「元気だけが取り柄」から次のステップへ

──夏には「TOKYO IDOL FESTIVAL 2015」への出演もあり（参照：総勢154組出演「TOKYO IDOL FESTIVAL 2015」終幕）、9月26日に横浜で開催された「ときめき♡スペシャルデー」では12月に原宿クエストホールで初ワンマンを行うことが発表されました（参照：とき宣、初のワンマン決定に歓喜の大パニック「ワンマンってなんですか!?」）。ただ、皆さんは「ワンマンライブ」がなんなのかわかっていなかったという（笑）。

永坂　まあ、すごいことなんだろうなあとは思ってました。

──とき宣が形になってきたからこそのワンマン開催という決断だったと思うんですけど、スタッフの皆さんはこの頃のとき宣をどう見ていたんでしょう。「とき宣はこういうグループにしたい」とか「こうしなさい」という指示や意見はあったんですか？

坂井　スタッフさんからは「お前たちは元気が取り柄なんだからね」って何度も言われました。

小泉　最初の頃はそんなに指示や注意はされてなかったです。きっと注意しても理解できないから「元気に」とだけ言われてたと思うんですよね。でも、だんだん私たちのレベルが上がってきたのかな？ 少しずつ「こういう表情で歌いなさい」とか、細かいところを指示してもらうようになって。

吉川　観に来てくださる方がどんどん増えてきたときに「周りの環境と自分たちのレベルが合わないから、自分たちのレベルを上げていかないと、すぐに離れていっちゃうよ」って言われました。

──そのあと、2ndシングル「季節外れのときめき♡サマー」の発売が12月に決定し、11月には2度目のツアー「ときめき♡宣伝部～2nd SEASON～『ロックオン♡!!ジャパンツアー』」がスタートしました。このツアーでは初めて九州にも行き、福岡ではばってん少女隊との共演もありました（参照：とき宣、福岡初上陸！ばってん少女隊と「また明日」大合唱）。

坂井　すごく楽しかったです！ とき宣で飛行機に乗って遠征に行くのが初めてだったから、飛行機に乗るときから「ヤバいヤバい！」ってテンション上がってました（笑）。

辻野　「浮いてる浮いてる！」って（笑）。着いたら着いたで、ばっしょーちゃんたちと会ったらワーッと盛り上がって、手をつないだりしました。

──ばってん少女隊は前身ユニット・F-girlsとしての活動はあるものの、ばっしょーとしての活動開始は2015年6月で、ほぼ同期と呼べる存在ですよね。

小泉　はい。それにばっしょーちゃんは年齢も近いから、話がしやすいんです。

期間限定グループからの脱却

──この2度目のツアーでも発売日にランキング発表があり、今度はデイリー7位という結果でした（参照：とき宣、季節外れのハイビスカス衣装で乾杯！冬空の下フリーライブ）。そして年末のワンマンライブですが、ここでは皆さんにとって大きな決断がありました。

一同　ああ！

──とき宣は最初、あくまで「私立輝女学園 SEASON2」を宣伝するためのグループで、期間限定とされていたんですよね。なんとなくフワッとした状態だったとき宣をどうしていきたいのか、ライブ中に突然メンバー自身に決断を迫るという（参照：とき宣初ワンマンで2日遅れのXmasパーティ、ユニット継続決定で決意の円陣）。

小泉　それまで私たちは本当にフワフワとした気持ちだったと思うんです。でも続けるかどうするかを考えたとき、無駄にしたくないなと思った。今まで経験してきたこと……一生懸命やってきた練習や、いろんな場面で感じた感情が、ここで終わりになっちゃうの？って。

──4月からの思い出が一瞬でフラッシュバックして。

小泉　そうなんですよ。決断を迫られたときは少し迷いましたけど……。実は本番前、スタッフさんに「これからどうする？」って聞かれたんです。そのときは別に深い意味はないと思ってたんですけど、まさかライブ中にあんなことになるなんて。

永坂　そう！ びっくりした。

吉川　でも、ひよりは続ける以外の考えはなかったです。だってひより、とき宣がなくなったらどうなるかわかんないもん。とき宣に救われてるから、自分がここにいられる以上はいたいなって。

泣きすぎ！「俺の藤井」の舞台裏

──晴れて活動継続が決まり、年明けにはスターダストのグループが大集合するイベント「俺の藤井 2016 in さいたまスーパーアリーナ ～Tynamite!!～」にとき宣も出演しました。この模様を収めたBlu-rayが先日発売されましたが、舞台裏を追ったドキュメンタリー映像はとき宣大活躍で（参照：Blu-ray「俺の藤井 2016 in さいたまスーパーアリーナ ～Tynamite!!～」特集）。

辻野　ヤバい！ 泣きすぎちゃってるやつじゃん！

──8グループで頂点を競う1日目「第1回 ワンデイワールドリーグ戦」（参照：先駆者の意地みせた！8組激闘の「俺の藤井」初日、ももクロが最高王者に）の舞台裏映像で、1回戦で負けたとき宣がワンワン泣く映像がけっこう長めに収録されています（笑）。「そんなに泣く!?」ってぐらい泣いてましたよね。

小泉　あれは勝負に負けちゃった悲しさよりも、観に来てくれたとき宣ファンの皆さんに1曲しか届けられなかったという悔しさのほうが大きくて。

坂井　応援してくれた方に申し訳ないなあっていう。

──福岡で仲良く一緒に歌っていたばっしょーと戦って負けたというのもドラマを感じたのですが、勝敗より1曲しか歌えなかった悔しさが大きかったと。

辻野　はい。楽しみにしてくれていた方を裏切っちゃったというか……。　

吉川　とき宣のことを一番応援してくれてた方もいたと思うので、胸が苦しかったです。

──そもそもあんな大きなステージに立つことが初めてでしたよね。緊張も大きかったかなと思うのですが。

坂井　そうなんですよ！ 始まる前にちょっと怖くなっちゃって。あんなにお客さんが大勢いる中で歌ったことがなかったし、リハのときはお客さんが入ってなかったけど、オープニングであの歓声を聞いちゃうと……。

永坂　あのペンライトの海はヤバかったよね！

辻野　私はあんな大きな会場に行くのも初めてだったから、初めてなのにステージの上で（笑）。

小泉　かなみんは負ける前から泣いてました（笑）。

辻野　「こんなに涙が止まらないことあるんだ!?」ってぐらい泣きました（笑）。まこがあんなに泣いてるところ初めて見たもん。

永坂　人生で一番泣いたかもしんない。最初は泣かなかったの。でもみんなが泣いてるのを見て泣いちゃった。泣き止んでも、誰か1人が泣くとまたみんな泣き出して（笑）。

小泉　スタッフさんも一緒に泣いてました。「ごめんね」って言ってて、それにも泣いちゃって（笑）。そんなに大切に思ってくれてるんだと思ったら……もうダメでしたね。