映画「ルームロンダリング」 PR

ルームロンダリング 池田エライザ×羽賀翔一インタビュー|幽霊が生き方を教えてくれる?「漫画 君たちはどう生きるか」著者と語る“人生のロンダリング術”

池田エライザの主演作「ルームロンダリング」が、7月7日に封切られる。片桐健滋が監督を務めた本作は、自殺や殺人の起きた物件を転々とし、事故履歴をロンダリング(浄化)するのが生業の八雲御子が、部屋に居着いた幽霊たちの悩み相談に振り回されるコメディだ。御子役の池田のほか、オダギリジョー、渋川清彦、健太郎、光宗薫らがキャストに名を連ねる。

映画ナタリーでは本作の公開を記念し、池田と、200万部の大ヒットを記録した「漫画 君たちはどう生きるか」の著者で池田が「大ファン」と語る羽賀翔一との対談を実施した。会って早々、羽賀から作品をイメージした似顔絵をプレゼントされ、大感激する池田。サプライズに満ちた対面を果たした2人に印象深いシーンや撮影の裏側、羽賀の著作と絡めた本作の楽しみ方を聞いた。

取材・文 / 佐藤希 撮影 / 佐藤類

眉毛、攻めましたね?(池田)

──池田さん、実際に羽賀さんに会われていかがですが?

池田エライザ

池田エライザ 想像よりもお若い……。もっとハードボイルドなおじ様を想像してました。

羽賀翔一 僕もそうなりたかったんですが(笑)。

池田 おじ様が葉巻を吸いながら、ササッと描いてるのかなって。でも「ケシゴムライフ」で感じたイメージに近かったです。

──羽賀さん、失礼ですが今おいくつですか?

羽賀 今、31です。

池田 若い……! 女子たちがザワザワしちゃう……!

──(笑)。羽賀さんは実際に作品をご覧になられていかがでしたか?

羽賀 すごく面白かったです!

池田 なんか照れ臭いな……。

左から池田エライザ、羽賀翔一。

羽賀 映画を観たら、自分はマンガ家なので絵を描きたくなって。今日は映画のイラストを描いてきました。

池田 え! すごい!! (驚きのあまりむせる)

羽賀 (笑)

池田 えー! ありがとうございます! 御子ちゃんだー! ……眉毛、攻めましたね?(笑)

池田エライザ羽賀翔一が描いた池田エライザの似顔絵。

羽賀 (笑)。取材や対談のときは、似顔絵を描くようにしていて。自分が似顔絵を描いたご本人に会う機会はなかなかないし、マンガって読んでいる人の顔がわからないので。なので、直接お会いできることがあれば絵をお渡しするようにしているんです。

池田 ジョゼ(ジョセフィーヌ、作中に登場するアヒルのランプの愛称)まで描いてもらっちゃってー! 飛行機もいますよ。

キャラクターを好きになるシーンだなと思いました(羽賀)

──作中には、幼い御子が空を飛ぶ飛行機を捕まえるというファンタジックなシーンもありましたね。

羽賀 僕はあのシーンがすごく好きで。マンガを描くときは「どうやってキャラクターを立たせようか」っていうことをけっこう考えるんですが、ああいう何気ないシーンで「御子ってこういう人なんだ」ってパッとわかるのがいいなあ、と。

「ルームロンダリング」メイキングカット

池田 御子の妄想癖がね。

羽賀 キャラクターを好きになるシーンだなと思いました。

池田 あの飛行機のシーンは、御子が子供時代から立ち止まってしまっているという設定が、すごく象徴的に見えるシーンでした。私もあのシーンは映像を観てからしっくり来て。片桐(健滋)監督が意図してたのは「こういうことだったんだな」って思いました。

羽賀 あのシーン、飛行機をつかんだあとにまた戻すじゃないですか。それがいいなと思って。御子の能力を象徴しているというか。本来は手が届く存在じゃない幽霊にコンタクトして、そして手放していく御子のキャラクターが表現されているなって。

池田 私もそこまで考えてなかった(笑)。でも、こうやって観ている方がいらっしゃると、お芝居の意識が変わりますね。イラストまでいただいてしまって……幸せです!

羽賀翔一

羽賀 ありがとうございます。

池田 私、羽賀先生に伺いたいことがあって。マンガのコマの中で「あ、そこでこんなふうに人物に寄るんだ!」とか「ここにこの情報が入るんだな!」って思わせる表現がすごく好きで! どうやってアングルとかを決めていくんですか?

羽賀 コマの中にたくさんの情報を入れていくようにしています。例えば10ページなんだけど20ページ分の情報が込められているとか、そういう工夫はなるべくしようと思っていて。さっきも話に上がりましたけど、御子が飛行機をつかむ、みたいなシーンをなるべくたくさん思い付きたいと思いながらマンガを描いています。

池田 なるほどー!

「ルームロンダリング」
2018年7月7日(土)全国公開
「ルームロンダリング」
ストーリー

いわく付きの物件を渡り歩く八雲御子の職業は、自殺・殺人などでワケありとなった部屋に住み込み、事故の履歴を帳消しにする“ルームロンダリング”。隣人との交流がご法度となるこの仕事は、人付き合いが苦手な御子にとって好都合、のはずだった。行く先々で御子を待ち受けていたのは、この世に未練を残して幽霊になった元住人たち。幽霊が見えてしまう御子は、彼らの絶え間なく続く悩み相談に振り回されていく。

スタッフ / キャスト

監督:片桐健滋
脚本:片桐健滋、梅本竜矢
出演:池田エライザ、渋川清彦、健太郎、光宗薫、オダギリジョーほか

池田エライザ(イケダエライザ)
1996年4月16日生まれ、福岡県出身。2009年にニコラモデル・オーディションでグランプリを受賞し芸能界デビュー。女優としても活躍しており、2011年公開作「高校デビュー」で映画初出演を飾る。ほか出演作に「チェリーボーイズ」「となりの怪物くん」などがあり、2018年8月31日には「SUNNY 強い気持ち・強い愛」、10月19日には「億男」の公開を控える。
羽賀翔一(ハガショウイチ)
1986年生まれ、茨城県出身。2010年に「インチキ君」で第27回MANGA OPEN奨励賞受賞。2011年に「ケシゴムライフ」をモーニングで短期集中連載し、2014年には同作が単行本化された。「漫画 君たちはどう生きるか」(原作:吉野源三郎、マガジンハウス刊)で注目を集める。現在はTwitter上で「お題マンガ」として1ページマンガを公開している。