音楽ナタリー Power Push - アップアップガールズ(仮)

Zeppツアー密着レポート これぞ“ベスト オブ ベスト”なアップアップガールズ(仮)

日本武道館公演は「まだ早い」

「武道館単独公演が発表されたときに思ったことは?」という質問を投げかけてみたところ、佐藤以外は全員「早い」と即答。佐藤も「不安」と漏らす。仙石みなみは今の自分たちに武道館はまだ早いのではないかと思いながらも「すべての行動が武道館に通じている。そう思ったら身が引き締まりました。私たちはそれくらいがちょうどいいのかも」と述べた。最年長の彼女は、今年25歳になった自分に対して「勝負の年」だと言う。「年齢的につらいこともありますよ。活動してるとめっちゃ厳しいこともあって、『私、何やってるんだろう』って思うこともあります。身近な25歳ってもっと落ち着いてるし、子供がいてお母さんになってる同級生もいる中で、私は毎日筋肉をフル稼働させてライブをやってる。普通の生活がうらやましいと思ったり、結婚に対して憧れがあったりもしますけど、ここまで来て私は、そしてアプガは失敗できないです」と仙石はステージ上ではあまり語らない本音を珍しく語ってくれた。

関根梓は武道館公演発表時に「恐怖が一気に来た」と言う。その理由について彼女は「日比谷野外大音楽堂でライブをやったときに、3000人収容の野音でソールドアウトさせることができなかった。現実的に厳しい状況だということがわかった瞬間でもありました。それからのライブは確信が持てない日々でもあって、どうしたらお客さんが増えていくんだろうって、悩んで。日本武道館での単独公演発表は、うれしい気持ちよりも不安な気持ちのほうが勝ってました」とコメントした。

ケータリングをアピールする仙石みなみ。
「味噌汁が大好きなんです!」とアピールする関根梓。

武道館公演について、特別な思いを語ってくれたのは佐保と森。アプガメンバーはハロー!プロジェクトのハロプロエッグ(現 ハロプロ研修生)出身だが、当時彼女たちと共にレッスンに励んでいたメンバーは、現在ハロプロ内の各グループでそれぞれ活躍している。佐保はアンジュルムの武道館公演を観て、共にレッスンに励んだ和田彩花についてこう語った。「エッグのときに一緒にやっていた子たちが先に武道館に立っていますけど、正直悔しいという気持ちではなくて、私たちもいつか立ちたい、という感じでした。でも私たちの武道館公演が決まったあとにアンジュルムの武道館公演を観ていたら、負けたくないっていう気持ちになって。エッグの当時、和田彩花ちゃんはいつものほほんとしてたけど、すごくカッコよくなってた。それは今のアンジュルムに自信があるからだと思う。それがわかった瞬間に負けたくないって初めて思いました。それと同時に、武道館に立つということがどれだけすごいのかもわかりました」といつも以上に饒舌に話してくれたのは、和田が彼女の心に火を点けたからかもしれない。

対して森は、自分よりも後輩が先に武道館に立っている現状に対して「複雑」と漏らす。「私はモーニング娘。のメンバーになりたくてこの世界に入りました。後輩の譜久村聖ちゃんがモー娘。に入ってリーダーになって武道館に何度も立っている現状は、正直複雑な気持ちでもあります。聖ちゃんから武道館公演についていろいろと聞いて、逆にうらやましいと思ったりもする。やっぱり負けたくないなって思いますよ。私、ハロプロが好きだからこそ負けたくないんです。私たちにだって、アプガにしか出せない魅力はあると思うし、そういう泥臭いところも含めてアプガのライブは楽しいってことを、もっといろんな人に知ってもらいたいです」と森は複雑な心境を語ってくれた。

“ベスト オブ ベスト”なアプガを見せる

リハーサルが始まると、一気に現場に緊張感が走る。7人はレーザーを使った演出での自分たちの位置関係を確認したのち、次々と楽曲を歌いながら本番に向けて最終確認をしていった。今回のライブでは映像を一切使わず、ステージに大掛かりなセットなどもないため、純粋に彼女たちのパフォーマンス力が問われる。そのため7人は細かい修正を交えながらいかに自分たちの動きが魅力的にオーディエンスに伝わるかを話し合い、濃密なリハーサルは実に2時間を要した。

Zepp Sapporoでのリハーサルの様子。
Zepp Sapporoでのリハーサルの様子。
Zepp Sapporoでのリハーサルの様子。
Zepp Sapporoでのリハーサルの様子。

新井愛瞳は今回のZeppツアーについて「シンプルな演出だからこそ、私たちの実力が試されます」と述べる。また念入りにリハーサルを行った理由について新井は「Zeppツアーは回数が少ないので、限られた公演の中で全部100点に近い評価で終わらせないといけないんです。メドレーは強化されているし振りもアレンジを加えてます。そして大きなバックドロップと照明やレーザーでの演出に負けないようなパフォーマンスをしないとダメで。今のアプガが出せる最高のものをこのツアーで見せます。それは聴かせるアプガ、見せるアプガ、元気なアプガが最高の形で合わさった“ベスト オブ ベスト”なアプガになると思う」とこのツアーで自分たちが目指すものが何かを熱く話してくれた。

客席に飛び出した古川小夏、森咲樹。 客席での位置確認をしつつ煽りのリハーサルを行う森咲樹。
オープニングの演出の確認をするアップアップガールズ(仮)。
仙石みなみ
仙石みなみ
古川小夏
古川小夏
森咲樹
森咲樹
佐藤綾乃
佐藤綾乃
佐保明梨
佐保明梨
関根梓
関根梓
新井愛瞳
新井愛瞳

アップアップガールズ(仮) Zeppツアー“The Seven PARTY LIVE Alien”

2016年7月3日(日)
東京都 Zepp DiverCity TOKYO
OPEN 18:30 / START 19:00

アップアップガールズ(仮) 日本武道館単独公演

2016年11月8日(火)
東京都 日本武道館
Different Colors×GoodVibrations / Gacharic Spin×アップアップガールズ(仮)
2016年6月30日(木)
東京都 下北沢GARDEN
OPEN 18:30 / START 19:00
<出演>
アップアップガールズ(仮) / Gacharic Spin
Good Vibrations 大人げない大人たち vol.1 アップアップガールズ(仮)vs. THE イナズマ戦隊
2016年7月13日(水)
東京都 WWW
OPEN 18:30 / START 19:00
<出演>
アップアップガールズ(仮) / THE イナズマ戦隊
アップアップガールズ(仮)
(アップアップガールズカッコカリ)
アップアップガールズ(仮)

ハロー!プロジェクトのハロプロエッグ(現ハロプロ研修生)の研修課程を修了した仙石みなみ、古川小夏、森咲樹、佐藤綾乃、佐保明梨、関根梓、新井愛瞳の7名からなるアイドルグループ。2011年の結成当初は「アップフロントガールズ(仮)」として活動し、同年7月に「アップアップガールズ(仮)」に改名する。2012年3月に待望のオリジナル曲「Going My ↑」を発表。その後は立て続けにシングルをリリースし、同年12月にはタワーレコードのアイドル専門レーベルT-Palette Recordsへ参加した。精力的なライブ活動を経て2014年6月には念願の東京・中野サンプラザでの公演を成功させる。同年8月には富士山山頂でのライブに挑戦。2015年3月には3rdアルバム「3rdアルバム(仮)」を発表し、同月からグループ初となる47都道府県ツアーをスタートさせ1年をかけて見事完走する。同年5月にはハワイ・ホノルルで開催された「ホノルル駅伝」に参加し全員が完走。さらに7月には東京・日比谷野外大音楽堂でのライブを成功させた。2016年4月に新曲「パーリーピーポーエイリアン / セブン☆ピース」をリリース。同年6月には初のZeppツアーに挑戦する。同年11月8日には目標であった日本武道館公演が決定した。