川口ゆりなが韓国ドラマ「チェックイン漢陽(ハニャン)」で描かれる友情に共感 ペ・イニョク、キム・ジウン、チョン・ゴンジュ、パク・ジェチャン共演の青春ロマンス時代劇 (2/2)

ガルプラで出会った仲間たちは心の支え

──「ハオナ(ですが)四人衆」の特別な友情に心つかまれる視聴者も少なくないと思うんですが、川口さんはオーディション番組「Girls Planet 999(ガルプラ)」に出演されていた際、彼らと同じように夢や目標を追いながら共同生活をされていたこともあって、とても共感しながら本作を観ていただけたのではないかと思います。

すごく共感しましたね。ガルプラは日中韓のメンバーで1部屋使うというルールがあったんですが、自分たちで決めるわけじゃないので、誰と同部屋になるかわからなかったんです。お互いよく知らない人と生活するという経験がなかったので、最初は戸惑って。文化の違いだけじゃなく、お風呂に入るタイミングも寝るタイミングもそれぞれ違うし、当時は韓国語もあまりしゃべれなかったので、意見し合うのも難しい状況だったんです。でもそんな中、言葉を交わさなくてもわかり合える友達ができていった。すごく不思議な感覚でした。寝る間もないようなスケジュールを一緒に乗り越えながら、ミッションに取り組んだり、苦しいことを共有したからこそ、今でも続く縁が築けたなって思うんです。「ハオナ(ですが)四人衆」も個性バラバラな4人が偶然に同じ部屋になって、龍天楼の試験合格に向かって一緒に困難を乗り越えながらかけがえのない親友になっていく。そんな状況が自分と重なりました。

川口ゆりな

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──誰もが経験できるわけではない友情の形だと思います。

人間関係って、自分と合わないかも?と思ったらそこで壁を作ることもあると思うんです。でもガルプラではそんな壁を作ることができない環境だったので(笑)。あの場所で過ごせたことは私の人生の中で大きな財産になっています。中国出身のシャオティン(Kep1er)とは特に仲がいいんですが、正直2人とも当時は韓国語がしゃべれなかったので、そんなに深い話ができるわけじゃなかったんです。でも波長が合うというか、居心地がよくて。別にお互い合わせようとしているわけじゃないのに、ごはんに行くタイミングが自然と重なったり。同じ目標に向かって、共同生活をするという経験があったからこそ、こんなに仲良くなれたんだと思います。

──視聴者にもとても仲が良いことは伝わっていました。

なんか不思議ですね。この間、Kep1erのライブに行ったときに、バックステージでほかのメンバーから「今は2人とも韓国語ができるようになってるから、今の時点で仲良くなるのはわかるけど、あのときなんであんなに仲良くなれたの?」ってすっごい聞かれました。確かにしゃべってないなと(笑)。でも「最初から仲良くなれそうって感じてたよね?」と最近もシャオティンと話してて。ただ一緒にいただけだったんですが、お互い居心地がいいっていう共通認識があったんだと思うんです。

──仲間からはやはり刺激を受けますか?

めちゃくちゃ刺激を受けます! 私はけっこう負けず嫌いなので、みんなに負けないようにがんばろうと思うし、みんなにもいい刺激を与えたいなって思います。ガルプラの5カ月間は私の人生の中で、ここまで精神的に落ちたことはないぞという時間でもあったし、でもこれ以上の経験はできない幸せな時間でもあって。自分にとってターニングポイントになった番組だったんです。だからあの期間を一緒に過ごした仲間たちは私の心の支えになっています。お仕事の相談も多々します。

川口ゆりな

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1話60分ぐらいですけど、体感30分

──OSTも韓国ドラマの魅力の1つと先ほどおっしゃっていましたが、本作も日本の作曲家KOHTA YAMAMOTOさんや成田旬さんが参加していて、話題を集めています。

成田さんが手がけた「A brisk walk」は、すごく面白い曲だなと思いながら聴きましたし、YAMAMOTOさんの楽曲は時代劇にぴったりな深みのあるサウンドに感じました。特にYAMAMOTOさんが作曲されたLEE YOUNG HYUNさんの歌唱曲「Flame」はとても力強い感じで、ドラマのテーマの1つである復讐にぴったりな曲だと思いました。あと、私、BENさんがすごく好きなんです! 「ホテルデルーナ」の「Can You Hear Me? (내 목소리 들리니)」という曲を聴いて、ファンになっちゃって。「チェックイン漢陽(ハニャン)」では「I'll fly like the wind」という曲を歌っていて、この楽曲もすごく好きだなって思いました。

──パク・ジェチャンさんが所属するDKZが歌う「Sunflower」や、NCTのジョンウさんが初めてOSTに参加した「First Step(같이 걸을래)」も注目の楽曲です。

「Sunflower」はさわやかな曲なので、今の季節、お散歩中に聴くのにぴったり。ジョンウさんの「First Step(같이 걸을래)」はNCTのときの歌声とまた違った印象を受けました。作品の世界観に合わせた歌い方にされているんだなと感じましたね。

──OSTは普段からよく聴かれるんですね。

好きですね。癒やされます。OSTってドラマの世界観とリンクしているので、好きな作品のものはヘビロテするんです。「あ、あのシーンの曲だ!」って泣いちゃうみたいな(笑)。いい作品は役者さんのお芝居、世界観、そしていい音楽のすべてが合わさっているなと思います。「チェックイン漢陽(ハニャン)」も1話を観て、OSTがとっても素敵だったので、すぐに全曲聴きました。

──「チェックイン漢陽(ハニャン)」は見どころ、聴きどころ満載の作品ですが、どんな人にお薦めしたいですか?

韓ドラマニアの方にはもちろん観ていただきたいんですが、これまで時代劇になかなか手を出せずにいたという方にこそ観てほしい作品です。テンポもいいですし、ストーリーの展開も速い。コメディやラブストーリー、ミステリーのバランスもとてもいいんです。本当に一気観したくなるドラマなのでぜひ! 1話60分ぐらいですけど、体感30分ぐらいでした(笑)。

川口ゆりな

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プロフィール

川口ゆりな(カワグチユリナ)

1999年6⽉19⽇生まれ、宮崎県出身。2014年に第14回全日本国民的美少女コンテストで演技部門賞を受賞し、芸能界入り。2016年8月にアイドルグループX21に加入し、グループが解散する2018年まで活動する。2021年には日中韓ガールズグループオーディション「Girls Planet 999(ガルプラ)」に参加し、第1回個人投票全体第1位となり世界中から注目を集めた。2022年には「Look At Me」でソロデビューを果たし、ファッション誌・MOREの専属モデルに就任。2024年には「カーリングの神様」で映画初出演を果たした。女優、アーティスト、モデルとして多方面で活躍しており、2025年6月9日にスタートするミュージカル「梨泰院クラス」ではオ・スアを演じる。