL日記」の贈賞理由について「4作品の候補があったが、断トツに面白い。満場一致で決まりました。ストーリーがなくても会話だけで1つの作品が成立するのをやってのけているのに感心した。数人の女子がしゃべくりまくって、そのおしゃべりが非常に面白い。現代のドラマの典型的なありよう。向田邦子さんも会話の大変達者な方。会話を面白く組み立てるのは大変な才能だろうと思います」と語った。
関連する特集・インタビュー
関連記事
バカリズムのほかの記事
関連商品
リンク
- 向田邦子賞 | 東京ニュース通信社 [TOKYO NEWS]
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
明日の話題 @ashitano_wadai
バカリズム「今後も形にとらわれず面白い作品を」向田邦子賞の贈賞式で意欲
https://t.co/GUCgKLfOBI