FENDER MADE IN JAPAN 35th Anniversary|「ギター・マガジン」編集長と紐解く伝統的ブランドの魅力、46人が語る日本製フェンダーの思い出

フェンダーの主な製品と
新シリーズ「MADE IN JAPAN HYBRID」の特徴

Telecaster

  • Made in Japan Hybrid 60s Telecaster
  • Made in Japan Hybrid 60s Telecaster

フェンダーでもっとも長い歴史を持つエレキギター。1949年にエスクワイヤー、50年にブロードキャスターという名称で発表されたあと、51年にテレキャスターとして発売された。尾藤編集長は音の特徴について、「作りがシンプルな分、弾き手の個性や色がダイレクトにそのまま音になって表れるような印象。シンプルだけど、奥が深いギターです。歌と寄り添ってくれるところがあるのか、ギターボーカルがよく手にしているイメージがある一方、ガッツのある音で弾き手の攻撃性をプッシュしてくれる一面もあります」と語る。今年11月にフェンダーから発売される「Made in Japan Hybrid 50s Telecaster」と「Made in Japan 60s Telecaster」は、フェンダーの定番モデルのルックスとモダンなスペックが融合したモデル。ピックアップとしてAmerican Vintage'58 モデルを装備し、4WAYスイッチを切り替えてリアとフロントのピックアップを直列、もしくは並列で鳴らすことが可能だ。

  • Made in Japan Hybrid 50s Stratocaster
  • Made in Japan Hybrid 50s Stratocaster

Stratocaster

1954年に発売されたエレキギターの代表的な機種で、尾藤編集長は「ギターと言えばこの形。『ギターの絵を描いて』と言われたら10人中9人はストラトの絵を描くと思います。それくらいアイコニックかつ弾きやすいギターで、初心者のファーストチョイスになりやすいと思います」とコメントしている。ビブラートユニットのシンクロナイズドトレモロが生み出す変化の幅が大きい音程と、3つのピックアップからなる多彩なサウンドが特徴。また本特集のコメント企画にて、Ken(L'Arc-en-Ciel)はかつて使用していた日本製のストラトキャスターについて「クリーントーン、クランチがギャリってすごくいい感じですぐ出た。歪みも自分の好きな帯域が鳴って、弾いていて気持ちよかった」と振り返ってくれた。フェンダーの新モデルである「Made in Japan Hybrid 50s Stratocaster」「Made in Japan Hybrid 60s Stratocaster」「Made in Japan Hybrid 68 Stratocaster」は、Vintage USピックアップ、5WAYスイッチング、2点支持トレモロシステムなどを採用。ユーザーにプレイヤビリティと柔軟なサウンドメイキングを提供する。

Precision Bass

  • Made in Japan Hybrid 50s Stratocasterのヘッド。
  • Made in Japan Hybrid 50s Stratocasterのヘッド。

1951年に発売された世界初のエレキベースで、愛称は“プレべ”。一部では、「フェンダーの創業者であるレオ・フェンダーの一番の功績はウッドベースをエレクトリック化したことだ」と言われている。プレシジョンベースの大きな特徴の1つは、2基のピックアップが近い位置に配置されているため、芯の太い無骨な音を出すことができる点。弾き方の個性が音に出やすく、ロックやパンクスタイルのアーティストにプレシジョンベース使いが多い。The Clashのアルバム「London Calling」のジャケット写真でポール・シムノンが壊そうとしている楽器としても有名なモデルである。フェンダーの新モデルの「Made in Japan 50s Precision Bass」はUSA製のヴィンテージピックアップを搭載。また高い演奏性が特徴のミディアムジャンボフレットを採用したネックも魅力となっている。

  • Made in Japan Hybrid 60s Jazz Bass
  • Made in Japan Hybrid 60s Jazz Bass

Jazz Bass

レオ・フェンダーが設計開発した2機種目のエレキベースで、1960年発売。プレベよりネック幅が狭く、持ちやすいのが特徴だ。リアとフロントのピックアップが離れた設計により、多彩な音を作ることが可能。音楽活動も行っているマンガ家のノッツは今回の特集のために用意してくれたコメントの中で「音にまとまりがあって使いやすく、 過去に自宅録音した曲のほとんどで使っています」とジャズベースの音色について言及している。ボリューム調整用のノブが3つ付けられており、フロントのコントロールノブではフロントピックアップの音量を、リアのコントロールノブではリアピックアップの音量を調整できマスターのコントロールノブでは全体の音質を調節することができる。「Made in Japan Hybrid 60s Jazz Bass」は、「Made in Japan Hybrid 50s Precision Bass」と同様にアルダーボディにUSA製のヴィンテージピックアップを搭載。ネックはミディアムジャンボフレットを採用している。


2017年11月14日更新