ナタリー PowerPush - SKE48
3年間の成長を凝縮した6thシングル完成
ギャップ萌えの白組、今どきの女の子な紅組
──カップリングには白組、紅組の新曲が収録されています。まずは白組の「ときめきの足跡」について訊かせてください。かなりかわいらしい曲ですね。
松井珠 そうですね。今回の5曲の中では一番ゆったりしたテンポで、すごくアイドルらしい曲調ですし。ずっと友達だと思っていたのに、知らない間に意識していて、「それって好きだから意識してたんだ」って自分の中では気付いたけど、それをちょっと認めたくない……そんな内容なんですけど、歌いながらすごく切ない歌詞だなって思いました。きっとこの曲に共感してくれる女の子は多いんじゃないかな。
──ビデオクリップもほかの2本とは違う雰囲気で。意外なメンバーのかわいらしい姿も見れますし。
松井珠 そう! そうなんですよね。みんな白のワンピースを着てたり。
平松 あははは(笑)。(中西)優香ちゃんとか(笑)。
松井珠 年上のメンバーが多くて、ギャップ萌え的な感じもいいなって。SKE48のまた新たな面が見れる曲になったなと思います。
──一方、紅組の「パパは嫌い」はクールな曲調で。
松井玲 ちょっと暗いっていうか、今どきの女の子が感じてそうな気持ちを表現した曲になっていて。ほかのメンバーも歌詞を読んで「共感しやすい、すごくわかる」って言ってました。
木崎 私もこの曲の歌詞に共感できるんですけど、「門限なんか破るためにあるでしょ」っていう歌詞を読んだ今の中高生たちが門限前に帰らなかったらどうしようって(笑)。でも、本当はこの曲の主人公もお父さんが大好きで仕方ないんだよってことをわかってほしいなって思いました。
松井珠 わかる。「パパは嫌い」って言っておきながらも心配させたいというか。本当はもっと構ってほしいし、もっと自分のこと見てほしいんだよね。愛情の裏返しで心配させたいっていう気持ちはわかるな。女の子なら誰もが一度は思うことなんじゃないかなって思いますね。
──曲調、歌詞ともに、世界観がちょっと初期のAKB48っぽいというか。
松井玲 ああ、「制服が邪魔をする」とか。でも、今までSKE48にはこういう曲はなかったので、自分としても歌っていて新鮮で。こういうタイプの曲が大好きなので、すごくうれしかったです。
──ビデオクリップも赤と白のコントラストが印象的ですね。
松井玲 セットがとてもシンプルなのに、カメラを通して観るとすごくキレイに映ってるんです。スロー撮影をたくさんしたんですけど、収録もその分すごく時間がかかって、それが最終的にどんなふうに映るのか全部見たりして。和気あいあいとした現場だったのに、完成したビデオはすごくカッコよく仕上がってるんですよ。
いろんな解釈ができる異色作「積み木の時間」
──今回はさらに、セレクション8という新しいユニットで「花火は終わらない」という曲を歌ってます。
高柳 お母さんと一緒に聴いたときに「いい歌だね。ちょっと昔を思い出す曲調だけど、歌詞の内容は今どきな感じだから、昔と今が合体して面白い」って言われました。
木崎 自分の中で、花火の曲ってストライクで大好きなんですよ。だから、歌えるって聞いたときはすごくうれしくて。SKE48のメンバーの中にも、今回のCDの曲の中で「花火は終わらない」が一番好きっていう子が多いんですよ。切なくてちょっと胸が痛くなるというか、でもこんな恋してみたいなって思う歌詞で、曲を聴いてると花火を観にいきたくなりますね。
松井珠 うん、花火に行きたくなるよね。公演やコンサートでも早く歌いたいな。
木崎 お祭りとかで、花火が上がってるときにこの曲を流してほしいです。
──そして最後に「積み木の時間」。これは今までにないタイプの楽曲ですね。
木崎 ちょっとアニソンみたいな。
須田 この曲の歌詞、すごく深いと思うんですよ。丸い積み木や四角い積み木でハートの形を作ろうとするんですけど、微妙な丸みとか角張った部分でなかなか作りにくいじゃないですか。でも、諦めないで最後までがんばろうっていう前向きな歌詞を読んで、「不可能なことも可能にできる」って歌った曲なのかと思ったんです。
──なるほど。
松井珠 これは恋愛に対して、ちゃんと自分の気持ちを整理して焦らずにいこうっていう歌詞なんですけど、でも恋愛だけじゃなくてほかのことに対しても例えられる内容だなって。例えば誰かが先を行っても、それに付いていこうと焦らず、自分は自分のペースでどんどん上を目指していけばいいんだよって励ます内容でもあると思うんです。だから、夢に向かってがんばってる人にも聴いてもらって、勇気を出していただけたらうれしいな。
高柳 私の解釈はまた違って、SKE48のメンバーとかチームとかに例えてるのかなって。
一同 ああー。
高柳 この曲はチームS、チームKII、チームE、研究生の57人全員で歌っていて。チームとしてまとまって何かを作らなきゃいけないこともあるけど、1人ひとりの個性はみんな違うんだよってことを、秋元(康)先生は伝えたかったのかなって。あえてこの曲を全員で歌うことにしたのは、そういう意味なんじゃないかなって私は思うんです。
白組と紅組がシャッフルされたら……?
──今回の5曲の中で皆さんはどの曲が一番好みですか?
松井珠 「パパは嫌い」が一番好きです!
松井玲 私は「ときめきの足跡」。
高柳 白組と紅組が入れ替わってますね(笑)。
松井珠 白組はかわいらしい曲が多くて、それもすごく良いんですけど、私的には白組のメンバーで激しいダンスを取り入れた曲をやりたいなって思っていて。そういう曲が好きなメンバーも多いし、今度は白組と紅組の曲調を逆転させてみても楽しいんじゃないかなって思うので、次はぜひ紅組みたいな曲をやってみたいです。
──玲奈さんは白組の「ときめきの足跡」なんですね。
松井玲 はい。もちろん紅組の曲も好きなんですけど、「ときめきの足跡」の歌詞がすごく好きで、この曲を歌ったら楽しそうだなと思ったんです。
──コンサートで白組、紅組の曲をシャッフルして歌ったら面白いかもしれないですね。
松井珠 よくコンサートで白組メドレー、紅組メドレーをやるんですけど、白組は全部かわいらしい曲になっちゃうんですよ!(笑) 白組には激しいダンスが好きなメンバーが多いので、1曲くらいはノリノリな曲があってもいいんじゃないかなって思うときがあるんで。今度シャッフルしよっか?
松井玲 なんか違うと思う! 白組は影のある曲よりも元気いっぱいの曲のほうが似合ってるよ。
松井珠 カッコいい曲がいい!
松井玲 カッコいい曲は多分ね、違うと思うの。
松井珠 ……言われちゃいました(笑)。
CD収録曲
- パレオはエメラルド
- ときめきの足跡(白組)
- 積み木の時間
- パレオはエメラルド off vocal
- ときめきの足跡 off vocal
- 積み木の時間 off vocal
DVD収録内容
- パレオはエメラルド music video
- ときめきの足跡(白組) music video
- 特典映像「松井珠理奈の軌跡」documentary movie
CD収録曲
- パレオはエメラルド
- パパは嫌い(紅組)
- 積み木の時間
- パレオはエメラルド off vocal
- パパは嫌い off vocal
- 積み木の時間 off vocal
DVD収録内容
- パレオはエメラルド music video
- パパは嫌い(紅組) music video
- 特典映像「松井玲奈の軌跡」documentary movie
CD収録曲
- パレオはエメラルド
- 花火は終わらない(セレクション8)
- 積み木の時間
- パレオはエメラルド off vocal
- 花火は終わらない off vocal
- 積み木の時間 off vocal
DVD収録内容
- パレオはエメラルド music video
- 特典映像「SKE48 紅白対抗水泳大会」special movie
CD収録曲
- パレオはエメラルド
- ときめきの足跡(白組)
- パパは嫌い(紅組)
- SKE48 6th single medley
- パレオはエメラルド off vocal
- ときめきの足跡 off vocal
- パパは嫌い off vocal
SKE48(えすけーいーふぉーてぃえいと)
AKB48の全国進出第1弾として、名古屋・栄に誕生したアイドルグループ。名称の由来は、活動拠点の栄(SaKaE)の頭文字。秋元康の総合プロデュースにより、2008年7月より活動をスタートさせる。AKB48同様「会いにいけるアイドル」をコンセプトに、栄にあるSUNSHINE SAKAE 2階のSKE48劇場(SUNSHINE STUDIO)にてチームS、チームKII、チームE、および研究生が公演を行っている。
結成以降、AKB48のコンサートにゲスト出演するほか、不定期ながら東京、大阪、福岡などで出張公演も展開。2009年4月には香港で初の海外公演、5月には名古屋BOTTOM LINEで初の劇場外単独コンサートも実現した。同年8月にシングル「強き者よ」でメジャーデビュー。同曲はオリコンデイリーチャート最高2位、ウィークリーチャート最高5位という快挙を成し遂げた。
2010年2月にはチームS 2nd公演「手をつなぎながら」がCD化。翌3月にはチームKII 2nd公演「手をつなぎながら」のCDアルバムと、2ndシングル「青空片想い」を立て続けにリリースした。同年7月には3rdシングル「ごめんね、SUMMER」を発表し、オリコンウィークリーチャート最高3位を記録。10月には東京、名古屋、神戸の3都市で単独コンサートを成功させた。
2011年1月16日からはチームEの1st公演がスタート。3月に発売された5thシングル「バンザイVenus」は、オリコンウィークリーチャートで初の1位を獲得した。同年5月にエイベックスへのレーベル移籍を発表。6月下旬より全国6都市のZepp会場をまわるコンサートツアーを実施し、翌7月には移籍第1弾シングル「パレオはエメラルド」をリリースした。