8人が暮らす家、朝の風景
ICExにとって3度目のツアーとなる「BOKUNCHI」はそのタイトル通り、メンバー8名の出身の地方を舞台に行われた。8月27日の愛知・COMTEC PORTBASEを皮切りに大阪、宮城を巡り、ファイナルの東京へ。最終日のライブの様子はCSテレ朝チャンネルで生中継も実施された。この記事では、23日の夜公演の模様をレポートする。
開演時刻を迎えると、ステージ上のビジョンに映し出されたのは今回のライブの“舞台”となる、メンバーが暮らすシェアハウス。ひとつ屋根の下で思い思いに趣味の時間を過ごしていた8人が「明日みんな来るからそろそろ寝ようよ」と眠りについた、その翌朝……8人が時計のアラーム音に慌ただしく目を覚ました“朝の風景”で「BOKUNCHI」の幕は開いた。ステージのあちこちからCOOLer(ICExファンの呼称)の前に姿を見せたメンバーは、メンバーカラーのホームウェア姿でオープニングナンバーの「Sunny Road」を元気いっぱいに届ける。ステージの上にはソファやベッドといったインテリアが置かれ、8人が暮らす家を模したような空間演出がファンの心を躍らせた。すると、2曲目の「CANDY」では横1列に並ぶメンバーの前に8つの洗面台がセットされ、彼らは歯磨きのパントマイムを盛り込んだコミカルなパフォーマンスで“身支度”を進めていく。ジャン海渡(SUPER★DRAGON)提供によるクールなダンストラック「Miracles」の曲中に早着替えを済ませ、ビシッと決めたストリートカジュアルでCOOLerの前に再登場すると、8人はここで自己紹介。この日の昼公演で腰を負傷し、夜公演には一部歌唱のみの参加となった八神遼介もメンバーに支えられながらゆっくりと姿を見せ、ファンに向け「よろしくお願いします!」と挨拶した。
“シブヤ 午後6時”に街の中で
志賀李玖の「声出す準備できてますか? 愛される準備できてますか? 今日は最高のライブにしましょう!」という声出しでライブが次のシーンへと進むと、メンバーはCOOLerに振る舞う料理を考えるためのメニューを開きながら「Maniacs」を甘い歌声で歌い踊った。続く「理想郷」でシーンは街中へと切り替わり、メンバーは流れる街並みの背景をバックに「西へ東へ探しに行こう」と声を重ねながら力強いダンスステップを踏み鳴らす。続く「シブヤ 午後6時」では阿久根温世が「東京ラスト、盛り上がっていけますかー!」と威勢よくCOOLerに呼びかけ、会場中から上がる大きなコールを誘う。渋谷のライブ会場かつ披露された時間も18時台と、楽曲の世界観と現実がリンクしたこの日の「シブヤ 午後6時」。曲中で2組にはぐれてしまったメンバーが“いつもの映画館”で落ち合う約束をするというセリフアレンジも、彼らが描く「BOKUNCHI」のストーリー性を深めていた。
そして物語の舞台はカフェへと切り替わり、ウェイターのエプロンを着けた志賀、阿久根、竹野世梛はユニット曲「恋ソーダ」をさわやかに披露。このシーンでは八神もお客さん役として椅子に座り、3人が見せるミュージカル風のパフォーマンスの盛り上げにひと役買った。傘を手にカフェを出た中村旺太郎、山本龍人、筒井俊旭が傘を巧みに操りながら情感豊かなダンスパフォーマンスを届けると、続く千田波空斗と八神のユニット曲であるバラードナンバー「listen to your heart」では八神に変わって志賀がステージへ。COOLerが驚きの声を漏らす中、志賀は真摯な歌声で千田との息の合った掛け合いを聴かせ、頼もしく八神の不在をカバーしてみせた。
Welcome to BOKUNCHI!
熱のこもったボーカルリレーを展開した「青と白」ののち、映画館で合流を果たしたメンバーは、映画鑑賞を楽しむ様子を再現しながら「Hollywood」をコミカルに歌い踊った。そんなイベント盛りだくさんの“街歩き”を終えたICExの面々が家に戻ると、部屋には洋服が散らかり放題。「こんなんじゃ人を呼べないよ!」と声を上げた山本の「掃除スターとっしー!」という言葉を合図に「Play The Music」が鳴り出すと、7人は思い思いの掃除道具を手に曲を歌い踊ってお掃除を進めていく。部屋に隠されていた“謎のボタン”を山本が押してしまったことで鳴り出したアラーム音から展開したのは「ビリミ」。メンバーは緊迫感あふれるサウンドをグルーヴィに乗りこなし、筒井は曲終わりで「サイレンとっしー!」と言いながらアラームをストップさせた。そして、ICExの自己紹介ソング「We are ICEx!」が届けられるとパーティの準備も佳境。メンバーとCOOLerのコールによって紹介されたメンバーはケーキやグラスなど、COOLerをもてなすためのグッズを次々と手に取ってテーブルの上に並べていく。いよいよ準備が整ったそのとき、志賀は「今日のために作ってきた新曲です。COOLerのみんなをおもてなしだー!」と告げ、メンバーは未発表の新曲「Welcome to BOKUNCHI」を披露。「ようこそ我が故郷へ!」と聴き手を歓迎するこの曲では、ICEx唯一の関東出身、千葉県生まれの山本が「大好き!」とCOOLerへの思いを叫び、メンバー総出でにぎやかに“お祭り騒ぎ”を繰り広げた。
この日2度目のMCタイムでは、山本の提案で“秋に楽しみにしていること”を1人ずつ発表していくことに。「僕の秋は、筒井俊“旭”です!」とトップバッターでボケた八神、「僕は秋にドラムをやってみたい。音楽の秋!」と告げた竹野、「牡蠣にハチマキ!……っておもんな!(笑)」と即興ギャグを披露した阿久根と、それぞれが強い個性を発揮する中、山本は「松茸を食べてみたい。そろそろ松茸を食べてもいい年頃かな?って」と語り、COOLerの「かわいい!」という声を集めていた。
パーティはにぎやかにフィナーレへ
そして志賀が「最後まで僕らICExについて来れますか? 幸せな1日にしましょう!」と呼びかけたその瞬間にインターホンが鳴り、8人は「COOLerのみんなが来た!」と急いで身支度へ。メンバーカラーのベストと蝶ネクタイが印象的なタキシードに着替え、「It's party time!」で優雅にパフォーマンスを再開させた。メンバーの背後にレッドカーペットの大階段が映し出されるゴージャスな映像演出の中、彼らは優しい笑みでCOOLerのエスコートを約束してみせる。筒井の「3, 2, 1」の声から「COUNTDOWN」に進むと、晴れやかなムードから一転、センシュアルな歌声と仕草でファンを釘付けにしたICEx。彼らが所々で見せる艶やかな表情や振る舞いに、客席からは何度も黄色い歓声が上がった。流麗なピアノサウンドが疾走するエレクトロスウィング「ALPHA」では、阿久根と中村の低音ボイスが轟くセリフ回しと千田の突き抜けるハイトーンボーカルによってシリアスなムードが加速。そして勢いのまま最新シングル曲「インストール」になだれ込むと、今度は複雑に弾むエレクトロサウンドの上、無機質なロボット風のテクニカルなダンスで楽曲の世界観を体現するICEx。どんな曲調の楽曲も乗りこなし、確かな表現力を示しながら怒涛のクライマックスを駆け抜ける彼らは、ハイライトに用意された「CARNIVAL」でステージを降り、客席通路のあちこちで声を求めて大きな一体感を形成していった。晴れやかな高揚感に満ちたムードの中、本編ラストにドロップされたのは「BOOM BOOM BOOM」。竹野が「最後だよ! 声出さないと!」と呼びかけると、メンバーはステージの最前線に立ってCOOLerとコール&レスポンスを発生させ、熱狂のムードの中でパフォーマンスを締めくくった。
暗転したステージにエンドロールが流れたのち、ほのかに明るくなったステージには2台のベッドに横になる志賀、阿久根、山本の姿が。3人が繰り広げる“パジャマトーク”は怪談話にグループ結成前の懐かしい思い出話、ICExの夢の話……と次々に展開していき、山本が小さく漏らした「ICExって面白い8人が集まっちゃったなあ」という実感たっぷりの言葉ののち、3人は「おやすみなさい」と目を閉じて「BOKUNCHI」の1日の物語に幕を下ろした。
「俺もっとみんなのためにがんばれることあるなって」
アンコールを求めるCOOLerの声に応じてステージに戻ったICExは、8色のメンバーカラーが登場するミドルチューン「Jelly Beans」を歌い届け、観客とハンドウェーブを作って温かなムードを作り出す。そして曲を終えると、8人は「ICExからのお知らせ」としてICEx初の冠番組「愛されICExの作り方」(BSフジ)の放送決定、カンテレ FODによる10月16日スタートのドラマ「地獄は善意で出来ている」の主題歌担当決定、そして2026年3月22日に神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールにて結成3周年を記念したワンマンライブ「ICEx 3rd Anniversary Concert "ICEx School"」の開催決定という3つの吉報をCOOLerに伝えた。
会場が歓喜に沸いたひとときを経て、メンバーは今の思いをCOOLerに伝えていくことに。すると八神の瞳はみるみると潤み「最終日に8人で笑顔でステージに立つというのを形にできなかったことを、ファンの皆さんにもメンバーにも申し訳ないなって思います」と悔しさをにじませた。「僕の管理不足だから申し訳なくて。でも、メンバーのみんなは肩トントンしてくれたり、さすってくれたり……正直耳も目も塞ぎたくなるような気持ちだったけど、メンバーのみんながいたから、ICExというチームがあったから。COOLerの皆さんに顔を見せられたのも、みんなのおかげです」と涙ながらに言葉をつないだ彼は「今日みんなが僕を支えてくれた分、もしみんなに何かあったときはみんなの力になりたいと思いました。改めて、俺もっとみんなのためにがんばれることあるなと思って。だから次……待ってます。次は踊って歌います!」と約束した。
すると、八神の言葉を聞いていた中村も「末っ子が成長している姿を見られるのは自分にとってもうれしい」と涙ながらに続く。「大切な時間ってあっという間で」と切り出した千田も、瞳を潤ませながら「みんなと駆け抜けた思い出が大好きで、幸せをすごく感じました」とツアーを振り返り、故郷のライブ会場のステージに立てた喜びを明かした。22日公演を体調不良のため欠席した山本もまた、涙ながらに悔しかった思いを明かし「それでも本番のライブをいいものに作り上げてくれた7人に感謝だし、今日八神が腰を痛めてしてしまったとき、僕が(感謝を)返してあげようと思ってパフォーマンスしました」と抱えていた思いを吐露した。
1つになっていく瞬間が、幸せを感じる瞬間なんだ
「ICExって本当に仲間思いで素敵なグループだし、そのICExに自分がいられることが幸せだと思いました」と笑顔を浮かべた筒井に続き、阿久根は「僕たちのことをもっと知ってほしいという気持ちで作り上げてきたツアーだったので、その思いが伝わっていたらうれしいです。また1つ、COOLerの皆さんとの絆が深まったなと思います」とツアー全体を振り返る。竹野が「3つの大きな発表も、皆さんがいなかったらできないことですし、皆さんには感謝でいっぱいです。これからも僕たちがんばりますので、応援よろしくお願いします!」と訴えると、最後に志賀は「パシフィコのステージには8人が欠けることなく立てたらと思います。皆さんの期待を超えるようがんばっていきますので、引き続き応援してくれたらうれしいです」とまっすぐにCOOLerに訴えた。
「僕たち8人とCOOLerのみんなにとって大切な曲を歌いたいと思います」。そう八神が語り、タイトルコールをしたラストナンバーは「Destiny」。「君と見たこの夢は 奇跡じゃなくて運命さ」と歌い、COOLerと共に未来を見つめるこの曲で、竹野は椅子に腰掛ける八神の手を引いて肩を組み、涙を流す八神に優しく寄り添った。挨拶のときには泣くのを堪えていた志賀も、曲を終える頃には涙で顔をくしゃくしゃに。彼は「COOLerのみんなとメンバーのみんなが1つになっていく瞬間が、自分の中で幸せを感じる瞬間なんだなって。今こうしてライブを作り上げている瞬間って宝物なんだなって改めて思いました」と思いを言葉にすると「たくさん声を出してくれてありがとう。幸せになりましたか? 僕たちも幸せになれました!」と告げ、温かな空気感の中でツアーファイナルを締めくくった。
セットリスト
「ICEx Third Concert Tour 2025 "BOKUNCHI"」2025年9月23日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
01. Sunny Road
02. CANDY
03. Miracles
04. Maniacs
05. 理想郷
06. シブヤ 午後6時
07. 恋ソーダ
08. listen to your heart
09. 青と白
10. Hollywood
11. Play The Music
12. ビリミ
13. We are ICEx!
14. Welcome to BOKUNCHI
15. It's party time!
16. COUNTDOWN
17. ALPHA
18. インストール
19. CARNIVAL
20. BOOM BOOM BOOM
<アンコール>
21. Jelly Beans
22. Destiny
関連人物
Patricia Butler @PatriciaBu15227
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