映画「
沢木耕太郎の同名小説を実写化した本作は、ボクシングにおいて不公平な判定負けを喫した2人の男が、トレーナーとボクサーとしてともに世界チャンピオンを目指す物語。アメリカから40年ぶりに帰国した元ボクサーの広岡仁一を佐藤、仁一と偶然飲み屋で出会う心の折れかけていたボクサー・黒木翔吾を横浜が演じた。
舞台上に登壇した瀬々は「沢木さんの本は20歳前後の頃からよく読んでいてファンだったのもありまして、感激しながらこの作品に挑みました」と語る。横浜は「ボクシングの試合って、格闘技を知らない方はただの殴り合いに見えると思うんです。でも、その中に緻密に計算された技術だったり駆け引きが行われていて、シンプルなんですけど本当に奥深い」と力説し「リングに立つとその人の人生が出るんです。翔吾としては『今この瞬間を悔いなく生きられたら』と思ってたし、仲間の思いを拳に乗せて、闘志を燃やしてリングに立っていました」と作品への思いを口にした。
ボクシングシーンについて小澤は「最後の試合を撮るのに4日掛かってるんですよ。流星も窪田(正孝)もずっとストイックにボクシングをしていて、もちろん役者として大変だろうなっていうのと同時に、現場で目の当たりにすると感動しました」と撮影時を振り返る。山口は「物語ではあるけど、リアルなドキュメンタリーでもあると思います。本物だから! 本当の輝きだから」と横浜らをたたえた。哀川も「(撮影中)声が出なくなるぐらいの声援を送っていた自分がうれしかったですね。そこまで入り込めるシーンでした」と感慨深げに口にした。
翔吾の恋人で仁一の姪・広岡佳菜子を演じた橋本は「アクションとなるとすべての型が決まっているけど、その中での自然な心理戦も映像で伝わってきた」「戦いの一瞬一瞬を見逃せないなって感じました」と述べる。また、芯の強い役や明るいキャラクターを演じることが多い橋本は、本作の役どころについて「静かで空気感のある女の子を演じたのは、新鮮で面白かったです」と笑顔を見せた。同じ作品に出演した経験はあるものの、シーンとして共演するのは初めてだったという佐藤は、橋本について「佳菜子がどういう人生を送ってきたのかをそこはかとなく感じさせるお芝居をしていただいた」と伝えた。
イベント後半、キャスト・監督の「胸が熱くなる瞬間」を発表する場面が。哀川は「生命の誕生」、橋本は「はじめてのおつかい」、山口は「命のよろこびを感じるとき(踊っているとき)」、佐藤は「初日」、瀬々は「今」と回答する。フリップに「佐藤浩市の…。」と書いた小澤は「『春に散る』でこのシーンをやれたことが本当に胸熱だった。普段は見られない佐藤浩市。すごくいいシーンです」と観客の期待を煽った。横浜は「映画。その中でも『春に散る』は自分も胸が熱くなりましたし、胸を熱くさせられる自信があります」と話し、会場からは拍手が送られた。
最後に横浜は「人生は選択と戦いの連続。日々戦っている方々の背中を押すことができたらいいなと思います」とコメント。佐藤は「人生の第4コーナーを回った人も、これから第1コーナーに差し掛かる人も、同じように明日のこと、明後日のことを考えられる映画になったと思います」と声を張り、イベントの幕を引いた。
「春に散る」は全国で公開中。
「春に散る」予告編
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