平成のまお（Vo, B）＆みっけ（Vo, Dr）インタビュー

「今のところもとに戻して！」

──みっけさん、まおさんのみでインタビューです。またいいアルバムができましたね。

みっけ（Vo, Dr）　これは本当に自信作です。1曲ずつ違う色があって、ほんまに飽きないアルバム。自分たちでも何回も聴いちゃいますね。

平成のまお（Vo, B）　私は自分の作品を何度も聴くことはあまりないんですけど、「絶絶ep」は12月に完成してからほぼ毎日聴いて「いいなあ」って思ってます。

──今回もTakumiさんが部屋にこもってデモを作っていたんだとか。

平成のまお　4人で住んでるんでデモが聞こえてくるんですよ。「いいな」って思ってリビングで聞いていたのに、違うメロディに変わったりすると我慢できんくなってTakumiの部屋の扉を開けて「今のところもとに戻して！」って言いに行ったりしました。で、言うだけ言ってスッとリビングに戻る（笑）。

──その間みっけさんは？

みっけ　寝てましたね（笑）。たまに叩き起こされて寝起きで歌わされて、終わったらまた戻るっていう繰り返しでした。

“夢貯金箱”のお金の使い道

──2人は出会ってからどれくらいですか？

平成のまお　幼稚園の頃だから……もう21年くらい一緒にいるかも。人生のほぼほぼ一緒ですね。

──すごく長いですね。大人になっても一緒にいると思ってましたか？

平成のまお　実は小学生時代にはもう一緒に音楽をやろうと思ってたんですよ。味のりが入っていた大きなケースを“夢貯金箱”にして、1円とか2円とか10円とか、お年玉をもらえたときだけ奮発して3000円とか入れて。貯まったお金を使って夢を叶える計画を立てて。

──どんな計画だったんですか？

平成のまお　中学校は地元の学校に行かず音楽系の学校を探す。それが無理やったら中学校ではあきらめて高校では音楽の学校へ行くって決めて。あとその計画には「親に止められたら夢貯金箱を持って、そのお金で家出をして反対されても2人で暮らしながら絶対に学校に行く」みたいなことを書いてたんですけど……。

みっけ　小学校の卒業式のあとに夢貯金箱のお金を全部使っちゃって（笑）。結局5000円くらいしか貯まってなかったんだよね。

平成のまお　けっこういっぱい入ってたけど小銭ばっかりだったからなあ（笑）。ごはん食べに行って、プリクラ撮って終わっちゃった。普通の中学校に行って、高校はそれぞれ違う普通の高校に行って。

みっけ　小学校の頃、コンサートを開こうとしたこともあったよな。

平成のまお　あったあった（笑）。いろんなカラオケボックスに「ステージありますか？」「衣装に着替える部屋ありますか？」とか電話で聞いてな。結果そんなところはなくて。お母さんたちに自分らの名前書いたうちわを持たせたくって、パソコンの授業でこっそり作って印刷してな。あんまり有言実行しないユニットだったんやけど、のど自慢大会に出たり、バンドをやったりもして。2人のオリジナル曲も2曲ぐらいあったよな。

みっけ　小5のときに作ったオリジナル曲、なんかすごい歌詞やったよな。

平成のまお　「ときの波にさらわれて いろんなことがあったけど」とか「当たり前だと思っていたことがこんなに幸せだったなんて どうして今頃気付いたの」みたいな。11年しか生きてないのに（笑）。

みっけ　かなりませてた（笑）。

カラオケだって「グルーヴや！」

──音楽をやりたい気持ちが叶って、今も一緒にバンドをやっていると。今はパートもベースとドラムになって、リズム隊として信頼関係が重要ですよね。

平成のまお　確かに。私が軽音楽部ですぐにギターに挫折して、ベースに転向してよかったのかもな（笑）。

みっけ　あはは（笑）。そうやな。まおとだと音をすごく出しやすいんですよね。安心できるというか。

平成のまお　でもリズム練習に2人でスタジオに入ると、ついつい話に花が咲いてしまって……。

みっけ　カラオケがあるスタジオに行くとカラオケだけして終わったりもして。で、言い訳するんよな。

平成のまお　「これもグルーヴや！ グルーヴを極める日にしよう！」って（笑）。バレるとTakumiに怒られるんで「リズム練習がんばったなあ」ってウソついたりしてな。

みっけ　怖いからなあ。でもそういう感じでグルーヴを奏でてます（笑）。