音楽ナタリー Power Push - 東京女子流

5人の少女がアーティストになるまで

東京女子流の2011年

東京女子流とUstream

──2011年5月には1stアルバム「鼓動の秘密」がリリースされ、その後初の全国ツアー「東京女子流 1st JAPAN TOUR 2011 ~鼓動の秘密~」が開催されました。

新井ひとみ

新井 あのツアーはけっこう大変だったんですよ。本当はバスで全国を移動するはずだったんですけど、メンバーの体調が途中から大変なことになって、急きょ新幹線移動になったり。

山邊 みんな次々に体調が悪化していって。

庄司 不思議とステージに出ると元気になるんですよ。

新井 でも、一旦ステージからハケるとヤバい!みたいな。

庄司 彩乃以外、みんなボロボロでした。

山邊 彩乃だけ大丈夫だから何かやろう、ということになって「あぁさんぽ」がUstreamで配信されるようになったんです。

──東京女子流のスタッフは活動初期から、楽屋や移動中のメンバーの様子などを頻繁にUstreamで配信していますよね。

新井 寝てる姿を遠くから映されてたり。

中江 単にうちらが寝てるだけの映像なんですけどね。

庄司 でも当時、みんなそれでめっちゃ悩んでたんですよ。

山邊未夢

山邊 知らない間に配信されてるみたいなことが何度かあって。5人で相談して佐竹さん(東京女子流プロデューサー)に抗議したんです。

佐竹義康プロデューサー いや、あの時代は配信が珍しかったので。

中江 それ、関係ないから!(笑)

山邊 途中から自己防御策としてみんな顔を隠して寝るようになったよね。フードかぶったり。

小西 でも、Ustreamでメンバーの寝顔が映ってるだけならともかく、延々と壁が映ってるみたいなときもあって。

山邊 「壁配信」!(笑) けっこう何十分とか映ってたよね。今思うとありえないですよ。

中江 なのに200人ぐらい観てくださっていて。この壁の映像を観てる皆さんは今どういう気持ちなんだろう?って思ました(笑)。

松井さんはツンデレ

──10月に行った東京・天王洲銀河劇場のライブでは、初めてバンドの生演奏をバックにパフォーマンスを披露しました(参照:東京女子流、初のホール公演で生バンドをバックにライブ披露)。

庄司芽生

庄司 最初のリハでは、バンドさんが出す音の迫力に圧倒されちゃって。

新井 オケをバックに歌うのと全然感覚が違ったので大変でした。自分の声が聴こえないから、リハのときもめっちゃ声を張り上げて歌いました。

中江 実際のステージも無我夢中でやったから、あんまり覚えてなくて。

──本番では、すごく堂々とパフォーマンスしている印象がありましたよ。

山邊 「もう、やるしかない!」みたいな感じでメンバー全員覚悟を決めてやったんです。でも私、張り切りすぎて振り付け用のバトポン(※チアリーダー風のポンポンが両端に付いたバトン)をパフォーマンス中に飛ばしちゃったんですよ。

庄司 あと、スカートも先に取れちゃって。

山邊 取れた! 「Liar」でスカートを外して投げる振りがあるんですけど、何曲か前にスカートが取れちゃって。ネタバレしちゃった(笑)。しかもあの日が初披露だったのに。あれは恥ずかしかったです。

小西 たしか、松井(寛)さんと初めてちゃんとお話したのって、銀河劇場のライブのリハーサルじゃなかったっけ?

──松井寛さんは多くの女子流楽曲のアレンジを行われている、キーパーソンともいえるアレンジャーさんですね。

小西彩乃

小西 はい。銀河劇場のライブではキーボードでバンドに参加してくださったんです。

山邊 松井さんって見た目も怖そうだし、絶対に話せないって思ってました。

小西 しかもリハーサルが終わったら、すぐに帰っちゃうんですよ(笑)。

新井 だから、みんな全然話し掛けられなくて。

小西 そこでも友梨ががんばって、積極的に松井さんに話しかけてくれたんですよ。

中江 「松井さーん!」とか言って。そしたら「俺は子供が苦手なんだよ!」って(笑)。今思えば単に私がうざかっただけだろうなと思うんですけど。

小西 それが今ではメンバー全員、松井さんと仲良くさせてもらって。

中江 松井さんって照れ屋さんなんです。でもすごく優しくて。

庄司 リハーサルのときにハーゲンダッツのアイスクリームを買ってきてくださったり。

山邊 でも「俺が食いたいだけだから」って(笑)。

中江 完全なツンデレタイプです。

山邊 でも実際、松井さんが買ってきてくれたアイスが励みになって、リハやレコーディングをがんばれたりもしてるので。いつも松井さんには本当に感謝してます。

山下達郎と同じ会場でライブを

──10月にはももいろクローバーZと横浜BLITZで合同のライブイベントを開催しました。

新井 あー、5番勝負(参照:女子流×ももクロ白熱の直接対決「5番勝負」はドロー決着)。あの日のライブもすごく楽しかったです。それぞれの曲を交互に歌いあって。ももクロさんのファンの皆さんも応援してくださってうれしかったです。

小西 でも、うちら2年目にしてけっこういろんなことやってるんだね。

中江友梨

中江 もう年末には中野サンプラザでライブやってるんだ。早っ!

新井 この日のライブは、ほとんどバンドさんと一緒にパフォーマンスしたんですよ。銀河劇場ほどではなかったけど、やっぱり緊張しましたね。

山邊 サンプラザではカバー曲もやったよね。

小西 うん。SPEEDさんの「White Love」と山下達郎さんの「クリスマス・イブ」を歌わせてもらって。

新井 ちょうど次の日、山下達郎さんが同じ会場でライブだったんだよね。

中江 終演後に、それをスタッフさんに言われたんですけど、メンバー全員ポカーンとしちゃって。

山邊 子供すぎて山下達郎さんのことを知らなかったんです。

中江 今はもちろん、すごい方だってわかってますよ!

Contents Index
東京女子流インタビュー
松井寛×tofubeats 対談
バニラビーンズ・レナ コメント
ニューシングル「Never ever」 / 2015年6月24日発売 / avex trax
Type-A [CD+DVD] / 1944円 / AVCD-83321/B
Type-B [CD+フォトブック] / 2160円 / AVCD-83322
Type-C [CD] / 1080円 / AVCD-83323
Type-D [CD] / 1296円 / AVCD-83324
CD収録曲(共通仕様)
  1. Never ever (TJO & YUSUKE from BLU-SWING Remix)
  2. Never ever (Original mix)
  3. Never ever (Royal Mirrorball vs MODEWARP Main mix)
Type-A DVD収録内容
  • "Never ever" Making Movie
Type-D CD収録曲
  1. Never ever (Royal Mirrorball vs MODEWARP Dub mix) [SoundCloud]
  2. Never ever (TJO & YUSUKE from BLU-SWING Remix) -Instrumental-
  3. Never ever (Original mix) -Instrumental-
アナログ盤「Never ever REMIX」 / 2015年6月12日発売 / [7inchアナログ盤] 1620円 / avex trax / AVKD-83329
アナログ盤「Never ever REMIX」
Side-A(45rpm)
  • Never ever (TJO & YUSUKE from BLU-SWING Remix)
Side-B(33rpm)
  • Never ever (Royal Mirrorball vs MODEWARP Dub mix)
東京女子流(トウキョウジョシリュウ)

東京女子流

小西彩乃、山邊未夢、新井ひとみ、中江友梨、庄司芽生からなるダンス&ボーカルグループ。エイベックスにとって約7年ぶりのガールズグループとして2010年1月1日に結成された。 同年5月にデビューシングル 「キラリ☆」をリリース。2011年5月には1stアルバム「鼓動の秘密」を発表する。2012年12月には初の日本武道館単独公演を成功に収め、1年後の2013年12月には2度目の武道館ライブを開催した。2014年にはロックフェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」への出演や、台湾、香港、シンガポール、タイ、ベトナム、サンフランシスコなどワールドワイドに活動を展開し、国内外で注目を集めている。2015年3月には山邊未夢が初めて作詞を手がけたニューシングル「Stay with me」、5月にはデビュー5周年を記念した初のベストアルバム「1st BEST ALBUM キラリ☆」を発表。6月には通算19枚目となるニューシングル「Never ever」をリリースした。