心からの叫びが声に現れてる
──「Category」はエネルギッシュな歌ですから、レコーディングにも気合いが入ったのでは?
EIKU 目に見えるものだけで勝手に決めつけられてしまう、世の中に対する僕たちの叫びを込めた曲ですからね。この曲のありのままを表現したかったし、歌やラップ、1つひとつの言葉に思いを込めて歌っています。
TETTA ヴァースとプレコーラス、伝えたいことは変わらないんですけど、その伝え方は違って。HAYATOとKENSHINは力強く、思いをあらわにする感じのラップで伝えているんですけど、プレコーラスのボーカルはどちらかと言うと冷静に伝える感覚というか。そこはまったく違った聞こえ方になるようにしていますね。意識的に差を出しているから、それぞれの歌い方の違いを感じてもらえたらうれしいです。
REI 僕は役割的に、EIKUやTETTAの歌、HAYATOやKENSHINのラップに乗ったメッセージをさらに強く伝えられるようにという思いでレコーディングに臨んだ感覚でした。
──REIさんは、キーワード的に耳に入ってくるフレーズを担当されていますもんね。
REI そうですね! ミュージックビデオを撮ってるときなんかも、自分のパートは動きが付けやすい、わかりやすい言葉が並んでいるので。そこはありがたかったですね。
──ラップを担当したHAYATOさんとKENSHINさんはいかがですか?
HAYATO 僕は歌い出しを担当するので「大事な役割だな」と思っていたんですけど……まず「定義とは何」っていう出だしがすごく、シンプルに訴えかけるフレーズじゃないですか。そのあとにも聴いてる人たちに向けて問いかけるような歌詞が続くので、イメージ的には怒りながら問い正しているような感じでラップしました。レコーディングのときも、ブースの向こう側に人の姿を思い浮かべて、その人に訴えるような感覚で歌ったので。本当に、心からの叫びが声に現れているんじゃないかなと思います。
KENSHIN 僕のパートはHAYATOのあとに続くんですけど、HAYATOが力強く歌っているからその波に飲まれないように。「知らない間に自分らしさを作られて」と、固定観念を壊そうというメッセージをまっすぐ発信する部分なので、思いを強く持ってラップしました。
HAYATO天才
──「Category」のパフォーマンスは6月のワンマンライブで初披露されましたが(参照:ONE N' ONLYツアー、赤坂で熱狂の終幕「まだ僕らはスタートダッシュ」野心見せ未来へ)、この曲の振り付けはHAYATOさんとApeaceのヨンウクさんが担当されたんですよね?
HAYATO はい。全体的には“囚われているものからの解放”をイメージして作りました。力強く、「破壊」などを連想させるような動きを作っていったんですけど、ラップパートなんかは強い言葉が並ぶヴァースなので、伝えたいことを体で表現するのが難しくて。ヴァースに使われている「定義」という言葉とか、どうやって体で表現しよう?というところから始まりました。あとはリズムが強いので、その激しさやスピード感を消したくないなと思って。リズム感をしっかりと持たせながらも力強く、歌詞を読まずともちゃんとメッセージが伝わるようにという思いで作っていきました。
──「Category」のダンスはここがキモなんじゃないか、と思うところはありますか?
TETTA 僕的には2つあって。1つ目は最初、1列になってからホイッスルを合図に千手観音のように動き出すのは、今までのワンエンになかった振りで。これを最初に持ってくることで、いきなりインパクトが残るんじゃないかなと思うことと……あと2番のヴァースで、みんなで思いっきり首を振るところ。セットした髪もボサボサになるくらいに振ります! これも印象に残ると思います。
HAYATO 2番のヴァースの「Number oneじゃなきゃfake, fake, fake~」っていうパート、ここを一番激しく作ったんですよ。激しいから感情も出しやすいというか、出ちゃうんですよね。伝わればいいなと思います。
NAOYA 前にHAYATOが振りを作った「Black Hole」もそうなんですけど、僕、HAYATOの作る2番の振りが大好きで。
HAYATO 2番(笑)。
NAOYA もちろん全部気に入ってるんだけど、どうしてか2番が特に好きになるの。「アクション起こさなければ卑怯?」の振りがすごくよくて、「天才だな」って思ってる。
EIKU 「HAYATO天才」って、NAOYAくん毎回言ってるよね。
TETTA うちには天才がいる、これは強みですよね。
HAYATO 2番はあとから作るから、いいアイデアが出やすいのかも。でもね、NAOYAくんが言ってくれたところは自分でも「いい引き出し引けたわ!」って思った(笑)。
一同 ウエーイ!(笑)
HAYATO 首を回しながら相手を見下す、みたいなイメージで作って、それをカノンでやっているんです。振りを通しても、観ている人に対して高圧的に、強く訴えるみたいなイメージで作ったので、僕らの目線や表情にも注目してほしいですね。
あまりに気持ちよさそうに踊ってるから「いっか」って
──毎回たくさんの注目を集めているMVですが、「Category」は外ロケで、ソロのシーンが中心の映像になっていますね。
NAOYA 今回は、1人ひとりにストーリーがあるんです。それぞれが「閉じ込められている場所からの解放」を表現していて。HAYATOだったらコンテナの中、KOHKIは檻。EIKUは柵で仕切られた世界からの解放。彼が優しく蹴っていた、あの柵です。
EIKU あはははは!(笑)
KOHKI 優しかったよね(笑)。いい子が出ちゃった。
NAOYA で、REIはコンテナの隙間の狭い空間。KENSHINはスマホの中に閉じ込められてます。
KENSHIN KOHKIに蹴られたスマホです。
NAOYA へッドフォンをしているTETTAは、音の世界に囚われていて。
TETTA 実際は浸っていたいけどね。
NAOYA で、僕は自由を表現しているんです。
HAYATO NAOYAくんが自由の象徴的な存在なんですよ。
NAOYA 発煙筒を持って、「自由を表現してくれ」と監督さんに言われました。
KOHKI NAOYAだけ囚われていないんですよね。
NAOYA はい。型にハマらないので!
TETTA 演出だから!
NAOYA なので、そういうところを踏まえて観てもらえたら、面白いかもしれないです。あと僕は、衣装の違いで個人とグループの思いを表現していると思っていて。カジュアルなほうの衣装では1人ひとりの解放のストーリーを描いていて、ラストに黒い衣装になってからは、7人が1つになって「俺たちは型にハマらない」というメッセージを伝えているんじゃないかなって。
──KENSHINさんは大きなコンテナの上で踊るシーンもありましたよね。
KENSHIN そうなんです。初めての経験でした。意外と高くて最初は怖かったんですけど、なんだか楽しくて。自分の目線が一番高いから、優越感にも浸れました。
KOHKI 実際そういう顔してたよ。
NAOYA そのときの裏話なんですけど、ほかのメンバーは撮影を見ないで缶蹴りしてました(笑)。
HAYATO 最初は見てたんだけどね! あまりに気持ちよさそうに踊ってるから「いっか」となったんだよね(笑)。
TETTA 裏話的なところで言うと、ダンスシーンの撮影回数が「I'M SWAG」(デビュー曲)のときよりも少なかったというのもそうかも。現場が暑いっていう環境もあったけど、1回1回により集中して、少ない回数で撮り終えることができるようになったと思います。
次のページ »
走る形にだって定義はないから