音楽ナタリー Power Push - うたパス「Listen with」特集 Vol.6 さかいゆう
さかいゆうが演出する、リスナーと未知の音楽との出会い
auの定額制音楽配信サービス「うたパス」で、アーティストやタレントがセレクトした楽曲をユーザーがリアルタイムで聴きながらチャットできるというソーシャル機能「Listen with」が展開されている。9月末より「うたパス」および「KKBOX」アプリを通して「Listen with」イベントが月に数回開催されており、これまでにザ・チャレンジ、WEAVER、楠田亜衣奈、MACO、ゆるめるモ!が出演した。
現在音楽ナタリーでは「Listen with」の特集連載を展開中。今回の特集では「Listen with」の第6弾に登場するさかいゆうに話を聞き、イベントへ向けての思いや自身の音楽遍歴を語ってもらった。
取材・文 / 鳴田麻未 撮影 / 広川智基
自作のプレイリストを愛聴中
──今「Listen with」の機能について説明を受けられましたが、11月11日の本番ではさかいさんがどんな曲をかけるのか楽しみです。
何かテーマとかあればいいんですけどね。例えば“ピアノが入ってる好きな曲”だったり、“今オススメしたい曲”だったり。
──最近は、そんなふうにテーマを設けたプレイリストで音楽を聴く人もけっこういますよね。
僕自身がそうですからね。パソコンの中に音源を取り込んで、自分でプレイリストを作って聴くことはけっこうあります。
──その自作プレイリストは例えばどんな縛りがあるんですか?
仕事として「覚えなきゃいけない曲」とか「リハでよかったテイク」とかいうのもあるし、単純に自分の好きな曲、よく聴いてる曲をまとめたものもあります。あと、ピアノの音がすごくいいからレコーディングエンジニアに聴かせたいリストとか、こういう曲書きたいなっていうリストも。でも、アコースティックなピアノナンバーがあればギンギンのエレクトロもあったりして、マスタリングがバラバラだから音量が全然違くて。できれば自分でマスタリングし直したいなって感じますけどね。
──ああ、確かに。「Listen with」は言わば、そういうプレイリストをほかの人と一緒に聴きつつ反応も楽しむっていうことですよね。
そうですね。そういうソーシャルな機能はユーザー同士の横のつながりを強くしますよね。僕はあまりそのへんのサービスに詳しくないけど、いいなと思います。
──自分の好きな音楽をいろんな人と共有できるということには魅力を感じます?
すごく感じますね。できるべくしてできた形だと思います。みんな音楽を聴いてどんなこと考えてんのかなっていう興味はけっこうあります。
──今回の「Listen with」に参加する人は当然さかいさんに関心がある人ということですが、“さかいゆうの曲を好きな人が聴いたほうがいい音楽”ってきっとありますよね。
まあそうですね。好きな人の好きなものって僕は興味あるし、実際にそれで大きな出会いをした体験もあって。僕、ソウルミュージックを聴き出したきっかけがMISIAさんの「つつみ込むように…」(1998年2月発売)なんですけど、ある日MISIAさんが出てたから雑誌を買ったんですよ。たぶん「Black Music Review」(現bmr)だったと思うんですけど。その中でMISIAさんがダニー・ハサウェイの「Donny Hathaway」を薦めてて、それがきっかけでダニーのCDを買ったんです。押し付けるつもりはないんですけど、僕はそういう音楽的なバックグラウンドを大切にする人間なので、1個前、できたら2個ぐらい前までさかのぼったほうがいいんじゃないかなって思います。
歌のうしろに物語が見えてくる人が好き
──さかいさんの音楽遍歴としては、記憶上一番古い音楽の原体験ってなんでしょうか?
僕の実家ではラジオもかからずテレビだけだったから歌謡曲と演歌と流行りもんの音楽に触れていたんですけど、特に歌謡曲と演歌に惹かれましたね。中でも歌に表現力のある人。なんかね、子供のくせに生意気で好きなシンガーと嫌いなシンガーがいて、「都はるみが好きだ」とか「北島三郎はいつ聴いても最高だ」とか言ってたんです(笑)。歌い上げる感じの人よりも、歌のうしろに物語が見えてくる人がすごく好きで。
──歌詞の情景が見えてくるという意味ですか?
いや、歌詞は子供だからよくわかってなかったと思います。その人の歌を聴くと心にスッと入ってくるっていうか。「私うまいでしょ?」だけじゃなくて、もっと大事なところにタッチしてるように聞こえたんですね。それはもう好みの問題なんですけど。好きになるポイントはいまだにそうで、好きなジャンルは変わっていったけど、子供の頃から趣味嗜好は変わってないですね。やっぱり都はるみさんの曲を聴いたらゾワゾワゾワッてきます。トランペッターでマイルス・デイヴィスが一番好きなのもそういう理由です。
──学生時代にファンと言えるほどハマったアーティストはいます?
あーそれがね、いないんですよね。アイドル的存在がいないんです、僕。しいて言うなら自分にとっての神はマイルス、バッハ、Sadeかな。
──世代が広いですね。
それ以外は、スティーヴィー・ワンダーとかダニー・ハサウェイとかBen Folds Fiveとかも好きだし、スキマスイッチも秦 基博も新人アーティストも分け隔てなく聴きます。その中でやっぱり、3歳とか5歳ぐらいに聴いた、都はるみさんや美空ひばりさんのあのゾワゾワッとする感じがちょっとでもあると好きになりますね。だから自分のレコーディングでもそれを求めてやってますけど、意識してやるとなかなか出ないんですよね。
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うたパス
「うたパス」はauの定額制音楽配信サービスです。月額300円(税抜)(※1)で最新のJ-POPからアニソンやカラオケ定番曲まで、500以上の多彩なチャンネルから選び、聴き放題で楽しむことができます。
<キャンペーン期間> 2015年12月31日まで
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※再生中の音楽を保存することはできません。
うたパス「Listen with」
アーティストと一緒に聴こう
アーティストとチャットを楽しもう
「Listen with」とは、有名人やアーティストと一緒に同じ音楽を聴きながらチャットができるソーシャル機能。アーティストが自身の曲、影響を受けた曲、好きな曲などを再生し、ファンはアーティストとチャットで会話が楽しめます。
「Listen with」さかいゆう
開催日時:2015年11月11日(水)21:00~22:30[詳しくはこちら]
※「うたパス」「KKBOX」アプリから参加する事が可能です。
さかいゆう
高知県出身の男性シンガーソングライター。20歳で上京し、独学で音楽を始める。2001年に単身渡米しロサンゼルスでストリートパフォーマンスを行いながらピアノを習得。帰国後の2004年頃よりソロ活動を本格化させ、2009年10月にシングル「ストーリー」でメジャーデビュー。胸を打つ歌詞、透明感ある歌声が広く支持されている。また客演も多く、これまでにマボロシ、KREVA、RHYMESTERなどさまざまなアーティストとコラボレーションを行っている。2015年1月にはそんなコラボ楽曲をまとめたアルバム「さかいゆうといっしょ」を発表。同年10月にはシングル「ジャスミン」をリリースし、11月から全国5カ所を回る「さかいゆう TOUR 2015“ジャスミン”」を開催する。
- さかいゆう「ジャスミン」
- 2015年10月21日発売 / アリオラジャパン
- 初回限定盤 [CD+DVD]
1900円 / AUCL-187~8 - 通常盤 [CD]
1300円 / AUCL-189
ライブ情報
- さかいゆう TOUR 2015“ジャスミン”
- 2015年11月30日(月)福岡県 DRUM Be-1
- 2015年12月2日(水)大阪府 サンケイホールブリーゼ
- 2015年12月7日(月)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
- 2015年12月10日(木)北海道 cube garden
- 2015年12月19日(土) 東京都 中野サンプラザホール
2016年1月12日更新