AKB48が5月30日に52枚目のシングル「Teacher Teacher」をリリースする。表題曲は小栗有以が初めてセンターを務めるナンバーで、“誘惑”をテーマにしたセクシーな雰囲気の内容となっている。

音楽ナタリーでは、本シングルの選抜メンバーから小栗、向井地美音、岡部麟、山内瑞葵の4名にインタビューを実施。ミュージックビデオやライブで見せたセクシーな衣装やダンスなど、新曲にまつわるトピックを語ってもらったほか、6月16日に開票される「AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙」に向けた思い、単独コンサートやツアーへの展望についても話を聞いた。またSHOWROOMを使った生配信をメンバーそれぞれが行っていることにちなんで、それぞれのチャンネルのアピールポイントについてもコメントしてもらった。

取材・文 / 小野田衛　撮影 / 藤田二朗（photopicnic）

センター抜擢で生配信中にファンと歓喜

──「Teacher Teacher」聴かせていただきました。初めてセンターを務める小栗さんに注目が集まっていますが、最初にセンターに選ばれたことを知ったとき、ご本人としてはどう感じました？

小栗有以　新曲の選抜メンバーやポジションはSHOWROOMの生配信中に発表されて、私もその配信を観ていたんです。しかもそのときは私自身も同時に自分でSHOWROOM配信をしていたので、ファンの方たちと一緒に喜びや驚きを共有できました。メンバーの名前がどんどん呼ばれていって、サイドのメンバーが発表される頃にはコメント欄がすごいことになっていて……。そこにはいいことがたくさん書かれていたのかもしれませんが、もうなんだか私、怖くなっちゃったんです（笑）。それで、そっとコメント欄を閉じました。

向井地美音　なんで閉じるのよ（笑）。

小栗　いや、もう見なくてもいいかなって……とにかくドキドキがすごかったんですよ。とりあえず1人の世界に入りたかったし、だからコメントさんはいいかなと思って。

岡部麟　「コメントさん」って（笑）。

小栗　そうしたら、劇場支配人の細井（孝宏）さんから電話がかかってきたんです。もちろんその様子もSHOWROOMで同時中継されていて。自分がセンターだと聞いたときは、ただただ驚いて、戸惑って、涙が出てきて……コメントを求められても、ちゃんとしたことが言えなかったです。それから少し経って冷静に考えたのは、うれしい気持ちはもちろんあるし、ありがたいことでもあるんですけど、「大変な役目を任された」ということ。まずAKB48という大きな名前に恥じないようにしないといけないですよね。そしてセンターに選んでいただいたからには、しっかりと自分の色を出さなくてはいけない。さらに言うと、ここで新しいAKB48を作らなくちゃいけないなと思ったんです。

──新しいAKB48とは？

小栗　今までAKB48に興味がなかった人にも、AKB48を好きになってもらいたい……そう考えたんです。今回のシングルで私が前に出ることで、そうなればいいなって。

──対ファンだけではなく、対世間も意識するということですか。ちなみに小栗さん、今おいくつでしたっけ？

小栗　えっと、17歳です。

向井地　……ん？ ちょっと待って。16歳じゃなかった？

小栗　あっ、そうだった！ なんか、よくわからなくなっちゃって（笑）。

向井地　自分の年齢を間違えるって、どういうことなの（笑）。

──天然ぶりがますます際立ってきたようで（笑）。そして山内瑞葵さんはシングル初選抜になります。

山内瑞葵　私もゆいゆい（小栗）さんと同じで、選抜入りはSHOWROOMで知りました。AKB48に入って1年ちょっとになるんですけど、まさか自分が選抜されるなんて思わなかったし、しかもダンスのポジションが真ん中（※「Teacher Teacher」は7人×4列のフォーメーション）だったから言葉に詰まっちゃって……選抜に関しては、正直、自分は半分あきらめていました。だけどファンの方が「信じているよ」って温かいコメントをくれて、それがすごくうれしかったんです。とにかく選んでいただいたからにはこのチャンスを生かしたいし、すごいメンバーの中で埋もれないようにしたいと思っています。

──16期生のシングル選抜入りは山内さんが初めてで大抜擢と言えると思います。ここまで山内さんのAKB48人生はトントン拍子で来ているのでは？

山内　どうでしょう……AKB48に入った以上、選抜っていうのは1つの夢でしたけど、そこがゴールではないですし。もっともっとAKB48というグループに必要とされる存在になりたいんです。

塩分摂りすぎた日にはバナナが大切

──「Teacher Teacher」はセクシーさを追求した1曲と言えますが、今回の選抜メンバーは若手が多いので、色っぽさを表現するのに苦労したのでは？

向井地　衣装からして攻めていますね。本当はスカートの丈がもう少し長かったんです。でも気が付いたらどんどん短くなっていき、最終的にはすごく脚を強調する感じになっていたんです。そこで「そうか。テーマは美脚なのか」と気付くわけですけど……プレッシャーを感じます（笑）。セクシーさを表現することに関して言うと、私はゆきりん（柏木由紀）さんをひたすら見習いました。振り入れの段階から、すごいセクシーに決めていて。ゆきりんさんって、決まった振りに自分の色をプラスしていくんです。肩の入れ方とか顎の角度とか、ちょっとしたことではあるんですけど、そこでセクシーさに差が付くんです。

──ちなみに皆さんは普段の生活の中で、美容面で気を付けていることってありますか？

向井地　塩分が多めのものを食べたら、カリウム多めの食事も摂るようにします！ 具体的には私は漬け物とか味付け海苔とかが大好きなんですけど、食べすぎると顔がむくんじゃうんです。カリウムはバナナやキウイに含まれていて、水分を排出する効果があるから、もはや味付け海苔とバナナはセットで食べる感じになっています（笑）。

小栗　私はお風呂上がりのマッサージかな。愛用しているボディクリームとマッサージ用のオイルを塗って、自分で自分の体をケアしています。それだけは眠いときでも毎日欠かさずにやっています。あとは寝るときに着圧ソックスを履きます。むくみ対策として、たまに“電波”もやりますし。

岡部　……電波？

小栗　あるんですよ、脚をマッサージしてくれる器具が。

──マッサージ器は知っていますけど、普通は電波っていう呼び方はしないです（笑）。

向井地　でも、若いのに美に対する意識が高いね。普通はそういうのって、もう少し大人になってから考え始めるものだけど。さすがに美脚を強調した曲のセンターを務めるだけあるね（笑）。

山内　私はゆいゆいさんほど本格的じゃないですけど、リンパマッサージをやっています。そもそも全部を自己流でやっているから、それが正しいかどうかわからないですが（笑）。

岡部　せめてネットで調べたりしたらいいのに（笑）。もしくは周りの子に聞くとかさ。

山内　うーん……でも、あまり美に関することって話さないんですよね。だから誰に聞いていいのかもわからないんです。

岡部　16期はそうなのかー。チーム8だと、私はゆいゆいとかとメイクの話もけっこうするけどね。

山内　ホントですか？ メイクなんて話題に上ったこともないです。

──意外ですね。アイドルは可愛さを競う職業でもあると思うので、普段はメンバー同士で美容の話ばかりしているのかと。

岡部　いや！ そこが一番重要だからこそ、話をしないのかもしれないですよ？ 自分だけの企業秘密みたいな感じで（笑）。

山内　えーっ!? じゃあ結局、教えてくれないんですか（笑）。

岡部　みんな自分なりのこだわりは持ってると思うよ。「これが一番むくみに効く」とかさ。でもあえて言わない、みたいな。

──ましてや、こんな取材の場で言うことでもないですよね。

岡部　はい。商売道具みたいなものですから（笑）。