時代を追いかけるより、自分を深める

──山崎さんは今年の9月でデビュー20周年を迎えました。

バンドが20年続くのはすごいことだと思いますけど、僕みたいなソロアーティストが20年続くのはそんなにすごいことかなあと思ってはいて。僕は移り変わりの激しい時代の中で、極めて淡々と、ブレずに曲を作り続けてきただけですから。「新しいことをしよう」とか「時代を追いかけよう」っていう気持ちは今でもないんですよね。変化が激しすぎますし、僕は自分を深めることのほうが大切だと考えていますから。

──時代の流れに目移りせず、淡々とブレずに自分を深めてきたことがすごいことなんだと思います。

うれしいですね。20年も経つと誰も褒めてくれないんですよ（笑）。もう褒められたくて、褒められたくて。

──（笑）。山崎さんは活動の中でもライブを大切にされてきたことが大きいと思います。

そうですね。例えば映画に出たりして「俳優だ」って思われたときもあったんですけど、僕の本筋をわかってもらうためにライブがあったりしますから。それに地方でライブをしたことをずっと覚えていて、応援してくれる方がいるのもありがたいんです。この間、地方のライブで80歳くらいのおじいさんに「10年前も観に来たよ」と声をかけていただきまして。大都市を回るツアーのほうが効率がいいのかもしれないけど、細かく地方まで回るツアーを大事にするのもいいなと、改めて思いました。

──山崎さんは現在ツアー中ですが、来年9月まではまだアニバーサリーイヤーが続くのでしょうか？

9月までやると思います。本当は休みが欲しいんですけど（笑）。それとそろそろアルバムを作りたいんですよね。1曲単位で曲が配信されている風潮がある中で、僕はやっぱりアルバム1枚のストーリー性のようなものを大事にした作品を作りたいと思っていて。それが近いうちに実現できればいいですね。

「スマホ指」にご注意

──山崎さんが登場する「Listen with」は12月26日に行われます。ちょうどクリスマスが終わった直後の日程です。

26日だから「シャンシャンシャン♪」って感じのクリスマス的なものは、置いといて。まあ時期的にウインターソングとか、年末のことを考えると大掃除がはかどりそうな曲とか。どんな曲や（笑）。

──過去の例だと、自身のルーツミュージックを紹介するアーティストの方も多いです。

あ、それはいいですね。僕のルーツなんかを紹介するのも手ですね。

──最後に山崎さんの「Listen with」を楽しみにしているファンの方々にひと言お願いします。

最近「スマホ指」という言葉を知ったんですよ。スマホの持ちすぎで小指が変形するらしいんです。だから僕の配信ではスマホ指に気を付けて、スマートフォンを机に置いてもらって。あとあんまり目を酷使すると老眼みたいになるらしいので、10分画面を見たら外の景色を見てください。それが僕の「Listen with」の正しい参加方法です。