藤本美貴、“野原家みたい”はうれしい言葉!「映画クレヨンしんちゃん」に家族で夢中 (2/2)

まったく色褪せない「LOVEマシーン」、ダンスの再現もメンバーに忠実

──今回の映画で話題となったのが、劇中で恐竜たちとパフォーマンスする「LOVEマシーン」です。言わずと知れたモーニング娘。の大ヒット曲で、藤本さんからすると先輩世代の楽曲ですが、どうご覧になりましたか?

いやもう、すごかったですね。マサオくんが変なテンションになっちゃってドヤ顔で踊るのも好きですし、変装していたのに、調子に乗ってフードを脱いじゃうところも笑いました。「LOVEマシーン」って1999年リリースなので、25、26年前の曲だと思うんですけど、まったく色褪せていなくて、改めて「いい曲なんだなあ」って。しかも微妙に替え歌になっているのに、シンガーさんたちが本当にうまくて、原曲そのままのニュアンスを保っているんですよね。踊っているのは恐竜ですけど、ダンスもかなり忠実に再現しているので、「これはやぐっちゃん(矢口真里)かな」「こっちはごっちん(後藤真希)だな」とか、いろいろと想像しちゃいました。イントロの飯田(圭織)さんの「ディアー!」もわかりやすいですし、ここはぜひBlu-rayやDVDで何度も繰り返し観ていただきたいポイントです。

「LOVEマシーン」を踊る恐竜オルニトミムスたち

「LOVEマシーン」を踊る恐竜オルニトミムスたち

マサオくん(中央)も“踊るニトミムス”たちとフィーバー

マサオくん(中央)も“踊るニトミムス”たちとフィーバー

──「LOVEマシーン」は藤本さんも歌った経験はありますよね?

もちろん、死ぬほど歌ってます!(笑) 「LOVEマシーン」はそのときどきのメンバーで歌い継いでいる楽曲で、基本はユニゾンなんですけど3人くらいソロパートがあって、私もよく担当していました。

藤本美貴

藤本美貴

──では世代によっては、恐竜たちの「LOVEマシーン」を観て藤本さんを思い浮かべる人もいるかもしれないですね。

あはは、確かに(笑)。ほとんどの方はおそらく初代メンバーを思い浮かべると思いますけどね。でも、なんで「LOVEマシーン」を取り入れたんですかね?

──選曲は佐々木忍監督の要望だったそうです。踊りが楽しくて、歌詞も明るくて、みんな知っている曲ということもあって選ばれたとか。

なるほど。それで言うと、劇中に「イグアナの娘」のパロディも出ていましたよね?

──ありました。公園でのごっこ遊びで、ネネちゃんが「私は、やっぱりイグアナなの?」って。

ですよね! 私、ドラマの放送当時(1996年)は小学校高学年か中学生に入るかくらいで、すごく印象的だったので、「これはもしや!?」って。渋谷で恐竜たちと大決戦を繰り広げるシーンでは「1009」というビルが出てきて、「SHIBUYA109だ!」ってなったり。私くらいの世代に刺さるネタもいろいろと仕込まれているんですよね。

渋谷で大暴れする恐竜たち

渋谷で大暴れする恐竜たち

ナナ(左)のもとに駆け付けて来たスピノサウルス(右)

ナナ(左)のもとに駆け付けて来たスピノサウルス(右)

──「クレヨンしんちゃん」のアニメが始まったのが1992年なので、藤本さんは子供時代にアニメのしんちゃんに触れた最初のほうの世代になるんですよね。

確かに。私の世代って、みんな人生最初のモノマネは絶対しんちゃんだったと思います。私の姉がすごく上手で、いまだにしんちゃんのモノマネで電話してくるんですよ。「しんちゃんから電話来たよ!」って子供たちに代わると、みんなだまされます(笑)。そう考えると、私たちが子供時代に観ていた作品を今の子供世代も観ていて、一緒に笑ったり泣いたりしているんですから、すごい作品ですね。

「みさえのママ友役」でオファーください!

──藤本さんは子供時代、しんちゃんに対してどんなイメージを持っていましたか?

「クソガキ」かな?(笑) ところ構わずお尻を出しまくったり、きれいな“おねいさん”に「納豆にネギ入れるタイプ?」って聞きまくったり、これは絶対にモテないだろうと思ってました。でも今考えたらこんなにユーモアあふれる人ってなかなかいないですし、家族思いで友達思いで、さらに正義感も強くて、「めっちゃいい男じゃん!」って。

ななこおねいさん(左)と“かけおち”ならぬ“かけそば”するしんのすけ(右)

ななこおねいさん(左)と“かけおち”ならぬ“かけそば”するしんのすけ(右)

恐竜のナナ(中央左)に“ケツだけ星人”を伝授するしんのすけ(左)

恐竜のナナ(中央左)に“ケツだけ星人”を伝授するしんのすけ(左)

──大人になると見方も変わりますよね。

本当にそう! 今回だって、凶暴化したナナに襲われてホッペに傷を作るんですけど、ひろしには「ちょっと転んだだけだゾ」ってごまかしたりして。あそこはちょっと感動しましたね。

──5歳にしてこのかっこよさ。

末恐ろしい!(笑) しんちゃんは誰に対しても平等で偏見がないし、困っている人は決して見捨てないし、周りを楽しませるサービス精神もあって……1人でなんでもできる超ハイスペック男子なんですよね。まだ幼稚園児なので、学校の成績だけは未知数ですけど、それ以外は完璧だと思います。

──もし勉強に目覚めたら、それこそ最強になりますね。

えー、でもそれはちょっと寂しい気もしますね。しんちゃんにはぜひ人柄だけでのし上がっていってほしいです(笑)。

──しんちゃんは将来、どんな職業に就くんでしょう。

なんだろう? でも大物になりそうな雰囲気はヒシヒシと伝わってくるので、このまま天真爛漫に育つことを祈るばかりです。

藤本美貴

藤本美貴

──では最後に、「映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記」を特にどんな人にお薦めしたいですか?

子供はもちろん、私のような子育て世代の親御さんにも響く作品だと思います。子供の幸せを勝手に決め付けるバブル・オドロキーに、ひろしとみさえが啖呵を切るシーンもすごく刺さりました。子育てをしていると、気付かないうちにイライラする時間が増えていたりするので、自分の言動を振り返るきっかけにもなりますし、改めて「そうだよね」と思うところもたくさんあって。ぜひ繰り返し楽しんでもらえたらうれしいなと思います。

──毎年いろいろな方がゲスト声優として出演しているので、藤本さんもいつか「クレヨンしんちゃん」の世界に?

出てみたいですねえ。ぜひ「みさえのママ友役」でオファーください!

──藤本さんの場合、ご夫婦そろって本人役での出演というパターンもありそうですが。

でも野原家のご近所には、すでに「ミッチーとヨシりん」っていうラブラブなバカップルがいますからね(笑)。私と庄司さんではあの強烈なキャラに勝てそうもないので、やっぱりママ友でお願いします!

Blu-rayパッケージ(右)、先着購入特典の「恐竜パワーでお支えするゾ!しんのすけスマホリング」(左)

Blu-rayパッケージ(右)、先着購入特典の「恐竜パワーでお支えするゾ!しんのすけスマホリング」(左)

プロフィール

藤本美貴(フジモトミキ)

1985年2月26日生まれ、北海道滝川市出身。2002年に「会えない長い日曜日」でソロ歌手デビュー。YouTubeチャンネル「ハロー!ミキティ」は人生相談や夫・庄司智春とのプライベート映像などが話題となり、登録者96.6万人を超える(2025年5月時点)。またYouTubeでのお悩み相談をまとめた「ミキティ語録」(CCCメディアハウス)も発売中。2025年3月に公開された「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」にはゲスト声優として参加した。

夏公開の最新作はインドが舞台だゾ

「映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ」

2025年8月8日(金)全国公開

映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ

ストーリー

インドにあるムシバイが春日部と姉妹都市になったことを記念して、「カスカベキッズエンタメフェスティバル」が開催されることになった。そのダンス大会で優勝するとインドに招待され、現地のステージで踊ることができると聞いたカスカベ防衛隊。しんのすけたち5人は力を合わせ、大会で優勝しインドへ出発する。インド観光を満喫する中、怪しげな雑貨店に入ったしんのすけとボーちゃんは、そこで「鼻の形」に似たリュックサックを見つけ購入。しかし、そのリュックサックには、とても恐ろしい秘密があった。偶然にもリュックサックから出ていた「紙」を鼻に刺してしまったボーちゃんは、邪悪な力に導かれ【暴君(ボーくん)】となり大暴走! 豹変してしまったボーちゃんは、世界をも揺るがす脅威の力を手に入れてしまう。果たして【暴君(ボーくん)】となったボーちゃんを、しんのすけたちは止めることができるのか……!?

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