「仮面ライダーリバイス」レギュラーと特撮レジェンドがクロストーク!「仮面ライダーリバイス The Mystery」座談会 (2/2)

吉田メタルさんには「初めて会った気しない」と言っていただけました(濱尾)

──前田さんは主役ライダーとして、レジェンドの先輩方にお話を聞く機会もあったのでは。

前田 撮影しながら、お芝居の相談をさせてもらいました。あとは、僕がバク転を練習してたんですよ。そしたら唐橋さんはバク転がお得意なので、「こういうふうにしたほうがいい」って教えてくれて。実際に、「リバイス」22話でバク転しました。

唐橋 マジで? 身になった?

濱尾 彼、インスタにもバク転の動画上げてますよ。

唐橋 すごい。できるようになったんだ。

──唐橋さんのアドバイスがよかったんですね。

唐橋 いやいや、彼がスタッフさんと練習してるとこに、私が横槍入れただけで。でもさすがだな、探究心があって。

──ちなみに今日はいらっしゃらないですけど、「仮面ライダー鎧武」から松田凌さん、吉田メタルさんも出演されてましたね。濱尾さん、木ノ本さんはご一緒されたと思うんですけど、どんなお話をされましたか。

濱尾 一緒に撮影させていただいたのは短い時間でしたが、メタルさんには「初めて会った気しないよね」と言っていただけました。

「仮面ライダーリバイス The Mystery」

「仮面ライダーリバイス The Mystery」

木ノ本 メタルさんに、ちょっと会っただけでそう言わしめたのはすごいよね。やっぱり「あのときはどうだったんですか」というようなことをずーっと聞いてた。

濱尾 実際はそこまでライダーに詳しいわけでもないと思うんです、ただ好きなだけで。でもメタルさんがやっている凰蓮・ピエール・アルフォンゾというキャラがすごく好きなので、ご一緒させてもらってシンプルにテンションが上がりました。メタルさんはお芝居でもアドリブに乗ってくださいました。アドリブって乗るほうが難しいと思うんですが、まだ余裕のない僕がやりやすいように作る機会を与えてくださったので、すごくやりやすかったですし、懐の深さを感じました。

唐橋 いい話だ、深いね。演劇論でもあるしね。

──ちなみに濱尾さんはライダーにお詳しいですが、スーパー戦隊は観られてるんですか?

濱尾 戦隊は……正直あんまり観てないんですよ。

木ノ本 (逢沢に)「スマイルスマイル」(笑)。

逢沢 スマイルスマイル(苦笑)。

逢沢りな

逢沢りな

──ゴーオンイエローの口癖をこんなところで(笑)。

濱尾 (申し訳なさそうに)戦隊はめちゃくちゃ昔のしか観てないんです。

木ノ本 僕は「バトルフィーバーJ」が好きでした。

井俣 あ、本当? 俺もその世代。

唐橋 そういえば戦隊とライダーって撮影に違いがあるんですよね。助監督の宮﨑(駿)さんに聞いたんですけど。ライダーは、アクションの途中で芝居をストップして、(変身前の俳優と変身後のスーツアクターだけを)入れ替えて撮影を再開させるっていうのがあるじゃないですか。戦隊はないっていう。

──ああ、なるほど。戦隊は別撮りというか、いわゆる変身バンクが多いので、動きながらの変身が少ないという。

唐橋 だからアクションシーンを撮ってる横で、僕らは逢沢さんがいないとこで「彼女は戸惑うと思いますよ、見ててください」って言ってて。そしたら本当に「止まるんですか?」ってなってらっしゃいましたね。

逢沢 あははは。裏でそんなこと言われてたんですね(笑)。

唐橋 戦隊で1年変身してらしたはずなのに、この撮り方は初めてなのかーって。

「ドライブ」でスピンオフをやるなら、詩島剛とチェイスかな(井俣)

──「仮面ライダーリバイス The Mystery」は、「仮面ライダーリバイス」初のスピンオフです。「W」や「ドライブ」はスピンオフのVシネや配信オリジナル作品がいくつかありますが、「555」の頃はまだスピンオフが作られてなかったですよね。

唐橋 今はスケジュールも大変でしょうけど、いろいろ観れるのはうれしいですよね。

濱尾 たくさんチャンスをいただけることはうれしいです。TELASAさんがなかったら、このメンバーで集まれることもなかったかもしれないですし。

──過去にライダーに出演されていた皆さんは、「こういったスピンオフを作ってほしい」というのはありますか?

井俣 私はやっぱり、追田現八郎が主役の「仮面ライダーゲンパチ」を強く願っております(笑)。

──唐橋さんは、「555」のスピンオフで観たいというものはありますか?

唐橋 もちろん、出たいし観てみたい。でも、僕はどのライダーも「555」も、1年でおしまいでいいのかもしれないと思ってますね。きちんとそのときのベストでみんなが燃え尽きてますから。例えば「555」を観てた方が、「555」の続編を作りたいという思いで東映さんに入社されて、続編を作っちゃう、っていうのもいいと思います。スピンオフもタイミングですよね。今やってる「リバイス」スピンオフは、正当性のある最高のタイミングだと思います。

──なるほど。ライダーオタクの濱尾さんとしては、過去作のスピンオフでこういうのを観たい、というものはあるんでしょうか。

濱尾 僕も唐橋さんの意見と近いかもしれないです。こういうこと言うとカドが立ってしまうかもしれませんが、正当性のあるスピンオフだとなおうれしいです。

濱尾ノリタカ

濱尾ノリタカ

井俣 「ドライブ」だと、実は詩島剛くんとチェイスのストーリーが消化しないまま終わってる部分があるんですよね。

──「仮面ライダージオウ Over Quartzer」などでも少し触れられてはいますが、まだ決着が付いてないストーリーではありますね。

井俣 そういう、まだ描かれてないものはやる価値が絶対ありますよ。

井俣太良

井俣太良

濱尾 ぜひそういったものを観てみたいです。あとは、当時のプロデューサーとか脚本の方が同じで、それこそ今度の「仮面ライダーオーズ」新作(参照:“いつかの明日”に手がとどく!「仮面ライダーオーズ」予告で映司の瞳が怪しく光る)は、キャストもちゃんと集まって、10年の節目っていう理由もある。ああいうのは熱いです。

唐橋 もう、最高の説得力ですね。

木ノ本 「ゴーオンジャー」も10年後が舞台のVシネをやってたよね。

逢沢 ありましたね(参照:祝10周年「炎神戦隊ゴーオンジャー」新作Vシネマ発売、古原靖久ら7名再集結)。

唐橋 「(忍風戦隊)ハリケンジャー」も。ああいう記念作があるとうれしいよね。

上司と部下が恋敵になるんかい!(小松)

──最後に改めて「仮面ライダーリバイス The Mystery」の見どころを教えて下さい。

井俣 仮面ライダーって毎年毎年、新しい作品が生まれていくじゃないですか。だけど終わってる作品も物語は続いてるっていう状況を観てる人に想像させるっていう意味では、画期的なことをしてるなと思いました。

──先ほど言われたように、「ドライブ」本編後の追田、「W」本編後の照井が見られるという。

井俣 しかも今までは、基本的にはそれぞれが別次元ということになってましたからね。その中で、照井さんが住んでる風都は(「仮面ライダードライブ」の舞台となる東京都の)隣町だから、照井さんと追田の間には何かストーリーがあったからこういう表情ができるんだろうな、みたいなことを、意外とみんな考えながらやってるんです。観てる人がそういう想像を膨らませることができるものになってるのかなと。

木ノ本 僕らゲスト4人が物語にしっかり絡んでいって、それをレギュラーの3人が解決していくっていうのも見どころですね。照井はこれまでにも「W」以外の作品にちょこちょこ出たけど、ワンシーンっていうのが多かったので。

「仮面ライダーリバイス The Mystery」

「仮面ライダーリバイス The Mystery」

逢沢 私は……ほとんど皆さんに言われてしまいましたね(笑)。

木ノ本 いや、でも本当に気持ちのいいヒロインぶりも見どころですよ。

──マンガみたいにわかりやすく一目惚れされますからね。

小松 確かに(笑)。

逢沢 ラブコメディみたいな感じでね。

唐橋 あんなにわかりやすい一目惚れを美しく成立させられるのが、特撮の懐の深いところかもしれないですね。

逢沢 昼ドラっぽいシーンもありますし。ほかにもミステリーとかいろんな要素が含まれていて見飽きないので、一瞬たりとも見逃せないと思います。

「仮面ライダーリバイス The Mystery」

「仮面ライダーリバイス The Mystery」

唐橋 そういういろんな要素がありつつ、最後はライダーが見事に事件を解決してくれるんですよ。謎解きとアクションとヒーローの相性はバッチリなんですね! 見やすいし、あっという間に終わるし。これから「リバイス」をご覧になる方でも楽しめるし。

濱尾 こういった過去シリーズからのゲストが来られると、どうしてもそこに対して構えちゃう方っていらっしゃると思うんです。「『リバイス』しか観てないよ、わかんないよ」と。でもレジェンド関連の要素はあくまで小ネタということをお伝えしておきたいです。脚本自体が釘付けになるぐらいに面白いので、そこは純粋に作品として楽しんで観ていただければうれしいです。

前田 僕は最初に言ったことと被るんですが、やっぱりそれぞれの役の別の部分、恋愛だったり探偵だったりとか、普段見られない部分が見られるっていうのがスピンオフならではの楽しみだとは思います。

小松 そうですね。そこを踏まえて、本編をまた1話から観直すと違った感覚でキャラクターのことを見れると思うので、そういう部分も楽しんでもらいたいです。特に恋愛要素。一輝とヒロミと鈴さんの三角関係って、「どういうこっちゃ」だと思うんですけど。一輝とヒロミは、本編では上司と部下じゃないですか。それが恋敵になるんかい!っていう。そういった角度から楽しんでいただけたらなと。

上段左から井俣太良、木ノ本嶺浩、濱尾ノリタカ、唐橋充。下段左から前田拳太郎、逢沢りな、小松準弥。

上段左から井俣太良、木ノ本嶺浩、濱尾ノリタカ、唐橋充。下段左から前田拳太郎、逢沢りな、小松準弥。

「仮面ライダーリバイス The Mystery」

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プロフィール

前田拳太郎(マエダケンタロウ)

1999年9月6日生まれ、埼玉県出身。2021年よりLDH JAPANに所属。同年より特撮ドラマ「仮面ライダーリバイス」にて五十嵐一輝 / 仮面ライダーリバイ役で主演を務める。

濱尾ノリタカ(ハマオノリタカ)

1999年11月26日生まれ、東京都出身。2021年より「仮面ライダーリバイス」にジョージ・狩崎役で出演。そのほかの出演作にドラマ「ピーナッツバターサンドウィッチ」「管理官キング」、映画「妖怪大戦争 ガーディアンズ」など。モデルとしても活動している。

小松準弥(コマツジュンヤ)

1993年12月23日生まれ、宮城県出身。2013年、FINEBOYS専属モデルオーディションにてグランプリを受賞。舞台を中心に活躍したのち、2021年に「仮面ライダーリバイス」門田ヒロミ / 仮面ライダーデモンズ役でドラマ初出演。

逢沢りな(アイザワリナ)

1991年7月28日生まれ、東京都出身。2008年より「炎神戦隊ゴーオンジャー」に楼山早輝 / ゴーオンイエロー役で出演。その後も女優・モデルとして活動し、2017年からはMOREの専属モデルとしても活躍中。

唐橋充(カラハシミツル)

1977年5月30日生まれ、福島県出身。「仮面ライダー555」の海堂直也役をきっかけに、「侍戦隊シンケンジャー」「仮面ライダーセイバー」など特撮作品に出演。そのほかテレビドラマ、映画、舞台に数多く出演しているほか、デザイナー・イラストレーターとしても活躍している。

井俣太良(イマタタイラ)

1975年9月24日生まれ、愛知県出身。劇団少年社中の創立メンバー。2013年からミュージカル「薄桜鬼」シリーズで近藤勇を演じ、2014年から特撮ドラマ「仮面ライダードライブ」に追田現八郎役でレギュラー出演。その後も数多くのドラマ・舞台に出演している。

木ノ本嶺浩(キノモトミネヒロ)

1989年11月22日生まれ、滋賀県出身。2006年、第19回ジュノンスーパーボーイコンテストにて審査員特別賞を受賞。2008年、テレビドラマ「貧乏男子 ボンビーメン」で俳優デビュー。2010年からは「仮面ライダーW」にて照井竜 / 仮面ライダーアクセル役を演じる。2022年4月6日からは小林且弥演出の舞台「象」に出演。

TELASA(テラサ)

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