AKB48のライバルはAKB48
──アイドルの東京ドーム公演と言うと、最近ではももいろクローバーZの話題で盛り上がりました。ただAKB48の場合、過去に何度かドーム公演を実現させています。そういう状況で再び同じステージに立つというのは、どのようなイメージなんですか?
向井地 一度立ったところから降りて、もう一度そこに戻る……また、ゼロからスタートして、そこにたどり着くのって、とても難しいことだと思います。考えてみるとAKB48というグループは、劇場でお客さんが7人だったところからスタートし、東京ドームを5万人で埋めるまで登りつめたわけです。それは当時すごく大変なことだったけど、今、もう一度5万人のところを目指しています。
──坂道グループと比べられることも多いけど、本当のライバルは違うということですか。
向井地 劇場オープン10周年公演のとき、横山さんも言ってました。「AKB48のライバルはAKB48」って。私は、その言葉を忘れたことがないんです。それが歴史の重みだと思うんです。今回の「Teacher Teacher」にしても、いろいろ新しい試みをしていますけど、結局、同じことをしていたら過去に勝てないですから。今の自分たちにしか出せないものってなんだろう? そこはしっかり見つけていかなければならないと思います。
岡部 ただ一方で、昔のAKB48のよさも大切にしなくちゃいけないと思うんです。先輩たちのがんばりがあってこそ、今のAKB48があるわけですし。
選抜総選挙とこれからのこと
──「Teacher Teacher」には「AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙」の投票シリアルナンバーカードが付属します。今回の総選挙は、指原莉乃さんなど昨年上位陣の不出馬や卒業が目立ちます。そのため、今年こそ本格的な世代交代が行われるのでは、と予想されていますが。
小栗 去年は速報でおぎゆか(荻野由佳 / NGT48チームNIII)ちゃんが1位になって、話題になりましたよね。今年もビックリするようなことが起きてもおかしくないと思います。先輩たちが出馬しないっていうのが寂しいけど、私たち若手にとってはチャンスなので。おぎゆかちゃんみたいな奇跡を起こせるよう、私自身、がんばってアピールできたらと思います。
岡部 私はずっと圏外だったので、今年こそランクインできればと思っているんですけど、なにせ世界選抜ですからね。ただでさえランクインするのって本当に難しいのに、海外の48グループからもメンバーが集まりますし。生半可な覚悟じゃ無理だぞって思います。
──山内さんにとっては2回目の総選挙ですよね。
山内 はい。去年は加入したばかりということもあって圏外だったんですけど、なんだか総選挙が終わってから流れが変わった気がしたんです。若手選抜にも選んでいただけたし、今回はシングル選抜にも入れたわけですから、それに恥じないようにランクインを目指していきたいです。
──実際の話、総選挙に出馬するメンバーはお祭り感覚で楽しんでいるんですか? 緊張で胃が痛くなる感じ?
向井地 そこは人によって違うと思います。私の場合、「この子には負けたくない!」といった感情はなくて。それよりは去年の自分と比べてどうなのかが気になります。ランキングもそうだし、投票数もそう。去年は一昨年より下の17位だったから、正直、ショックは受けました。だけど、自分の名前が呼ばれるとき以外は単純に楽しんでいるかな。完全にファン目線で。
──総選挙って、受験勉強のように傾向と対策が予測しにくいと言うか、評価基準が難しいですよね。出る側としては、何をがんばればいいのかわからないなんてことはないですか?
岡部 だからこそ、のめり込みすぎると危険なんですよ。もともと総選挙ができたときって、みんなで楽しむためのイベントとしてスタートしたじゃないですか。その部分を忘れてはいけないと思うんですよね。私はまだランクインしたことがないから、「楽しんでいます」って言えるほどじゃないですけど。
──岡部さんはチームAのキャプテンになったことで、去年までとは変わった部分も大きいのでは?
岡部 変わりましたね。カメラが回っていないところでも、自分の行動や考えに責任を持つようになりました。自分のうかつな行動でAKB48のイメージを下げることは許されないので。プライベートでも常に緊張感を持っている感じです。
──別にやましいことは何もしていないのに(笑)。しかし話を伺っていると、皆さん「新時代のAKB48を作っていこう」という気合いがすごいですね。
岡部 大事なのは、ファンと同じ方向を向くことだと思います。挑戦する気持ちは忘れちゃ絶対ダメだけど、ファンが望む挑戦じゃないと意味ないですし。ファンと一緒になって、新しいAKB48を作っていきたいなって私は考えています。
小栗 挑戦する心がなくなったら、AKB48じゃないと思うんです。だから、いつも攻める気持ちを私は忘れずにいたいです。
山内 今回の「Teacher Teacher」もそうですけど、常に見ている人をビックリさせるようなグループでいたいです。ファンの人を飽きさせないのがAKB48の素晴らしいところだと思います。
向井地 今、AKB48に入ってくる新メンバーは、小さい頃からずっとAKB48に憧れていた子ばかりなんです。それって、すごいことだと私は思うんです。だって、メンバー全員がAKB48を好きで好きでしょうがないんですよ? 小さな劇場で始まったAKB48も、いざ自分がグループに入る頃にはすでに国民的アイドルになっていた。だけどSHOWROOMなどの生配信のおかげで、また身近な存在に戻っているようにも私は感じるんです。ある種の原点回帰ですよね。結局、AKB48の根本の部分は決して揺るがないんだなって、最近、改めて気付きました。
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AKB48メンバー生配信の見どころ紹介
- AKB48「Teacher Teacher」
- 2018年5月30日発売
You,Be Cool! / KING RECORDS -
Type A初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90557~8 -
Type A通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-557~8 -
- CD収録曲
-
- Teacher Teacher / 選抜メンバー
- 君は僕の風 / AKB48グループ センター試験選抜
- ロマンティック準備中 / Team A
- Teacher Teacher (off vocal ver.)
- 君は僕の風 (off vocal ver.)
- ロマンティック準備中 (off vocal ver.)
- DVD収録内容
-
- 「Teacher Teacher」Music Video
- 「君は僕の風」Music Video
- 「ロマンティック準備中」Music Video
-
Type B初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90559~60 -
Type B通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-559~60 -
- CD収録曲
-
- Teacher Teacher / 選抜メンバー
- 君は僕の風 / AKB48グループ センター試験選抜
- 終電の夜 / Team K
- Teacher Teacher (off vocal ver.)
- 君は僕の風 (off vocal ver.)
- 終電の夜 (off vocal ver.)
- DVD収録内容
-
- 「Teacher Teacher」Music Video
- 「君は僕の風」Music Video
- 「終電の夜」Music Video
-
Type C初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90561~2 -
Type C通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-561~2 -
- CD収録曲
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- Teacher Teacher / 選抜メンバー
- 君は僕の風 / AKB48グループ センター試験選抜
- 新しいチャイム / Team B
- Teacher Teacher (off vocal ver.)
- 君は僕の風 (off vocal ver.)
- 新しいチャイム (off vocal ver.)
- DVD収録内容
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- 「Teacher Teacher」Music Video
- 「君は僕の風」Music Video
- 「新しいチャイム」Music Video
-
Type D初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90563~4 -
Type D通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-563~4 -
- CD収録曲
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- Teacher Teacher / 選抜メンバー
- 君は僕の風 / AKB48グループ センター試験選抜
- 猫アレルギー / Team 4
- Teacher Teacher (off vocal ver.)
- 君は僕の風 (off vocal ver.)
- 猫アレルギー (off vocal ver.)
- DVD収録内容
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- 「Teacher Teacher」Music Video
- 「君は僕の風」Music Video
- 「猫アレルギー」Music Video
- Teacher Teacher
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岡田奈々 / 岡部麟 / 荻野由佳 / 小栗有以 / 小畑優奈 / 柏木由紀 / 加藤玲奈 / 久保怜音 / 小嶋真子 / 込山榛香 / 指原莉乃 / 白間美瑠 / 須田亜香里 / 高橋朱里 / 瀧野由美子 / 中井りか / 福岡聖菜 / 松井珠理奈 / 松岡はな / 宮脇咲良 / 向井地美音 / 村山彩希 / 矢吹奈子 / 山内瑞葵 / 山本彩加 / 山本彩 / 横山由依 / 吉田朱里
- 君は僕の風 / AKB48グループ センター試験選抜
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向井地美音 / 岩立沙穂 / 柏木由紀 / 村雲颯香 / 渕上舞 / 福岡聖菜 / 日下部愛菜 / 川本紗矢 / 荒井優希 / 佐々木優佳里 / 横山由依 / 小田えりな / 坂口理子 / 都築里佳 / 指原莉乃 / 入山杏奈
- ロマンティック準備中 / チームA
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入山杏奈 / 岡部麟 / 奥本陽菜 / 小栗有以 / 加藤玲奈 / 後藤萌咲 / 下尾みう / 篠崎彩奈 / 下青木香鈴 / 鈴木くるみ / 田口愛佳 / 谷川聖 / 千葉恵里 / 長久玲奈 / 西川怜 / 人見古都音 / 前田彩佳 / 宮崎美穂 / 向井地美音 / 横山由依 / 吉田華恋
- 終電の夜 / チームK
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市川愛実 / 小田えりな / 倉野尾成美 / 小嶋真子 / 込山榛香 / 下口ひなな / 寺田美咲 / 中野郁海 / 野澤玲奈 / 橋本陽菜 / 春本ゆき / 左伴彩佳 / 藤田奈那 / 峯岸みなみ / 武藤小麟 / 武藤十夢 / 茂木忍 / 谷口もか / 安田叶 / 山田杏華 / 山田菜々美 / 湯本亜美 / 横山結衣
- 新しいチャイム / チームB
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岩立沙穂 / 太田奈緒 / 大家志津香 / 奥原妃奈子 / 柏木由紀 / 川原美咲 / 北澤早紀 / 久保怜音 / 佐々木優佳里 / 佐藤朱 / 佐藤栞 / 清水麻璃亜 / 高橋朱里 / 田北香世子 / 竹内美宥 / 谷口めぐ / 中西智代梨 / 服部有菜 / 樋渡結依 / 福岡聖菜 / 本田仁美 / 山邊歩夢 / 山本瑠香 / 吉川七瀬
- 猫アレルギー / チーム4
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浅井七海 / 稲垣香織 / 歌田初夏 / 大川莉央 / 大西桃香 / 大森美優 / 岡田奈々 / 川本紗矢 / 行天優莉奈 / 坂口渚沙 / 佐藤妃星 / 高岡薫 / 髙橋彩音 / 髙橋彩香 / 達家真姫宝 / 田屋美咲 / 永野芹佳 / 野田陽菜乃 / 濵咲友菜 / 平野ひかる / 馬嘉伶 / 宮里莉羅 / 村山彩希 / 山内瑞葵
- AKB48(エイケイビーフォーティエイト)
- 秋元康プロデュースのもと、2005年に始動したアイドルグループ。劇場に足を運べばメンバーに会える「会いに行けるアイドル」をコンセプトに、秋葉原にある専用劇場(AKB48劇場)で公演を行っている。楽曲の作詞はすべて秋元康が担当。2006年2月にシングル「桜の花びらたち」をインディーズからリリースし、オリコンウィークリーチャートでトップ10入りを果たす。同年10月にはシングル「会いたかった」でメジャーデビュー。2007年春には初の全国ツアーも開催されたほか、同年末の「NHK紅白歌合戦」に初出場を果たすなど、着実に知名度を上げていった。2011年 8月に22ndシングル「フライングゲット」をリリース。以後、10月に東日本大震災復興応援ソング「風は吹いている」などでミリオンセールスを連発し、2011年オリコン年間シングルチャートで1位から5位をAKB48が独占する結果となり、“国民的アイドル”と呼ばれる地位を確立した。2017年8月に指原莉乃がセンターを務める49thシングル「#好きなんだ」をリリースし、11月に渡辺麻友の卒業シングル「11月のアンクレット」を発表。12月に約2年9カ月年ぶりの組閣が発表され、姉妹グループのメンバーによる兼任解除が決定した。2018年1月に9thアルバム「僕たちは、あの日の夜明けを知っている」をリリース。3月には岡田奈々が初のセンターを務める51枚目のシングル「ジャーバージャ」を発表した。4月に埼玉・さいたまスーパーアリーナで約2年ぶりの単独コンサートを開催し、5月に小栗有以の初センターシングル「Teacher Teacher」をリリース。6月16日には愛知・ナゴヤドームで「AKB48 53rdシングル世界選抜総選挙~世界のセンターは誰だ?~」を控えている。