音楽ナタリー PowerPush -和楽器バンド

「今の日本」を伝えたい! メンバー8人の壮大な構想

海外でそのままの自分たちが通じた

──続いてパフォーマンスについて聞かせてください。まずはフランスで7月に開催された「Japan Expo」でのライブ、いかがでしたか?

「第15回 Japan Expo」の様子。

鈴華 驚きましたね。あちらで私たちを知るきっかけってYouTubeだけだと思うんですけど、4000人以上の人たちが集まって。それだけの人たちが私たちを観ようとしてくれてるってことに驚いたし、前方のお客様が「千本桜」を一生懸命日本語で歌ってくれていて、それは想像の域を越えて感動しました。コスプレもそうですし、日本の文化がこんな遠い場所で浸透しているんだっていうのがわかったので、ボーカロイドの曲をやっていてよかったなって思いましたね。

山葵 僕らはトップバッターだったんですけど、演奏が終わったときに「オーオー」ってアンコールを求める歌が止まなくて。それがうれしかった。

「第15回 Japan Expo」の様子。

黒流 和楽器奏者が海外でやることでウケることは確かにあるんです。でも今回はバンドとして行き、ライブの反応としてアンコールがあった。このバンドでそれができたっていうのが意味はすごく大きいと思います。珍しい楽器でやったら面白いでしょっていうのではなく1つのバンドの形として出して、ウケたっていうのは。

いぶくろ 今回は自分たちが今までやりたいこと、カッコいいって思うものをそのまま、国内と同じパッケージで持って行って通用した。例えば海外用に和楽器をフィーチャーした構成も作れるんですけどしなかった。それが受け入れてもらえたことで、媚びなくても人の心をつかむ力があるっていうバンドの可能性を感じました。

いろいろな人に受け入れてもらえた

──国内のライブも盛況でした。7月に渋谷duo MUSIC EXCHANGEで行われた初ワンマンはチケット即完売と。

和楽器バンド「ボカロ三昧大演奏会」duo MUSIC EXCHANGE公演の様子。

鈴華 ありがたいです。このとき印象的だったのはお客様の年齢層が幅広かったってことですね。男女比も半々で、私たちは老若男女に受け入れられるんだなって。若い子でキャーッて言うその横ではおじさまが1人で来ていたりとか。そういった方々の前で私たちが何やっても1つになって反応してくれるっていう光景がよかったです。いつもどういう人が受け入れてくれているんだろうって思っていたので衝撃的でしたね。

──それまではどういった層が中心だと思っていましたか?

鈴華 ボカロ曲とかやってるんで若い子だけかなって思ってたんです。それがボカロを知らない人、「千本桜」をボカロ曲って知らない層のほうがむしろ多いって感じしたよね?

町屋 僕は桜吹雪が舞う演出で、コーラスを歌いながら「ああ……綺麗だなあ、もう僕死ぬのかなあ」って感じでした(笑)。普段の無骨なロックのライブの演出ではなかなかない、新しい感動でしたね。和楽器バンドってお客さんと空気を共有して一緒に盛り上がっていくので勉強になるし、楽しい。

こんな世界に行ったアーティストいないよってところに行きたい

──今後の和楽器バンドはどんな展開を見せていくのでしょう。イメージしているものがあれば教えてください。

鈴華ゆう子(Vo)

鈴華 全国を回りたいですね。まずはもっと日本の人たちに知っていただくことが重要だと思っています。それで「日本ってカッコいい」「日本人でよかった」って感じてもらえて、日本が元気になるっていうのがバンドを大きくしていってできることだと思っていて。

──なるほど。

鈴華 あとは映像作品はこれからも出し続けたいですし、いつかはオリジナルアルバムもって思ってます。いろんな新しい曲をどんどん発信したり、映像を出していったり。今後はこういうジャンルって決めずにいろいろ見せていけたら、私たちにしかできないものを出していけたらいいなって楽しみがありまして。あと歌舞伎とか、さまざまな和のコラボレーションもやって活動規模を大きくしていくっていうのも目標ですね。

──海外進出についてはこれからも意欲的にやっていきたいと思いますか?

鈴華 はい。アニメとかボカロとかみたいに、今の日本を象徴するものとして自分たちが進出していけたらいいなあって思います。

神永 和楽器バンドって和の要素が当然強いけど実はすごくボーダーレスなものだと思っているんです。僕たちは国内では老若男女に、海外でも同じように受け入れられた。だから世界中どこでもライブをやっていけるし、実際に行ってみたいですね。

鈴華 ここまでやったアーティストいないよってところまでいきたいよね。今は特別なものとして見られがちなんで、最終的には物珍しくない、当たり前の存在になっていけばいいなって思う。例えばピアノやギターと同じように尺八や琴とか詩吟が習いごととしてナチュラルにある状況を作るっていう目標もあります。

黒流 後輩欲しいですね。「和楽器バンドカッコよくねえな、俺たちのほうが」っていうのが増えたらいいなって思う。

いぶくろ コピーバンドとかね。でも仮に出てきても「一番カッコいいのは俺たちだ!」って自負をメンバーみんなが持ってるよね。

──楽しみにしてます。それでは最後にファンに向けてメッセージをお願いします。

鈴華 私たちはまだスタートしたばかりなんですけど、みんながより楽しめるものを見せていきたいと思っているので、みんなに応援していただきたい、味方になっていただければと思っています。よろしくお願いします。

ミュージックビデオ「華火」/ 2014年8月27日発売 / avex trax
通常盤 Blu-ray
通常盤 Blu-ray 1950円 / AVXD-91693
通常盤 DVD 1620円 / AVBD-92069
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  3. 天樂-2014.1.31 at clubasia-
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  2. 華火-MAKING-
  3. 千本桜-2014.1.31 at clubasia-

※初回封入特典:メンバー別トレカ16種類ランダム封入

和楽器バンド(ワガッキバンド)

ボーカル、尺八、箏(琴)、津軽三味線、和太鼓、ギター、ベース、ドラムからなる8人組。個々にプロとしてアーティスト活動するメンバーが、ニコニコ動画にアップした“演奏してみた”動画などを通じて集合。2012年11月に最初の動画「月・影・舞・華」を公開し、和楽器とバンドサウンドの組み合わせなどにより好評を得る。2014年にはエイベックスからボーカロイド曲のカバー集「ボカロ三昧」をリリース。発売を記念して都内で行われた初ワンマンライブは即日完売した。そして8月27日には初のオリジナル曲となるミュージックビデオ「華火」をDVD / Blu-rayでリリース。